シオン一派
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「グローランサーIII」の記事における「シオン一派」の解説
シオン 声:子安武人 時空融合計画を阻止しようと時空制御塔を襲撃した青年。謎の組織を率い、各地で様々な悪事を働いている。スレインの過去を知る人物で、何故か倒されても倒されても何度も現れる。彼の行動には不鮮明な部分が多いが、物語が進むにつれ、彼の真意が見えてくる。 その正体は、三代前のダークロードで本作のラストボス。推定年齢200歳。受け継いだ秘術を悪用し、太陽の異変を招いた張本人でもある。普段は自分の肉体を模造したホムンクルスを操ることで、自らの闇の波動を隠し、正体を悟られぬように行動している。前作のシュナイダー同様、最終決戦は制限時間以内に護衛を退けて彼を倒すというミッションとなる為、人外の姿である第二形態は存在しない。 太陽の異変は、シオンが悪用する「闇の秘術」によるもの。使い続ければ使うほど、シオンの肉体には闇の波動が強く発せられてしまい、太陽の光を失わせてしまう。それを止める方法はただひとつ。波動の元となっているシオンを殺すしかない。歴代の闇の精霊使いたちは、幾度もシオンに戦いを挑んできた。しかし、かりそめの肉体が何度壊されようと、宿った魂はすぐに逃げてしまう。そのためシオンを『殺す』ことができず、今まで誰にも倒すことができずにいた。現代のダークロードであるスレインも、闇の総本山を襲撃したシオンによって殺害されてしまう。この時にはモニカの父ピート・アレンもシオンの手にかかっている。 障害となる邪魔者を始末したシオンは、各国の抗争に目を付け、戦火を拡大。ビクトル・ロイドに作成を依頼した「魂の壷」に5万の魂を集め、最終目的である「不老不死の秘術」達成に向けて行動する。 しかし、闇の精霊使いのロードであるスレインには、シオンを越える素質が眠っている。肉体を失ったスレインだが、そのうちに眠る素質だけはなくしていない。再び、闇の精霊使いとして覚醒したスレインによって、シオンはジェームズ城の戦いで本体を壊された。いつも通り秘術で肉体と魂を分離させようとしたシオンだが、スレインが発動させた術によって闇の精霊達の支配権を奪われてしまい、秘術が行使できず死亡。肉体は消滅し、魂は冥界へと旅立っていった。その際に、スレインの成長に驚き、自分の悲願が達成できなかったことを悔いている。 最終決戦ではこの世界が「人が精霊の力を抑制しなければならない不完全な存在で、自分が手を下さずともいずれ滅びる」であろう事を語り、その前に自身が王となって導くと主張するが、アネットと戦わせると彼が秘術を悪用した根本的な動機が語られる。それによると精霊使いという立場にあるだけで自由を奪われ、手にした力は抑圧され、来る日も来る日も修行を積み重ねることに嫌気が差したという。なお、小説版では彼と母親の悲しいオリジナルエピソードがあり、彼の行動理由を裏付けるものとなっている。そちらでは一人称も「私」ではなく「僕」になっており、口調も異なる。また、『グローランサーIV Return』では彼の別の一面が垣間見えるなど、元々悪人だった訳ではなく精霊使いのシステムの所為で歪んでしまった事が伺える。 シオンが各国の持つ三大宝珠を集めていた理由は、ピエーネ湖の地下に眠る「アルティーメータ」を採取するため。不老不死の秘術に欠かせないもの。 クライヴ 声:志村知幸 年齢25歳。二本の刃を扱う凄腕の剣士。何よりも戦闘が好きな狂戦士で、行く先々で何度も姿を見せては度々スレインたちの前に立ちはだかる。初期の強敵として何度も登場した。 ヒューイと同じく風の精霊使いだったが、シオンに対して忠誠を誓って彼の仲間となった。扱いが高度だといわれる「テレポート」を用いるなど、その技量は風のロードに匹敵するほど。シオンの配下の中でも幹部クラスの地位にある。 ジェームズ城にて、バーバラと共に陣形を展開。シオンを倒すために乗り込んできたスレイン一行と最後の交戦をすることとなる。 スタッフ曰く、彼がシオンの仲間になった理由は「やりたい放題に行動できるから」とのこと。 小説版では裏切ったバーバラを殺害し、最終決戦で弥生によって仇として討たれることになる。また、ゲームでは悪行に手を染める一方で性格自体は理性的だったが、こちらでは下卑た性格になっている。 バーバラ 声:吉田小南美 帝国宮廷魔術師。外見年齢26歳。胸元が大きく開いたスリットの深いドレスに巨大なショルダーアーマーといういでたち。ある目的を持っているため不鮮明な行動が多い。人々を洗脳して手駒として使う能力を持つ。 本名は「シモーヌ・リードブルグ」。オルフェウスとミシェールの実の母であり、弥生の先輩にあたる月の精霊使いである。夫を愛していたが、月のお社に連れて行かれてしまい離れ離れとなってしまう。その後、シオンから「子供達の病気を治す方法を知っている」という勧誘を受けて月のお社を飛び出し、以後バーバラと名乗ることとなった。声優コメントによると実年齢は50代。 最後はジェームズ城でスレイン達の前に立ちはだかるが、ミシェールの病気を治すことができていればオルフェウスが加勢し、改心してスレイン達に協力する。ミシェールの病気を治していない(=オルフェウスが死亡している)場合はクライヴ共々スレイン達に討たれ、ミシェールに助けられなかった事を詫びながら息を引き取る。 元々は子供思いの優しい女性で、子供達のためとはいえ悪行に手を染めていたことを悔やんでいたが、組織に居る間は敢えて手を汚し、オルフェウスに説得するまでは非情な悪女に徹していた。しかし生存させた場合でも悪行の咎めを受けた様子は無く、弥生と共に月の社に帰り、数年後にスカウトされたミシェールと共に暮らす事が語られる。 『グローランサーIV Return』では生存しており、本名の「シモーヌ」を名乗るようになっている(当時を恥じている為、「バーバラ」と呼ばれる事は嫌悪している)。 小説版ではクライヴの手にかかり殺されてしまう。
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