五大オペラハウスへとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 五大オペラハウスへの意味・解説 

五大オペラハウスへ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 07:45 UTC 版)

ザ・カブキ」の記事における「五大オペラハウスへ」の解説

日本での公演の後、東京バレエ団8月25日から約2ヶ月半をかけてヨーロッパの9カ国19都市を回るツアー(「第9次海外公演」)を行ったプログラムは『ザ・カブキ』全幕(Aプロ)と『レ・シルフィード』、『シンフォニー・イン・D』などのミックスプロ(Bプロ)の2種類で、全52公演のうち31公演Aプロ上演することになっていた。ダンサースタッフ合わせて110人、総費用7億円という大がかりツアーとなった。 このツアーにおいてAプロの『ザ・カブキ』は、イギリスロイヤル・オペラ・ハウスイタリアミラノ・スカラ座ドイツベルリン・ドイツ・オペラオーストリアウィーン国立歌劇場フランスパリ・オペラ座といった、ヨーロッパ伝統格式を誇る大劇場でもお披露目された。 このうちパリ・オペラ座については、当時20数年間にわたりフランス以外団体の上演を認めて来なかったため予定には入っていなかった。しかし佐々木と前オペラ座総裁マッシモ・ボジャンキーノ英語版)が旧知間柄であったことから、そのつてによりフランス文化省と契約する形で2日間の公演実現することに成功した。 なお、オペラ座での公演が決まるとチケット売り切れ新聞フィガロ紙』などは2日間しか公演行わないことを閉鎖的であるとしてオペラ座批判したため、2週間ロングラン公演2年後に行うことが決まった海外公演での『ザ・カブキ』に対す反応は、ロンドン初日ウィーンでこそ冷やかなものであったが、ロンドンでも最終日まずまず受け、ミラノベルリンパリでは大い受けた。特にこのツアー最大山場であるパリ・オペラ座では第1幕塩冶判官切腹シーン割れんばかりの拍手と「ブラヴォー」がかかり、討ち入り場面で塩冶浪人たちが整列する大きな拍手終幕後ブラヴォー拍手の渦となったバレエ批評家のジルベルト・クールナン(フランス語版)は"Triomphe!"(「大勝利!」)と思わず叫び佐々木の隣で鑑賞していたオペラ座学校校長クロード・ベッシー(フランス語版)も涙で眼を腫らしながらブラヴォー送った。幕が閉じて手拍子15分間も続き、幕の後ろでは、ベジャールを含めたスタッフ・キャストオペラ座での大成功泣きながら喜びあったという。 オペラ座初日終演後、舞台の上ではセルジュ・リファールから佐々木に「ディアギレフ賞」が、パリ舞踊大学から主演のエリック・ヴ・アンに「ニジンスキー賞」が贈呈された。 なお、ツアーから帰国まもない11月3日には、日仏文化交流多大な貢献があったとして、日本政府からベジャールに勲三等旭日中綬賞が贈られた。 翌1987年2月27日28日には東京文化会館凱旋公演が行われた。それに先立ち朝日新聞2月26日付け夕刊ヨーロッパツアー様子紹介し、すでにパリベルリンポーランドから再演申し込み相次いでいるという「成果」を紹介した一方、『ザ・カブキ』の成功について、演劇評論家藤田洋次のようなコメント紹介している。 ザ・カブキ帰国公演 27・28日 上野 「今日化」で先越され本家 歌舞伎伝統的な様式がきっちき決まっているから昨年『仮名手本忠臣蔵』東京国立劇場通して上演するのに三日かかった現代日本人アピールするように、全体三時間ぐらいに圧縮して上演できないだろうか、という懸案を、歌舞伎界の心ある人々考えていたのだが、それをベジャールに、バレエという西欧芸術様式によって先を越されたのが、たいへん残念だ。 — 藤田洋(「朝日新聞2月26日夕刊)、『朝日新聞縮刷版1987年2月号』、995頁より引用 東京バレエ団第9次海外公演1986年日月火水木金土8/24 8/25 サンタンデール B(mix) 8/26 サンタンデール B(mix) 8/27 サン・セバスティアン B(mix) 8/28 サン・セバスティアン B(mix) 8/29 8/30 8/31 9/ 1 ロンドン A ザ・カブキ 9/ 2 ロンドン A ザ・カブキ 9/ 3 ロンドン A ザ・カブキ 9/ 4 ロンドン B(mix) 9/ 5 ロンドン B(mix) 9/ 6 ロンドン A ザ・カブキ*2 9/ 7 9/ 8 9/ 9 ミラノ A ザ・カブキ 9/10 ミラノ A ザ・カブキ 9/11 ミラノ B(mix) 9/12 ミラノ B(mix) 9/13 ミラノ A ザ・カブキ 9/14 ミラノ A ザ・カブキ 9/15 9/16 9/17 9/18 カリャリ A ザ・カブキ 9/19 カリャリ A ザ・カブキ 9/20 カリャリ B(mix) 9/21 カリャリ B(mix) 9/22 9/23 9/24 シュトゥットゥガルト A ザ・カブキ 9/25 シュトゥットゥガルト A ザ・カブキ 9/26 9/27 トリノ A ザ・カブキ 9/28 トリノ A ザ・カブキ 9/29 トリノ B(mix) 9/30 10/ 1 ベルリン A ザ・カブキ 10/ 2 ベルリン A ザ・カブキ 10/ 3 ベルリン A ザ・カブキ 10/ 4 10/ 5 ウィーン B(mix)*2 10/ 6 ウィーン A ザ・カブキ 10/ 7 10/ 8 ブラティスラバ A ザ・カブキ 10/ 9 ブラティスラバ B(mix) 10/10 ブルノ A ザ・カブキ 10/11 10/12 プラハ A ザ・カブキ 10/13 プラハ B(mix) 10/14 10/15 10/16 10/17 パリ A ザ・カブキ 10/18 パリ A ザ・カブキ*2 10/19 10/20 パリ B(mix) 10/21 パリ B(mix) 10/22 パリ B(mix) 10/23 10/24 ブリュッセル A ザ・カブキ 10/25 ブリュッセル A ザ・カブキ 10/26 ブリュッセル A ザ・カブキ 10/27 フランクフルト B(mix) 10/28 ルクセンブルク A ザ・カブキ 10/29 ルクセンブルク A ザ・カブキ 10/30 ルートヴィヒスハーフェン B(mix) 10/31 ルートヴィヒスハーフェン A ザ・カブキ 11/ 1 ノイス B(mix) ※スペインでは『ザ・カブキ』の抜粋上演している。 「*2」は昼夜2回公演意味している。

※この「五大オペラハウスへ」の解説は、「ザ・カブキ」の解説の一部です。
「五大オペラハウスへ」を含む「ザ・カブキ」の記事については、「ザ・カブキ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「五大オペラハウスへ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「五大オペラハウスへ」の関連用語

五大オペラハウスへのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



五大オペラハウスへのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのザ・カブキ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS