他の芸能・文芸への影響とは? わかりやすく解説

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他の芸能・文芸への影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 10:08 UTC 版)

説経節」の記事における「他の芸能・文芸への影響」の解説

浄瑠璃説経節相互に影響をあたえあい、浄瑠璃作品多く素材提供したのは既述のとおりである。説経節演目から素材得た浄瑠璃文楽)の作品には上述の『摂州合邦辻』のほか『小栗判官車街道』『苅萱桑門筑紫車榮』『芦屋道満大内鑑』などがある。元禄以降説経節また、換骨奪胎されて歌舞伎の演目としても演じられるようになった。 『山椒大夫』は、歌舞伎では『由良湊千軒長者』という演目になったが、現在ではあまり上演されなくなっている。『俊徳丸』は謡曲弱法師』の題材となっており、さらに歌舞伎文楽の『摂州合邦辻』に引き継がれまた、苅萱』の石童丸物語歌舞伎の『苅萱道心』に、『小栗判官』は歌舞伎文楽の『小栗判官車街道』の題材となっている。 浪花節浪曲)は、祭文語り説経節双方源流として生まれた語りものといわれ、ちょぼくれちょんがれ浮かれ節なども同系とされる浪花節起源享保1716年-1735年)ころに活躍した浪花伊助であると説明されることも多いが、実際に流行したのは幕末期最初であるという。 また、落語説教説話講談説教源流としており、ともに近世初頭成立した話芸である。説教説経)からは節談説教説経節派生しているが、説経節における石童丸小栗判官の話は、講談でも多く取り上げられ明治大正に至るまで庶民にはなじみ深いであった説経節は、文芸のうえでは江戸時代絵入り娯楽本である草双紙絵草紙)や伝奇小説読本)の類にも多く素材提供した曲亭馬琴も『石堂丸苅萱物語』や『松浦佐用姫石魂録』などの読本作品のこしている。 説経節演目はのちに近代小説題材ともなった1915年大正4年)に森鷗外によって小説山椒大夫』が書かれ雑誌中央公論』に掲載された。.mw-parser-output .jis2004font{font-family:"源ノ角ゴシック JP Normal","源ノ角ゴシック JP","Source Han Sans Normal","Source Han Sans","NotoSansJP-DemiLight","Noto Sans CJK JP DemiLight","ヒラギノ角ゴ ProN W3","ヒラギノ角ゴ ProN","Hiragino Kaku Gothic ProN","メイリオ",Meiryo,"新ゴ Pr6N R","A-OTF 新ゴ Pr6N R","小塚ゴシック Pr6N M","IPAexゴシック","Takaoゴシック","XANO明朝U32","XANO明朝","和田中丸ゴシック2004絵文字","和田中丸ゴシック2004ARIB","和田中丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシック2004絵文字","和田研細丸ゴシック2004ARIB","和田研細丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシックProN",YOzFont04,"IPA Pゴシック","Yu Gothic UI","Meiryo UI","MS Pゴシック";font-feature-settings:"jp04"1}鷗外は、説経あらすじおおむね再現しながらも脚色加え親子姉弟骨肉の愛を中心に描き近代的な意味で破綻ない世界にまとめあげたが、しばしば、原作のもつ荒々しさ陰惨さ、虐げられた者のどろどろとした情念部分取り払われたと指摘されるまた、この翻案小説にあっては道行」の下りはごく簡単に処理されており、死と再生という説経節がもつ独特の場と形式軽視されていると指摘されることがある1917年大正6年)には折口信夫によって短編小説身毒丸』が発表されたが、これは説経節俊徳丸』や謡曲弱法師』のもととなった高安長者伝説を「宗教倫理方便風な分子をとり去つて」短編小説化したのである主人公しんとく身毒)丸」は、ここでは先祖伝来の病を持つ田楽の子息として描かれている。 昭和に入って、鷗外原作の『山椒大夫』が1954年昭和29年)、溝口健二監督作品として映画化され折口原作の『身毒丸』は寺山修司岸田理生脚本得て劇団天井桟敷によって舞台作品身毒丸』として1978年昭和53年)に初演されるなど、説経節演目新しいかたちでよみがえり話題となったまた、小栗判官』は、1982年昭和57年)に初演され遠藤啄郎脚本・演出横浜ボートシアターによる仮面劇小栗判官照手姫となって大反響呼び1991年平成3年)に初演され梅原猛作のスーパー歌舞伎オグリ』として注目された。 その他、説経節素材は、日本列島各地で、たとえば瞽女唄として、盲僧琵琶として、あるいは大黒舞歌などとして伝えられた。また、三味線による説経語りは、新潟県佐渡市説経人形(国の重要無形民俗文化財)、埼玉県横瀬町人形芝居袱紗人形埼玉県指定無形民俗文化財)、東京都八王子市車人形選択無形民俗文化財)など各地民俗芸能として、そのなごりをとどめている。

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