ハングルの創製・反対派との対立とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ハングルの創製・反対派との対立の意味・解説 

ハングルの創製・反対派との対立

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 12:14 UTC 版)

ハングル」の記事における「ハングルの創製・反対派との対立」の解説

訓民正音」および「朝鮮における漢字」を参照 朝鮮半島では、15世紀半ばまで、自民族の言語ある朝鮮語を表記する固有の文字持たず知識層は漢字使用していた。口訣(こうけつ・くけつ)・吏読(りとう)など漢字借りた表記法により断片的暗示的示されてきた。 李氏朝鮮4代王の世宗は、朝鮮固有の文字創製積極的に推し進めた。しかし、その事業は当初から事大主義保守派反発受けた世宗設立した諮問機関集賢殿副提学だった崔理は1444年上疏文で、「昔から中国の諸地は風土異なって方言基づいて文字作った例はない。ただモンゴルパスパ文字)・西夏西夏文字)・女真女真文字)・日本仮名)・チベットチベット文字)のみが文字を持つが、これらはみな夷狄(野蛮人未開人)のなすことであり、言うに足るものではない」「漢字(中国文字)こそ唯一の文字であり、民族固有の文字など有り得ない」と反対した。しかし、世宗このような反対を「これは文字ではない(中国文化対す反逆ではない)、訓民正音(漢字素養がないものに発音教え記号)に過ぎない」と押し切り鄭麟趾朝鮮語版)など集賢殿内の新進学者命じて1446年訓民正音の名でハングル頒布した。「民を訓(おし)える正しい音」の意である。 なお、この点に関して異説がない訳でもないソウル大学校国文学科教授鎮浩によると、世宗一人作った可能性が高い。『朝鮮王朝実録』の世宗25年(1442年)12月の条に、「ハングル創製した」と短く記載されている。ハングルという言葉文献初出であるが、もし集賢殿学者たちの協力のもとハングル創製したのならばその過程詳しく記載されているはずである。鎮浩は、反対派臣下がいることを懸念して世宗単独ハングル創製し、その後ハングル書かれ書籍編纂など集賢殿学者動員した考えている。 燕山君による禁止政策以降 1504年燕山君暴政誹謗するハングル張り紙各地発見され燕山君ハングル教育学習禁止しハングル書籍焼却ハングル使用する者を弾圧した世宗時代設置されていた正音庁は中宗年間1507年閉鎖されたが、ハングル使用自体禁止されることなく一部高官には書記手段として用いる者もいた。1490年軍官の羅臣傑 (1461年1524年) が妻の孟氏に送ったハングル書簡現存最古ハングル書簡であり、1998年慶尚北道安東発掘され李応台(1556年 - 1586年)の墓で亡くなった夫の死悼む妻からのハングル書簡発見された。『ウォンの父へ・・・丙戌 (1586年) 6月』と始まる長文の手紙である。また17世紀宋奎濂が自分下男のキチュック(己丑の意)に書いた書簡などが残っている。一方ハングル支配層でも使われケースもあり、王室をはじめ王・王妃勅令臣民への伝言、王・王妃公主ハングル書簡王族同士やりとりしたハングルの手紙も残っている。また、宮廷両班階級におけるハングル使用もあり、国王記したハングル書簡としては宣祖の『御筆諺簡』(1603年筆写文献現存している。李珥好文、金尚容ら両班文化人一部時調(詩歌)を詠む際にハングル利用された。文定王后仁穆王后などの諺文勅令明聖王后都落ちする儒学者宋時烈引き止めるハングル書簡1839年憲宗祖母・純元王后によるキリスト教禁止令である『斥邪綸音』をハングル書いて公布した

※この「ハングルの創製・反対派との対立」の解説は、「ハングル」の解説の一部です。
「ハングルの創製・反対派との対立」を含む「ハングル」の記事については、「ハングル」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ハングルの創製・反対派との対立」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ハングルの創製・反対派との対立」の関連用語

ハングルの創製・反対派との対立のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ハングルの創製・反対派との対立のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのハングル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS