垣原組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 16:13 UTC 版)
※登場人物のうちヤクザにはU系と呼ばれるプロレスラーの名前が元ネタに使われていることが多い。具体的には、垣原、高山、藤原、安生、船鬼、鈴木がそれにあたる。 垣原 雅雄(かきはら まさお) 本作のもう一人の主人公。左右非対称の髪型をしており、ヒゲを生やしている。体毛が濃い。喫煙者である。安生組の若頭であったが、後に三光連合から絶縁処分を受けて「垣原組」をつくる。拷問による顔にある大きな傷や裂けた口(登場してから暫くの間、裂け始めた部分にピアスを着けていた。)、眉や口に嵌められたピアス(他には、耳や性器に無数に着けている。)が特徴的で「ピアスのマー坊」という呼び名を持っている。身体改造にも関心を持っており、昇を捕らえた際、彼の陰茎に「サブインシジョン」の改造を施した。 痛みを性的な快感に置き換える究極のマゾヒスト。同時にサディストでもあり、「オトシマエ」と称して失態を犯した部下の顔や性器にピアスをつけさせている。性癖上、拷問をすることも受けることも好む。拳銃は所持しない主義であると発言し、代わりにピアッシング用のニードルを常時何本も持ち歩いており(スーツの上着の内ポケットや、ズボンの下に着用したホルスターに忍ばせている。)、戦闘は勿論、拷問や「オトシマエ」に欠かせない彼の愛用の品である。本人曰く、大の甘党。 当初は安生組長の敵を討つために行動していたが、イチの猟奇性・異常性が判明していくにつれ、イチへの期待が高まっていく。そのイチに狙われているという状況をSMプレイのように楽しみ、「絶望したい」欲望を満たすために彼を求める。彼にとってSMとはプレイではなく生活である。常軌を逸した精神と痛みに対する異常なまでの拘りと独特な思想を表す言動も多い。上記の様に常軌を逸した狂人であるものの、暴走しがちな二郎・三郎を窘めたり、一般人には基本的に害を加えない等、時と場合によっては理性的で冷静な対応や判断を行う一面もある。 物語終盤にイチと対峙し、イチの異常性に恍惚した表情を浮かべ襲い掛かるも、イチに陰部体を切られたことで今まで感じなかった痛みを感じ、ジジイに喜びを見出したことで痛みを感じたことを指摘される。最期は死にたくないと吐露し、逃亡を図るもイチに追い詰められ、マンションから転落死する。 映画版では容姿が著しく異なる。 金子 修二(かねこ しゅうじ) 安生組(後に垣原組)の鉄砲玉。愛用銃はトカレフ。 組への忠義心が高く、組のために命を投げる覚悟を持っている。だが、同時にかなりの臆病者である。垣原組組員の中では顔に傷やピアスがついていない人物。妻には逃げられ、息子のタケシと二人暮らしをしている。ひょんな事から街でイチ と知り合い、交流を持っていたが、イジメにあっているタケシに蹴り技を教えてくれた城石=「イチ」という事実を知り、ヤクザマンションで垣原を襲っているイチに発砲するが返り討ちに合い、息子をイチに託し死亡する。キックボクサーだった過去を持つ。実力は三回戦ボーイ止まり(映画版では拳銃を紛失して退職した元警官)。 高山(たかやま) 垣原組の構成員。垣原の傍に仕えている大男。二郎・三郎兄弟には「ゴリラ」とあだ名されている。 かつて暴力で名を上げてきたが、威勢がいいだけの肝っ玉の小さい男。垣原の凶行には内心おびえる。ジジイ曰く「凡人的欲しか持たないブタ」。ヤクザマンションに一人で侵入していたジジイを見つけ後を追い、交戦するが返り討ちに遭いジジイに首を折られて死亡する。初めは両耳にピアスを付けていた(「オトシマエ」によるものかどうかは不明)が、後半からは付けていない。 二郎・三郎(じろう、さぶろう) 6年前に解散した九州の悪名高き暴力団「阿籐組」の残党(実写映画版では悪徳刑事)の双子。 揃いのダブルスーツを着用しており、髪型は二郎がリーゼントで、三郎がドレッド。二人とも豆泥棒を行い、それを元に生計を立てており、それに加えて暴力で女をねじ伏せ、金を巻き上げる、龍とは違うタイプのヒモ。同じく阿籐組組員だった垣原に呼ばれ、対イチ用の助っ人として歌舞伎町に来た。二人とも、垣原までもが「イカれている」と評し、一般人や無関係な人物に対しても理不尽に暴力を加える危険人物である。二郎は人体を素手で引き千切るほどの怪力の持ち主で、三郎はドスの名手。 双子ゆえの不思議な感情をお互いが持っており、些細なことで競い合っては手が付けられない兄弟喧嘩に発展する。 本来は三つ子で、一郎という長兄がいたが、過去に些細な喧嘩が原因で二郎・三郎に殺害されている(三郎もイチと対峙する時には「いつか二郎も、俺が殺してやろうと思っていたのに!」と暴露していた)。 垣原の顔の傷と裂けた口は、過去に彼らがつけたものである。最終的には二人ともイチに殺害された。二郎は昇を拷問中に現れたイチに両腕を折られたのち、渾身の蹴りを受けて首を折られて死亡する。三郎は終盤にイチと対峙した際、緊張から落としたドスを拾おうとした瞬間、頭頂部を斬られて絶命する。 藤原(ふじわら) 垣原組の構成員。ヘマをすることが多いらしく、大量に「オトシマエ」のピアスが付けられている。井上が死亡した際は屍姦を強要されるなど散々な目に遭わされている(屍姦を行った際は嘔吐していた。)。他の組員が引き抜かれていく中、どこにも引き抜かれることなく渋々垣原組に残留していたが、後に耐えられなくなり逃亡。
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