ハングル専用と漢字復活論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 14:19 UTC 版)
「ハングル専用文と漢字ハングル混じり文」の記事における「ハングル専用と漢字復活論」の解説
「漢字復活論」も参照 漢字復活を主張する人とハングル専用論者との間の論争は六十年戦争といわれている。 日本統治時代に公教育の主要言語であった日本語が漢字を使用していたことが、ハングル専用を促した一因だったという意見がある。一方で漢字ハングル混じり文を残すべきだとの主張を行う学者たちの意見にも配慮し、韓国ではハングル表記の補助という位置づけながら漢字の使用は認められている。ハングルを専用することに対しては、 ハングルのみでは同音異義語が多量に発生するため読みづらくなる。 漢字を用いずして語の正確な意味を知ることは不可能 伝統文化との断絶を回避すべき との理由で漢字復活を主張する声が旧世代を中心に根強いといわれ、また、ハングル専用の弊害として、「漢字を廃止した韓国」で知的荒廃が指摘されている。 表記の上では、/sani/ という音をハングルで書くとき、'사니' /sa+ni/ という二文字で書くのが最も自然だが、「山が」という意味で書くときは、形態素を明示して '산이' /san+i/ という綴りで書く(こういったルールを定めたものがハングル正書法や朝鮮語綴字法統一案である)。もし漢字ハングル混じり文なら、'山이' /山+i/である。 現在の韓国の小学生の間では漢字学習が一つのブームになっているが、漢字を全く知らない親のハングル世代がわが子には漢字を伝えたいとの想いが背景にあるともいわれる。一方、韓国民に対する世論調査では、漢字復活に70%が反対しており、1990年代から多くのメディアで進められている「同じ意味なら固有語彙を使おう」という醇化推進も手伝って、漢字使用の必然性が低くなっているともいわれる。
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