ネモフィラの花言葉
ネモフィラ花言葉の由来
#生命力の強さが由来になっている説花言葉の「どこでも成功」はネモフィラが持つ生命力と適応力の強さが由来とされている。ネモフィラは欧州各地で普通に見られる花だが、元々は北アメリカ大陸の固有種だった。人の体や荷物に付着した種が欧州に渡り、そのまま根付いて大繁殖したのである。原産地とは大きく異なる環境であり、他の植物が多数生息している欧州でも花を咲かせるネモフィラの姿から「どこでも成功」の花言葉がつけられた。やせた土地でもすくすく育ち、肥料を与えなくても毎年花を咲かせる力強さが花言葉の由来となっている。
#花の美しさから来ている説
ネモフィラにつけられている「可憐」の花言葉は鮮やかな色を持つ可愛らしい花が群れて咲く様から来ている。風が吹くと花が小刻みに揺れる様から「可憐」の花言葉がつけられた説もある。
#ギリシャ神話の悲しい話が由来になった説
「あなたを許す」という花言葉はギリシャ神話にある悲しい話が元になっている。ネモフィラという名前の女性がある男性と恋仲だった。男性は「ネモフィラと結ばれるなら死んでも構わない」と神に誓ったが、その誓いの通り、ネモフィラと結婚した直後に死んでしまった。ネモフィラは愛する人の死を受け入れられず、あの世の入り口へ出向いて夫を返してほしいと懇願した。しかしあの世へは死人しか行くことができないため、ネモフィラは泣き崩れるしかなかった。夫の死を嘆くネモフィラを哀れに思ったあの世の神プルトンは彼女を一輪の青い花、すなわちネモフィラに変えたという。「あなたを許す」という花言葉は、夫との別れを受け入れたネモフィラの心から来ている。
あるいはネモフィラを青い花に変えたプルトンの慈悲の心が由来という説もあるが真相ははっきりしていない。
#民衆の愛国心を奮い立たせる目的でつけられた説
黒いネモフィラには「愛国心」の花言葉がつけられている。ネモフィラの「愛国心」は国家よりも国土の意味合いが強く、郷土愛や自然愛と解釈するのが一般的だ。ネモフィラの原産地である北アメリカや広範囲に繁殖した欧州においては民衆が国家への帰属意識を抱くことは非常に稀なことであった。これは小規模な領地が幾つも集まって一つの国家を形成していた、当時の国政のあり方が影響している。民衆にとっては自分が居住する地域だけが世界のすべてであり、山を一つ越えた先は未知の領域だったと言っても過言ではなかった。王族などの権力者は強い国を作るためには民衆に自分が国家の一員であることを自覚させる必要があると考え、ありふれた花であるネモフィラを利用した。
黒い花のネモフィラは他の何色にも影響されない強い花であると喧伝し、民衆もネモフィラの花と同様に他の何事にも影響されず、国家への帰属意識を持つことが大切であると説いたのである。ネモフィラは生命力が強く、他の植物の成長を妨げながら繁殖する特徴がある。その様を強い力で領土を拡大させる国家に準え、民衆の一人一人がネモフィラの花のように力強く活躍すべきという考え方を広めた。この方法は功を奏し、民衆は自分こそが強い国家を形成する重要な存在であると認識し、同時に国家への強い帰属意識を抱くようになったという。「愛国心」の花言葉は民衆を特定の思想に誘導するプロパガンダによってつけられた説がある。
ネモフィラの英語の花言葉
ネモフィラの英語の花言葉は「success everywhere(どこでも成功)」である。北アメリカ原産のネモフィラが欧州やアジアなど世界各地で大繁殖したことが由来になっている。異郷の地で力強く咲くネモフィラの花は未知の分野にチャレンジする姿勢を尊ぶアメリカンスピリッツの象徴と見なされ、アメリカではチャレンジ精神が旺盛な人にネモフィラを贈ることがある。ネモフィラ色別の花言葉の解説
ネモフィラの花には青色、白色、黒色などがあり、それぞれ固有の花言葉がつけられている。青色のネモフィラはもっとも広く知られている花であり、全般的な花言葉である「どこでも成功」「可憐」「あなたを許す」が使われている。また、雲一つない快晴の空に見立てて「清々しい心」という花言葉が使われるのも青いネモフィラの特徴だ。白い花のネモフィラには「成功」の花言葉がつけられている。白色は無垢の象徴であり、まだ何色にも染まっていない始まりの色とする見方もある。花言葉の「成功」は始まりをイメージしてつけられたという。黒い花のネモフィラは重厚感があり、どのような色にも影響されないイメージがある。そこから「愛国心」「荘厳」など重々しい感じの花言葉がつけられた。黒色は権力や権威をイメージする色とされているため、可愛らしい姿であるネモフィラの花には相応しくないと見なされることもあるが、一方でネモフィラは群生して咲くことから威圧感をもたらすのも事実である。そのため、堅苦しい感じのする「愛国心」「荘厳」などの花言葉が用いられるようになった。ネモフィラの花は単色ばかりではなく、品種によっては白い花びらに青い斑点など複数の色が混ざっていることがある。このような花はもっとも面積が広い色に該当する花言葉が用いられる。例として白い花びらに黒色の斑点が生じるアトマリアという品種には白色のネモフィラに用いられる「成功」の花言葉がつけられる。
ネモフィラ本数別の花言葉の解説
ネモフィラには本数別の固有の花言葉は特にない。これは、もともとネモフィラが群生して咲く花であることということも理由であろう。何本束ねても花の色に基づいた花言葉で解釈されるので、ネモフィラの花束を贈り物などに用いる際は注意が必要である。花束の場合、花の種類を問わず本数別の花言葉で解釈されることもある。6本の花束は「お互いに深く愛する」、11本なら「最愛」など恋愛に関係する花言葉が多いが、これは花束が元々、花嫁への贈り物だったためである。ネモフィラには「あなたを許す」という、恋人との悲しい別れが元になった花言葉があるので愛する人への贈り物には相応しくないという考え方がある。しかし、「あなたを許す」と言う花言葉は悲しい別れを経ても尚、愛する心が変わらない一途な想いを神が許したという意味でもあることから、いつまでも続く永遠の愛をアピールするならネモフィラの花束が最適と言っても過言ではない。
ネモフィラの怖い花言葉
ネモフィラには恐ろしい意味と取れるような花言葉は特にない。しかし、「あなたを許す」という花言葉の由来になったギリシャ神話の悲しい話は愛する人の死がきっかけなので、解釈によっては怖い意味と解釈することもできる。ただ、ネモフィラを死者に捧げる花と見なすのはこの話が根拠とされているが、神話のネモフィラが青い花に変わったのは神の慈悲によるものなので、ネモフィラを不吉な花とするのはこじつけの部類と言える。欧州の一部ではネモフィラを日本の菊と同様、墓前に供える花として扱っている。そのため、ネモフィラを生きている人に贈るのはふさわしくないとする見方もある。
ネモフィラは繁殖力が強い。そのため、強欲や恥知らずというネガティブな意味合いを込めて扱われることがある。人によっては、花束や鉢植えなどで贈られたネモフィラに「欲張り」や「厚顔無恥」のようなネガティブなメッセージを(不本意に)読み取ってしまう可能性はある。
ネモフィラは他の植物が育つ場所を奪う形で繁殖するため、「奪う」「盗む」「蹂躙する」といった攻撃的な意味合いが見出されることもある。その観点から「傍若無人」「わがまま」「無駄遣い」などの意味を込めて扱われることがある。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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