ハングルとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 00:59 UTC 版)
阿比留文字と、朝鮮半島で使われるハングルは形が似ており、関連が指摘されている。 日本語のエ段音を表すために朝鮮語で /ɔ/(現代の発音では[ɔ])を表す字母(ㅓ)が使用されていたり、ラ行を表すために朝鮮語で /d/ を表す字母(ㄷ)を左右反転させた形が(あるいは朝鮮語で /r/ を表す字母(ㄹ)の上半分の形ともいえる)使われている。但しハングルと違い、母音字母は必ず子音字母の右に置かれる(全て下に置くものもある。竹内文書では縦文字をアメコアヒルモジという)。またハングルではヤ行 /j/ を表す子音字母はなく、/ja/、/ju/、/jo/ 全体を母音字母として表記するが、阿比留文字ではヤ行を表す子音字母が新設されている。またヂ・ヅはダ・デ・ドと同様、朝鮮語で/d/を表す字母(ㄷ)で綴られている。 太古から日本と朝鮮半島には交流があった事から、阿比留文字はハングルとは何らかの関係があるのだろうとしている者もおり、国学者伴信友の『仮字本末』や、国語学者の山田孝雄の『所謂神代文字の論』においてハングルとの類似が指摘された。また、成立を538年以前とする説に従うと訓民正音の公布(1446年)より前となることから、ハングルの基になったという見解を持つ人々もいるがその根拠は定かではなく韓国では否定されている(そして、ハングルの基の文字はモンゴルのパスパ文字とする説の方が有力)。
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