五大ファミリーと協力者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 00:50 UTC 版)
「ゴッドファーザー (映画)」の記事における「五大ファミリーと協力者」の解説
エミリオ・バルジーニ 演 - リチャード・コンテ バルジーニ・ファミリーのドン。五大ファミリーの一角であり、コルレオーネに継ぐ勢力を誇る。本格的な登場は物語後半冒頭、コルレオーネとタッタリアの手打ちからであったが、その場で今回の騒動の黒幕がバルジーニだとヴィトーから確信を持たれる。以降、テシオやモー・グリーンを懐柔し、ヴィトー亡き後のコルレオーネ・ファミリーを打倒して権勢を握ることを企図していたが、洗礼式の日に裁判所のエントランスにて警察官に扮したアル・ネリによって運転手や護衛共々射殺される。 原作によればスタテン・アイランドを拠点にし、スポーツ賭博・麻薬をシノギとし、売春業にも関わる。アメリカ中の様々な利権にも目ざとく絡み、キューバやシチリアといった国外にも人脈を持つ、現代的で洗練されたマフィアで、ヴィトーのような温かさこそないが、その狡猾さ、力強さでヴィトーとはまた違った尊敬を持たれているという。コルレオーネとタッタリアの抗争ではタッタリアの同盟者として資金や影響力という形で力を貸しており、ドン・タッタリアよりもタッタリア勝利の立役者とみなされていた。 フィリップ・タッタリア 演 - ビクター・レンディナ タッタリア・ファミリーのドン。物語前半における表面上の敵役。客分のソロッツォを介して、ニューヨークでの麻薬取引による利益を目論むが、ヴィトーに防止されたことでコルレオーネとの激しい抗争に発展する。結果として互いの息子を失うも、麻薬ビジネスをヴィトーに認めさせることに成功する。しかし、一連の騒動を単独で起こせるような胆力のある人物ではなく、後にヴィトーから真の黒幕はバルジーニだと推測される。洗礼式の日に愛人とホテルにいたところをロッコとその部下によって、愛人共々短機関銃で射殺される。 原作によればアメリカ中の売春宿(ストリップ、キャバレーなどを含む)を主な資金源としている。ただでさえシチリア的価値観でマフィアの売春業は賤業であるにも関わらず、本人も60歳を超えて漁色家、かつケチでつまらぬ癇癪を起こすことで知られており同業から小物扱いされている。ソロッツォの件も、むしろ彼に利用されているとみなされており、コルレオーネとの抗争は事実上の勝利者にも関わらず、全く尊敬を得なかったという。 ブルーノ・タッタリア 演 - トニー・ジョルジオ フィリップの息子で、ファミリーのアンダーボス。作中ではルカがタッタリアに潜入調査をしようとした際にわずかに登場する。その後、マクラスキーと組んだ病院での襲撃計画が失敗した翌日、激怒したソニーによって暗殺されたことが明かされる。 バージル・ソロッツォ 演 - アル・レッティエリ 「ターキー(トルコ人)」と渾名される麻薬密売人(実際にはトルコ人ではなく、扱うヘロインの材料であるケシがトルコ経由であることに由来)。タッタリアの客分で、ニューヨークを新たなヘロインの商売先とするべく、政治家や司法とコネがあるコルレオーネを頼る。ヴィトーに拒絶されると、ソニーが乗り気であったことを踏まえて、邪魔なヴィトーの暗殺未遂事件を起こし一連の騒動の引き金となる。マイケルとの会談の場を設けるが、同席したマクラスキー警部共々マイケルによって射殺される。 映画ではドン・タッタリアとの力関係は不明確であるが、原作では狡猾なソロッツォがタッタリアをうまく利用していると明確に描写されている。 マール・マクラスキー警部 演 - スターリング・ヘイドン ニューヨーク市警の汚職警官。ソロッツォと結託している。アイルランド人だが酒を飲まない。ヴィトーが入院している病院へ見舞いに来たマイケルの顔面を殴りつけ負傷させる(マイケルがハンカチで終始鼻をぬぐっているのはこの傷のためである)。ソロッツォと共にレストランでの会談中、マイケルに射殺される。 カーメン・クネオ 演 - ルディ・ボンド ニューヨーク五大ファミリーの一つであるクネオ・ファミリーのドン。作中ではコルレオーネとタッタリアの手打ち式に出席するのみで特に目立った登場や、物語への関わりはない。回転ドアに閉じ込められ、チッチに拳銃で射殺される。 原作によればニューヨーク北部を支配し、賭博と、カナダからのイタリア系移民の不法入国の斡旋をシノギとする。表向きは大手牛乳会社の経営者で、常にお菓子をポケットいっぱいに詰めた子供好きとして有名人であり、裏の顔はまったく世間に知られておらず、商業会議所に実業家として表彰さえされたという。なお、原作では暗殺されない。また、原作での名はオッティリオ。 ビクター・ストラキ 演 - ドン・コステロ ニューヨーク五大ファミリーの一つであるストラキ・ファミリーのドン。作中ではコルレオーネとタッタリアの手打ち式に出席するのみで特に目立った登場や、物語への関わりはない。最期は洗礼式の日にエレベーター内でクレメンザに散弾銃で射殺される。 原作によればマンハッタン西部の港湾事業や貨物運搬、建築をシノギとする。港湾を縄張りとする以上、麻薬取引とは無縁ではいられずにいた。五大ファミリーでは最弱という。なお、原作では暗殺されない。
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