テレビジョン放送における高度化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 01:57 UTC 版)
「電波利用高度化政策 (日本)」の記事における「テレビジョン放送における高度化」の解説
日本におけるアナログ式テレビジョン放送は、NTSC方式を採用し、一チャンネルで6MHz分を使用する。しかし、近年携帯電話が急速に普及してきたこともあり、旧郵政省(現在の総務省)は、海外の動きも受け、テレビジョン放送をデジタル化することを決定。技術的には、既にアナログ衛星ハイビジョン放送において電波の送受信以外がデジタル化されていたことから、送受信部もデジタル化することで対応した。これが、日本におけるデジタルテレビジョン放送の方式となっているISDB方式である。 まず、CS衛星波テレビジョン放送からデジタル化が始まり、完了。当時は、契約者だけが確実に視聴できるようにすることが導入の目的であった。その後、2000年12月1日にはBS衛星波テレビジョン放送で、そのちょうど3年後には地上波テレビジョン放送で、それぞれデジタル化がスタート。この時には著作権・視聴者情報管理システムとして新たにB-CASシステムが導入された。 また、衛星波テレビジョン放送においては、1つのチャンネルを複数に区切って、そのパーティションごとにチャンネルを割り当てることによって、視聴できるチャンネル数を増やす方式が採られた。 2011年7月24日、東日本大震災の影響で猶予処分となった東北3県以外で、NTSC方式のアナログテレビジョン放送は終了。岩手県・宮城県・福島県についても、2012年3月31日で終了となった。これにより、まず地上波VHFの70MHz分(周波数:90〜108MHz及び170〜222MHz)が解放され、用途変更される。そして2012年7月24日までに、携帯電話などが利用する通称“800MHz帯”(周波数:770〜960MHz)に隣接するUHFの53ch〜62chに相当する60MHz分(周波数:710〜770MHz)もテレビジョン放送用としては利用できなくなる。これらの措置により、地上波テレビジョン放送が使用する周波数帯は、合計130MHz分減り、従前の3分の2に圧縮される。
※この「テレビジョン放送における高度化」の解説は、「電波利用高度化政策 (日本)」の解説の一部です。
「テレビジョン放送における高度化」を含む「電波利用高度化政策 (日本)」の記事については、「電波利用高度化政策 (日本)」の概要を参照ください。
- テレビジョン放送における高度化のページへのリンク