先史時代の部族
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「エバーグレーズ地域のインディアン」の記事における「先史時代の部族」の解説
先史時代南フロリダの文化時代時代名年代パレオ・インディアン 紀元前10,000年–7,000 年 アーケイック: 初期 中期 後期 紀元前7,000年–5,000年 紀元前5,000年–3,000年 紀元前3,000年–1,500年 遷移期 紀元前1,500年–500年 グレード I 紀元前500年–西暦800年 グレード II 800年–1200年 グレード III 1200年–1566年 有史時代 1566年–1763年 人類が最初にフロリダ半島に住んだのは約14,000年から15,000年前のことであり、今とは全く異なる様相をしていた。半島の西海岸は現在の位置よりも約100マイル (160 km) 西にあった。大きな砂丘が横たわり、乾燥した地域に特有のあたりを吹き払う風が吹き、花粉のサンプルを分析すると緑はオークの小さな林と低木の藪に限られていた。地球上の最終氷河が後退すると、風速が弱まり、植物が増えて多様になった。パレオ・インディアンの食料には小さな植物や野生動物が入手できていた。動物としては剣歯虎、地上性ナマケモノ、メガネグマがいた。更新世の巨型動物類は11,000年前頃に死に絶えた。6,500年ほど前、フロリダの気候は完新世の気候最温暖期にあって再度変化し、雨量が増えた。パレオ・インディアンは宿営地で多くの時間を過ごし、水源の間を移動する時間が少なくなった。 生き残っていったパレオ・インディアンは現在フロリダ半島のアーケイック人として知られている。彼らは大型動物のほとんどが居なくなった後で、小さな動物や魚に依存する、主に狩猟採集型の部族となった。その先祖よりも植物への依存度が上がった。変動する気候に適応でき、その結果として生じる動物や植物の個体数変化にも対応できた。 アーケイック初期が始まった頃に長期間の旱魃が始まり、それがアーケイック中期まで続いた。この半島全体で人口は減少したが、道具を使用することはこの時代に大きく増加した。この時代の人々が使っていた人工物には、石や骨を加工したドリル、ナイフ、鉈、アトラトル(投槍器)、錐(きり)があった。 アーケイック後期、気候は再度雨が多くなり、紀元前3000年頃までに地下水面が上昇し、人口が増加した。文化面の発展も起きた。フロリダのインディアンは3つの似ているがはっきり特徴ある文化を形成した。すなわち、オキーチョビー、カルーサハッチー、グレイズの各文化であり、その部族の領土の中心とする水域の名前を採っていた。 グレイズ文化は貝塚で発見されたものに基づいて3つの時代に分割できる。1947年、考古学者のジョン・ゴッギンが貝塚を検査したあとに3つの時代を説明した。1つはメイトキュームで発掘し、もう1つは現在のネイプルズに近いゴードンパス、3番目は現在のベルグレードに近いオキーチョビー湖南で発掘した。グレードI文化は紀元前500年から西暦800年まで続き、明らかにゴードンパスを中心とし、人工物がまだ少ないので、それほど文化的には進んでいないと考えられる。見つけられた物は主に土器であり、ザラザラとして平板である。グレードIIの時代は西暦800年に文化的に発達したものが見られるようになり、より装飾の多い土器、南フロリダの全体で道具を多用し、埋葬場所で宗教に関わる人工物が出土しているのが特徴である。西暦1200年までに、グレードIIIの文化はその発展の高みに達していた。土器はその装飾の種類で分類できるほど装飾的になっていた。さらに重要なことは、貝殻でできた宗教的装飾品の発展を通じて文化の拡大が証拠づけられており、埋葬の儀式に関して大きな土盛り工作物を建設していた。グレードIII文化からエバーグレーズ地域の中や近くに住んだ2つの異なる部族、すなわちカルーサ族とテケスタ族が発展した。
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