ルーブリック
rubric
「rubric」とは
「rubric」は英語の単語で、一般的には「見出し」や「指示」、「規則」を意味する。書籍や文書における章や節のタイトル、教育の分野では評価基準やガイドラインを示すために使われることが多い。また、教会の典礼における指示や規則を示す際にも使用される。「rubric」の発音・読み方
「rubric」の発音は、IPA表記では /ˈruːbrɪk/ となる。これをカタカナに置き換えると「ルーブリック」となる。日本人が発音する際のカタカナ英語では「ルーブリック」と読むのが一般的である。この単語は発音によって意味や品詞が変わるものではない。「rubric」の定義を英語で解説
英語の辞書によると、「rubric」は"a heading on a document"(文書の見出し)や"a set of instructions or rules"(指示や規則のセット)を意味する。また、教育の文脈では"a statement of the criteria being used to grade or evaluate a student's work"(学生の作業を評価するために使用される基準の声明)と定義されることもある。「rubric」の類語
「rubric」の類語としては、「heading」、「title」、「guideline」、「rule」などがある。これらの単語も「見出し」や「指示」、「規則」を意味するが、それぞれに微妙なニュアンスの違いがある。例えば、「heading」や「title」は主に見出しを指し、「guideline」や「rule」は指示や規則を指す。「rubric」に関連する用語・表現
「rubric」に関連する用語や表現としては、「rubricate」、「rubrication」、「rubricator」などがある。「rubricate」は動詞で、文書に見出しをつけることや、重要な部分を赤字で書くことを意味する。「rubrication」は名詞で、見出しをつける行為や赤字で書く行為を指す。「rubricator」は、見出しをつけたり、重要な部分を赤字で書いたりする人を指す。「rubric」の例文
1. English: The teacher provided a rubric for the essay assignment.日本語訳: 教師はエッセイの課題に対する評価基準を提供した。
2. English: The rubric of the chapter was "The Impact of Globalization".
日本語訳: その章の見出しは「グローバル化の影響」だった。
3. English: The rubric for the presentation included points for clarity and organization.
日本語訳: プレゼンテーションの評価基準には、明瞭さと組織性に関する項目が含まれていた。
4. English: The rubric of the document was not clear.
日本語訳: その文書の見出しは明確ではなかった。
5. English: The project was evaluated according to the rubric.
日本語訳: プロジェクトは評価基準に従って評価された。
6. English: The rubric of the book was written in red.
日本語訳: その書籍の見出しは赤で書かれていた。
7. English: The rubric for the test included points for accuracy and speed.
日本語訳: テストの評価基準には、正確さと速度に関する項目が含まれていた。
8. English: The rubric of the article was "The Future of Technology".
日本語訳: その記事の見出しは「テクノロジーの未来」だった。
9. English: The rubric for the project was detailed and comprehensive.
日本語訳: プロジェクトの評価基準は詳細で包括的だった。
10. English: The rubric of the report was "Economic Trends".
日本語訳: その報告書の見出しは「経済の動向」だった。
ルーブリック
ルーブリック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/17 01:56 UTC 版)
ルーブリック(英: rubric)とは、教育において学習到達度を評価する際、あらかじめ設定された評価基準を、明確な観点と尺度による段階的な指標として示した表のことである。「ある課題について、できるようになってもらいたい特定の事柄を配置するための道具」[1]とも言われている。このツールは、主に、パフォーマンス課題(実際の状況や複雑なタスクを通じて示される学習者の理解やスキルを活用しながら取り組む課題)における学習者のパフォーマンスの質を評価するために用いられる[2]。
ルーブリックを用いることで、評価者の主観的な評価の偏りを軽減し、明示された評価基準に基づいてより精密な評価が可能となる[1]。たとえば、パフォーマンス課題では、リアルな状況下で知識・スキルを活用する学習者の取り組みを評価する際、評価者によって基準がぶれやすい。このような場合、あらかじめ定義された段階的な評価基準を用いることで、評価者間の信頼性を確保できる[2]。さらに、学習到達度を「できる/できない」の二分法ではなく、「どの程度できるか」という段階で示すことで、高次の思考スキルや総合的な能力をより的確に把握することができる[1][2]。
また、ルーブリックを適用する際には、各水準に対応するアンカー作品(実際の学習者のパフォーマンス例)を示すことが望ましいとされる。これにより、評価者は実際の成果物に基づいて評価基準を解釈し、より客観的で公正な評価が可能となる[1]。
ルーブリックの構成要素
ルーブリックは、次の四つの構成要素から成る[1]。
- 課題 - 評価対象となるパフォーマンス課題を明確に定義する。
- 観点 - 評価の対象となるパフォーマンスの特徴・特性・スキル・知識などを列挙する。
- 評価基準 - 観点ごとに、達成度を示す具体的な記述やフィードバック内容を明文化する。
- 尺度 - 達成度を段階的に表す区分(例:不十分/まあまあ/優れている、など)を設定する。
ルーブリックの種類
ルーブリックは評価の目的や用途によって、以下のようなタイプに分類される[3] [4] [5]。
- 全体的(holistic)ルーブリック - 観点別に分けず、課題全体の印象を総合的に評価する。
- 分析的(analytic)ルーブリック - 観点ごとに評価基準を詳細に記述し、それぞれの観点に沿って評価する。
- 一般的(generic)ルーブリック - 特定の課題に限定しない、汎用的に適用可能な評価基準を提示する。
- 特定課題(task-specific)ルーブリック - 特定の課題に固有の評価基準を示す。
例えば、あるカリキュラム全体で使用する「共通ルーブリック」や、特定の科目に関する「科目ルーブリック」は、より一般化された評価基準を提示するため、一般的ルーブリックに該当する[1]。また、成果物やパフォーマンスではなく、スキルや能力をどの程度発達させているのかを評価するルーブリックとして、発達段階(developmental)ルーブリックがある[5]。
参考文献
- Stevens, D. & Levi, Antonia J. (2013). Introduction to Rubrics: An Assessment Tool to Save Grading Time, Convey Effective Feedback, and Promote Student Learning. Sterling, VA: Stylus Publishing. (ダネル・スティーブンス, アントニア・レビ(2014)佐藤浩章・井上敏憲・俣野秀典(訳)『大学教員のためのルーブリック評価入門』玉川大学出版部 ISBN 9784472404771)
- Rhodes, T. (2010). Assessing outcomes and improving achievement: Tips and tools for using rubrics. Washington, DC: Association of American Colleges and Universities. AAC&U VALUE Rubrics
- Rubric - WikiPODia [1]
出典
- ^ a b c d e f Stevens, D. & Levi, A. J. (2013). Introduction to Rubrics: An Assessment Tool to Save Grading Time, Convey Effective Feedback, and Promote Student Learning. Sterling, VA: Stylus Publishing. (ダネル・スティーブンス, アントニア・レビ(2014)佐藤浩章・井上敏憲・俣野秀典(訳)『大学教員のためのルーブリック評価入門』玉川大学出版部 ISBN 9784472404771)
- ^ a b c Rhodes, T. (2010). Assessing Outcomes and Improving Achievement: Tips and Tools for Using Rubrics. Washington, DC: Association of American Colleges and Universities. AACU Value Rubrics
- ^ “The Basics of Rubrics”. Schreyer Institute for Teaching Excellence, Penn State University. 2019年1月6日閲覧。
- ^ “Rubrics for Assessment - NIU - Center for Innovative Teaching and Learning”. Northern Illinois University. 2021年9月27日閲覧。
- ^ a b “Types of Rubrics - Center for Teaching and Learning, DePaul University”. DePaul University. 2025年2月17日閲覧。
関連項目
- ルーブリックのページへのリンク