全長200メートル以上の大規模古墳一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 15:13 UTC 版)
「日本の大規模古墳一覧」の記事における「全長200メートル以上の大規模古墳一覧」の解説
以下に示す表は、白石太一郎の原表をもとに、和田萃(1992)、広瀬和雄(2003)などを参照して作成したものである。陵墓の治定は宮内庁によるもので、当該人物が実際にその古墳に被葬されているかどうかを示すものではない。また、備考に掲げた「古墳群」「古墳集団」の範疇は、その多くを和田(1992)に拠っている。 古墳時代の日本列島で造営された200メートル以上の巨大古墳は、下記のとおり全部で37基である。いずれも、王・大王級の首長の墳墓と考えられるが、大阪府羽曳野市の墓山古墳(第23位)は同市に所在する誉田御廟山古墳(第2位)の陪塚である。 順位古墳名所在地旧国時代時期期墳丘長(m)高さ(m)治定陵墓名備考1 大仙陵古墳(大山古墳) 大阪府堺市 和泉 中期 5C前・中 6 525 39.8 仁徳天皇 百舌鳥古墳群 2 誉田御廟山古墳(誉田山古墳) 大阪府羽曳野市 河内 中期 5C初 6 425 36 応神天皇 古市古墳群 3 上石津ミサンザイ古墳(石津ヶ丘古墳)(百舌鳥陵山古墳) 大阪府堺市 和泉 中期 5C前 5 365 27.6 履中天皇 百舌鳥古墳群 4 造山古墳 岡山県岡山市 備前 中期 5C前 360 29 吉備政権 5 河内大塚山古墳 大阪府松原市・羽曳野市 河内 後期? 6C後 9 335 20 古市古墳群(異説あり) 6 見瀬丸山古墳 奈良県橿原市 大和 後期 6C後 10 318 21 欽明天皇・堅塩媛陵説が有力 7 渋谷向山古墳 奈良県天理市 大和 前期 4C後 3 302 25 景行天皇 柳本古墳群(オオヤマト古墳集団) 8 土師ニサンザイ古墳 大阪府堺市 和泉 中期 5C後 7 288 ? 百舌鳥古墳群 9 仲津山古墳 大阪府藤井寺市 河内 中期 5C前 5 286 26.2 仲姫命 古市古墳群 9 作山古墳 岡山県総社市 備前 中期 5C中 286 24 吉備政権 11 箸墓古墳 奈良県桜井市 大和 前期 3C中・後 1 276 30 倭迹迹日百襲媛命 卑弥呼説あり、纏向古墳群(オオヤマト古墳集団) 11 五社神古墳 奈良県奈良市 大和 前期 4C後・5C初 3 276 27 神功皇后 佐紀盾列古墳群 13 ウワナベ古墳 奈良県奈良市 大和 中期 5C中 6 265 ? 佐紀盾列古墳群 14 市庭古墳 奈良県奈良市 大和 中期 5C後 5 250 ? 平城天皇 佐紀盾列古墳群 15 行燈山古墳 奈良県天理市 大和 前期 4C前 3 242 ? 崇神天皇 柳本古墳群 16 室宮山古墳 奈良県御所市 大和 中期 5C前? 5 240 ? 葛城古墳群 17 岡ミサンザイ古墳 大阪府藤井寺市 河内 後期 5C後 8 238 ? 仲哀天皇 古市古墳群 18 西殿塚古墳 奈良県天理市 大和 前期 4C前 2 234 ? 手白香皇女 萱生古墳群(オオヤマト古墳集団) 19 メスリ山古墳 奈良県桜井市 大和 前期 4C前 3 230 ? 鳥見山古墳群(オオヤマト古墳集団) 20 市野山古墳 大阪府藤井寺市 河内 中期 5C後 7 227 ? 允恭天皇 古市古墳群 20 太田茶臼山古墳 大阪府茨木市 摂津 中期 5C前 6 227 ? 継体天皇 三島野古墳群、真の継体陵は今城塚古墳とされる 22 宝来山古墳 奈良県奈良市 大和 前期 5C初 4 226 ? 垂仁天皇 佐紀盾列古墳群 23 墓山古墳 大阪府羽曳野市 河内 中期 5C前 6 224 ? 古市古墳群、誉田御廟山古墳陪塚 24 佐紀石塚山古墳 奈良県奈良市 大和 前期 4C後・5C前 4 220 ? 成務天皇 佐紀盾列古墳群 25 ヒシアゲ古墳 奈良県奈良市 大和 中期 5C前 7 218 ? 磐之媛 佐紀盾列古墳群 26 太田天神山古墳 群馬県太田市 上野 中期 ? 210 高さ(m) 毛野政権 27 佐紀陵山古墳 奈良県奈良市 大和 前期 4C後・5C初 4 208 ? 日葉酢媛 佐紀盾列古墳群 27 桜井茶臼山古墳 奈良県桜井市 大和 前期 4C初 2 208 ? 鳥見山古墳群(オオヤマト古墳集団) 27 築山古墳 奈良県大和高田市 大和 中期 4C末・5C前 4 208 ? 馬見古墳群 30 コナベ古墳 奈良県奈良市 大和 中期 5C前 5 204 ? 佐紀盾列古墳群 30 巣山古墳 奈良県北葛城郡広陵町 大和 中期 4C末・5C前 5 204 ? 馬見古墳群 32 津堂城山古墳 大阪府藤井寺市 河内 中期 4C後・末 4 202 ? 古市古墳群 33 新木山古墳 奈良県北葛城郡広陵町 大和 中期 5C前 6 200 ? 馬見古墳群 33 摩湯山古墳 大阪府岸和田市 和泉 前期 4C後 3 200 ? 久米田古墳群 33 西陵古墳 大阪府泉南郡岬町 和泉 中期 5C中 5 200 ? 西陵古墳群 33 神明山古墳 京都府京丹後市 丹後 中期 5C 200 ? 丹後政権 ※ 島の山古墳 奈良県磯城郡 大和 前期 4C末 200~ ? 馬見古墳群 「時代」は白石太一郎の原表によった。前期・中期・後期の3区分は慣用的に使用されており、それぞれ前期(3世紀中ごろから4世紀後半)、中期(4世紀末から5世紀後半)、後期(5世紀末から6世紀末)に相当する。「時期」は和田萃(1992)その他 URL なども参照して充当した暦年代である。「時代」と「時期」は研究者の編年観の相違により若干の食い違いがみられる。これ以外に、広瀬和雄の10期編年を掲げた。それが「期」である。10期編年と慣用的3区分の関係は、1-4期が前期、5-7期が中期、8-10期が後期に相当する。広瀬(2003)による言及のない古墳については空欄とした。広瀬の10期編年の暦年代を以下に記す。 1期(3世紀中ごろ-3世紀後半ごろ)、2期(3世紀末ごろ-4世紀初めごろ)、3期(4世紀前半ごろ-4世紀中ごろ)、4期(4世紀後半ごろ)、5期(4世紀末ごろ-5世紀初めごろにかけて)、6期(5世紀前半ごろ)、7期(5世紀中ごろ-5世紀後半ごろ)、8期(5世紀末ごろ-6世紀初めごろ)、9期(6世紀前半ごろ-6世紀中ごろ)、10期(6世紀後半ごろ-7世紀初めごろ)。 ※島の山古墳は、1996年度の橿原考古学研究所の発掘調査では全長190メートルとされたが、その後の精査により墳丘全長200メートル以上におよぶ規模であることが確認された。
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