保存機からの復元とは? わかりやすく解説

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保存機からの復元

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 06:32 UTC 版)

国鉄8620形蒸気機関車58654号機」の記事における「保存機からの復元」の解説

九州でのSL復活1987年昭和62年7月4日に「1989年門司港開港100年九州鉄道100年記念イベントとして蒸気機関車復活させよう」という北九州市末吉興一と、JR九州社長石井幸孝との約束始まったという。同年7月20日復活決定しプロジェクトチーム発足した九州静態保存してあるSL当時50両以上あったが、多く野ざらしで、屋根付で手入れされているものはほとんどなかった。しかし人吉市SL展示館保存されていた本機D51 170小屋付きで、ボランティアによってきれい手入れされ保存状態きわめてよかったこのうち少な経費復元できる、運転線区制限受けない形式である、経済的な性能取り扱いが容易、という理由で58654が選ばれた。 1987年昭和62年)年8月1日返還要請に対して人吉市了承同年12月11日であったのは、ボランティアへの説得時間かかったためだという。58654はそのままでは運べないので、ボイラー台枠炭水車に3分の上、1988年昭和63年1月9日から翌10日にかけて、矢岳駅から小倉工場までトレーラー搬送された。同工到着から2日後12日に、起工式が行われた。 小倉工場では大がかり修復実施されることになる。ボイラー使用できなくなっていたので新日本製鐵依頼し新製された。運転室鋼板衰弱していたため新製した。ランボード劣化進んでいたため交換されたが、本来使用されていた網目板は製造中止されていたため縞鋼板代用された。焚き口煤煙対策性能上のため重油併燃装置取り付けた炭水車炭庫下部重油タンク取り付けたため、炭水車上部30 cmかさ上げし、水タンク容量も2 t増となった輪軸そのまま使用した(のちに交換)。動輪摩耗限度近かったので住友金属工業新たに製作し交換した車輪焼きバメは、1,600 mm車輪焼きバメ装置小倉工場にはなく、住友金属工業小倉製鉄所車輪焼き保温して小倉工場持ち込み焼きバメした。除煙板現役末期静態保存時は下部切り取り形のいわゆる門鉄デフ」の中でも部分面積の広い特徴ある形態であったが、修復の際に板部分面積標準サイズのものと交換された。 新製車両としての法的手続き確認申請必要だった。なお、この手続き1988年昭和63年6月28日完了した小倉工場では同年7月2日火入れ式を、12日構内走行試験行ったのち、21日同工場を出場した回送は主連棒を取り外し夜間無動回送行った。翌22日熊本運転所到着して整備され26日付で車籍が復活した同日には熊本 - 吉松間で本線試運転行い28日から8月15日にかけて客車牽引して訓練運転を行った22日熊本 - 人吉間で、翌23日人吉 - 吉松間でお披露目運転を行ったのち、28日には豊肥本線熊本 - 宮地間の「SLあそBOY」として、10月9日には肥薩線熊本 - 人吉間の「SL人吉号」として、アメリカ風(ウェスタン調)に改装され50系客車とともに営業運転開始した再登場当時はほぼ原型であったが、1992年平成4年)に「SLあそBOY運転開始5周年迎え客車イメージ合わせてJR九州デザイン関係を一手に受け持つ水戸岡鋭治監修下に濃緑色塗装され炭水車側面ロゴ大書きされるようになったその後除煙板取り外されカウキャッチャー取り付けられたこともあった。沿線山林列車通過後に火災起きたことから、1994年平成6年)からは回転火の粉止め装備し体裁を整えるためダイヤモンドスタック型の煙突カバー常用されるようになったまた、ATSもATS-SK形に換装された。1999年平成11年7月18日から8月31日までは特別に銀河鉄道999号」として運行され999ヘッドマーク取り付けられたほか、炭水車『銀河鉄道999』メーテル星野鉄郎イラスト掲示された。2000年平成12年)からは塗装が黒に戻され真鍮飾り帯を除く各種装飾炭水車ロゴ消された。

※この「保存機からの復元」の解説は、「国鉄8620形蒸気機関車58654号機」の解説の一部です。
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