拷問方法の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 06:07 UTC 版)
拷問は身体に後遺症や傷跡の残るのも辞さないものと、それらを残さないように行うものに分かれる。時代ごとに最高水準の科学技術、生理学および心理学の知識を悪用し、また儀式や性的な側面も多分にある。 暴行 - 鞭打ち、水責め、指締め、火責め、焼きゴテ、など肉体の一部・全体・内外を破壊損傷させる。 拘束 - 手枷、足枷、首枷、拘束ベルト、拘束衣、などで肉体の一部または全体の自由を奪うことで苦痛を与える。 特に痛覚に重きを置いた暴行 - 電気イスなど 虫責め - 裸にして拘束し、身体に蜜などを塗り野外に放置し、虫などに襲わせる くすぐり - 抵抗できない様に手足を縛り、笑いすぎて窒息するまでくすぐる 百刻み - 酒で酔わせ痛覚を鈍らせた上で、身体のあちこちの肉を削いで行く 生理現象の制限 - 睡眠、食事、排せつなどを制限する 脅迫 - 脅迫によって不安を与える。拷問場を見せることも拷問であり、家族などを拷問することもある。 侮辱行為 - 公衆の面前で曝しものにする、穢れや宗教的な冒涜を強いるなど 性的虐待 - 強姦など 精神的な苦痛。 拷問具 - 処刑具をかねるものもある。また複合的な効果をもたらすものもあった。打つ - 一本鞭、笞(しもと)、猫鞭、イバラ鞭、鎖鞭、クヌート 裂く - 猫の爪(スペイン式くすぐり器)、 乳房裂き器、拷問の車輪、スパイダー 刺す - 鉄の処女、魔女の針、祈りの椅子、看守の槍、野ウサギ(揺り籠)、異端者のフォーク 掴む - スペインの蜘蛛、ワニのペンチ、鉄鋏 塞ぐ - 猿轡(ギャグ)、苦悩の梨、鉄仮面 圧す - 拷問の車輪、リッサの鉄棺、プレスヤード、石抱き 伸ばす - 拷問台(ラック、別名にオーストリア式梯子、エクセター公の娘) 固める - 海老責、ハゲタカの娘(枷)、スケフィントンの娘(箱) 締める(砕く) - 親指締め器、鉄帽子・金輪(頭蓋骨粉砕器)、スパニッシュ・ブーツ、ダイス(踵砕き)、膝砕き器、トルコ式拷問具(乳房挟み)、ワニのペンチ(男性器挟み)、ゴーントレット(手枷)、貞操帯 絞める - ガロット、絞柱 火責め - 焼き鏝、火頂(冠)、スコットランドのブーツ、ファラリスの雄牛、クエマドロ(窯)、火責め椅子 水責め - 漏斗、水責め椅子、水責め檻、舟形木馬、運命の輪(拷問水車) 股割き - ロバ(三角木馬)、ユダのゆりかご、魔女の楔 拷問の方法や道具には鉄の処女など実在に疑問の余地がある拷問方法も数多い。後世の作家などがノンフィクションであるかのように架空の拷問を著作物に登場させ、さらに、架空の拷問道具を実際に作成して販売する業者まで現れた。また、拷問が全面禁止された後でも貴族など裕福層で使いもしない拷問道具をコレクションすることが流行した。これに業者が便乗して独創的で見た目に面白い拷問道具を独自に作成して、中世時代にまるで実際に使われていたかのようなふれこみで販売したため、鉄の処女などに代表されるような実用不明な拷問道具が現代に大量に残ることになった。このため、拷問として伝承されている物の中には実在しなかった空想上の拷問も数多い。
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