塩冶判官とは? わかりやすく解説

塩冶高貞

(塩冶判官 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/15 19:40 UTC 版)

塩冶 高貞(えんや たかさだ、旧字体:鹽冶 髙貞)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将。鎌倉幕府出雲国守護、のち建武政権室町幕府では隠岐国守護も兼任。北朝隠岐守近江守従五位上家紋花輪違[注釈 2]


注釈

  1. ^ 建武政権は守護を正式な官職として認め、各国に国司と守護を併置した。
  2. ^ 見聞諸家紋』による[4]。なお、原文は「輪違」とあるが、後世に言うところの「花輪違(七宝に唐花)」のことである。尼子氏流塩冶氏は「丸に角立て四目結い」を使用したと思われる。歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』に登場する、塩冶判官は「丸に角立て四目結い」もしくは「丸に違い鷹羽」が使われることが多いがこれは史実ではない。
  3. ^ a b 仮名手本忠臣蔵』では、「や」の漢字表記が冶ではなく谷となっている。
  4. ^ 通称が大夫判官だったことから。
  5. ^ 元服はおおよそ10代前半もしくはこの前後で行われることが多かったことから、生誕年も1300年代、或いは早くとも1290年代の間であったと推定することができる。
  6. ^ 『梅松論』では「佐々木孫四郎左衛門高久」の名で呼ばれる[1]
  7. ^ 厳密に言えば、『太平記』での高貞の妻と師直の逸話に登場する薬師寺公義の和歌は真作であり、実際に彼の私家集『元可法師集』259番に収録されている[4]。ただし、『元可法師集』原文では「ある人」のための代作とされており、塩冶高貞や高師直の名は一切記されていない[22]

出典

  1. ^ a b c d 梅松論上 1928, p. 108.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 小泉 1997.
  3. ^ 「島根県:出雲市 > 下塩冶村 > 神門寺」『日本歴史地名大系平凡社、2006年。 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>北畠顕家との死闘>塩冶高貞の討伐.
  5. ^ a b c d e f 『大日本史料』6編6冊694–696頁.
  6. ^ 塩冶氏系圖
  7. ^ 尼子高久と同人物説あり。
  8. ^ 「島根県:簸川郡 > 大社町 > 杵築宮内村 > 出雲大社」『日本歴史地名大系平凡社、2006年。 
  9. ^ 紺戸淳「武家社会における加冠と一字付与の政治性について」『中央史学』2号、1979年、p.15系図・p.21。 
  10. ^ 『大日本史料』6編3冊534–535頁.
  11. ^ 『大日本史料』6編4冊377–378頁.
  12. ^ 『大日本史料』6編4冊895–896頁.
  13. ^ 鈴木 1981.
  14. ^ a b c d 鈴木 1981, pp. 32–33.
  15. ^ a b 鈴木 1981, pp. 32–34.
  16. ^ a b c 塩冶満通(後塩冶氏)[リンク切れ]
  17. ^ 米原 1997.
  18. ^ 『出雲国造系譜』によると、貞宗は賀茂氏の流れを汲む南条宗直(上記の南条貞直、高直の系統とされる)と東時孝の娘との間の子という。
  19. ^ a b c d e 『大日本史料』6編6冊696–717頁.
  20. ^ 鈴木 1981, p. 34.
  21. ^ 鈴木 1981, p. 32.
  22. ^ 『大日本史料』6編6冊717頁.
  23. ^ a b c 鈴木 1981, pp. 33–34.
  24. ^ 鈴木 1981, pp. 31–32.


「塩冶高貞」の続きの解説一覧

塩冶判官(えんやはんがん)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 07:45 UTC 版)

ザ・カブキ」の記事における「塩冶判官(えんやはんがん)」の解説

由良之助主君殿中抜刀した咎により切腹命じられる浅野内匠頭モデル

※この「塩冶判官(えんやはんがん)」の解説は、「ザ・カブキ」の解説の一部です。
「塩冶判官(えんやはんがん)」を含む「ザ・カブキ」の記事については、「ザ・カブキ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「塩冶判官」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「塩冶判官」の関連用語

塩冶判官のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



塩冶判官のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの塩冶高貞 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのザ・カブキ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS