御子柴法律事務所・法曹界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 06:25 UTC 版)
「追憶の夜想曲」の記事における「御子柴法律事務所・法曹界」の解説
御子柴 礼司(みこしば れいじ) 主人公。腕は確かだが、依頼人に高額報酬を要求することで有名な弁護士。港区虎ノ門に御子柴法律事務所を構え、現在は企業3社と顧問契約を結んでいるが、ホームページやブログ、Twitterなどで宣伝は一切行なっていない。数少ない美徳として、弁護を引き受けたからには全力をもって臨むというモットーがある。尖った耳と酷薄そうな唇をしており、能面のように無表情な顔は感情が読めない。 名前に変わっているため今では限られた人間しか知らないことだが、実は〈死体配達人〉として世間を恐怖に陥れ、医療少年院に入っていたことがある。 日下部 洋子(くさかべ ようこ) 御子柴法律事務所の事務員。御子柴の過去については知らない。 宝来 兼人(ほうらい かねと) 津田亜希子の前担当弁護士。「HOURAI法律事務所」の代表で、2人の弁護士と140人の事務員をかかえている。専門は債務整理でノウハウ本も何冊か出版し、昨今はバラエティ番組にも顔を出すなど荒稼ぎし、成り金弁護士という異名をとる。名誉への執念も強く、今年の弁護士会会長選挙にも出馬したが最下位という悲惨な結果に終わった。しかしそれすらも「東京弁護士会会長候補」と名刺に入れるくらいの厚かましさも持ち合わせている。報酬も宣伝効果もない弁護は着手する価値がないと断言する。顔立ちは貧相。 谷崎 完吾(たにざき かんご) 80歳。東京弁護士会前会長。会長を辞してもいまだ隠然たる発言力をもつ。御子柴の過去を知ったうえでもアウトローな御子柴に肩入れするだけでなく、自身が領袖としてなお幅を利かせている自由会から東京弁護士会会長選挙へ出馬するよう薦めてくる。 久米(くめ) 谷崎に代わって東京弁護士会会長となった人物。今作では名前のみ登場。 眞鍋(まなべ) 東條製材所保険金殺人事件の裁判長。谷崎の大学の後輩。御子柴のことは今日びの弁護士には珍しく外連味のある論理展開をすると称賛していたらしい。 岬 恭平(みさき きょうへい) 津田伸吾殺害事件の控訴審で御子柴と対峙する検事正。55歳。検察官になって四半世紀近くになるが、前の名古屋地検では長をつとめ、今年4月に東京地方検察庁に転任し(事実上は栄転)、次席検事となった。御子柴とは今から数年前にも法廷で対峙したことがあるが、検察側が求刑した懲役15年を執行猶予つきの懲役3年にまで減刑されるという岬の惨敗に終わったため、不倶戴天の敵だと感じている。宝来については人間性そのものを嫌っている。 良く言えば熱血漢、悪く言えば感情的。検察官の本懐は失点なく職務を遂行することではなく、国と国民が正義と信じるものを貫くことだと思っている。 10年近く前に妻を亡くしている。司法試験に合格して将来を嘱望されていたにもかかわらず、音楽家の道を選んだ洋介という一人息子がいるが、数年来没交渉である。 横山(よこやま) 事務官。岬を検察官の鑑だと思い、一挙手一投足を観察している。子供のような天真爛漫さがあるが、思ったことがすぐに顔に出てしまう。 大塚 俊彦(おおつか としひこ) 津田伸吾殺害事件の裁判員裁判の裁判長。 角崎 元(かどさき げん) / 岡本 紀子(おかもと のりこ) 津田伸吾殺害事件の裁判員裁判の裁判員。 三条 護(さんじょう まもる) 東京高等裁判所の裁判官で、津田伸吾殺害事件控訴審の担当裁判長。岬の大学の先輩で岬よりも7つ年上だが、年下にも礼儀を尽くす。見た目は柔和そのものだが、外面に反し、司法判断が厳罰化に傾く以前から凶悪犯罪の被告人には冷徹に厳しい判決を下すと言われている。
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御子柴法律事務所・法曹界
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「贖罪の奏鳴曲」の記事における「御子柴法律事務所・法曹界」の解説
御子柴 礼司(みこしば れいじ) 主人公。どんな罪名で起訴されようが必ず執行猶予を勝ち取り、まるで手品のように減刑させ、時には無罪にまでしてしまうということで名の通った気鋭の弁護士。誰にも知られていないが、実は昭和60年8月に起こった福岡市内の幼女殺害事件の犯人で、〈死体配達人〉として世間を騒がせた過去がある。 東條美津子の保険金殺人事件の国選弁護人を控訴審から引き受ける。狭山市入間川にフリーの記者・加賀谷竜次の死体を捨てる。 日下部 洋子(くさかべ ようこ) 「御子柴法律事務所」唯一の事務員。てきぱき動けるがその反面、まだ若くて図太さが足りず、敵も多い法律事務所では日常茶飯事に起こる嫌がらせなど些末な出来事を流す術をまだ知らない。 谷崎(たにざき) 東京弁護士会会長。中道系自由会。来年80歳になるという高齢であることや、健康問題によって近く会長職を退く予定ではあるが、その観察眼はいまだ油断ならない。弁護士会でたびたび上がる御子柴への懲戒動議をいつも収めるが、御子柴はあまり恩を感じていない。 自分の退官後のダークホースにならないかと御子柴に持ちかける。 宝来 兼人(ほうらい かねと) 弁護士。40代前半、20年以上のキャリアがあるが、貫禄や風格はなく卑賤さと計算高さが漂う男。メディアへの宣伝も激しく、荒稼ぎしていると業界では有名。 次期会長の地位を狙っており、堂々と御子柴にも一票を求める。 額田 順次(ぬかだ じゅんじ) 東條の事件で御子柴が対峙する検事。理論派で、法廷では闇雲に被害者の悲憤を訴えるのではなく、淡々と犯罪の行われた情況を再現させるタイプ。 眞鍋 睦雄(まなべ むつお) 最高裁判所長官。白髪交じりで額には深い皺が刻まれている。
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