グエンフエ攻勢とは? わかりやすく解説

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グエン・フエ攻勢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 02:23 UTC 版)

ラインバッカー作戦」の記事における「グエン・フエ攻勢」の解説

イースター攻勢」を参照 1972年3月30日正午、3名の北ベトナム軍戦車隊および砲兵隊支援のもと、ベトナム二分する軍事境界線超え南下始めた三個師団戦力は、体制整っていないベトナム共和国軍南ベトナム軍)その同盟軍たるアメリカ軍捕捉した。北ベトナム軍は、南ベトナム軍第3師団防御区域打撃与え大混乱に陥れた。このため南ベトナム軍後退し両者の間でドンハ東河)とカムロ甘露)の二つへの追撃戦おこなわれた4月4日南ベトナム軍は、北ベトナム軍阻止する防衛線をかろうじて形成したが、これも一時的な休息に過ぎなかった。戦車重砲大規模に用いた在来戦型攻勢連合軍北方釘付けにしたが、これは春におこなわれた3つの作戦のまだひとつめに過ぎなかった。4月5日、3個師団諸兵科連合部隊編制され北ベトナム軍2万名がカンボジア聖域から侵攻サイゴン北方にあるビンロン(平隆)に攻撃をかけた。北ベトナム軍諸兵科連合部隊迅速にロックニン(禄寧)を占拠しアンロックベトナム語版)(安禄)を包囲して首都通じ道路切断した12日には北ベトナム軍またしても攻勢仕掛けラオス東部から侵入し中央高地コントゥム省ダックトー県周辺国境前哨陣地占拠した北ベトナム軍コントゥム(崑嵩)に向かい東進続ける。ハノイ北ベトナム指導部は、季節風到来同時期に攻勢開始しており、このため恒久的な覆い航空支援困難にしていた。 当初攻勢対すアメリカ軍の反応意欲欠き、かつ混乱していた。国防省はほとんど警戒をしておらず、大使陸軍参謀総長クレイトン・エイブラムス大将国内にいなかった。リチャード・ニクソン大統領最初反応B-52 ストラトフォートレス爆撃機によるハノイおよび港湾都市ハイフォンへの三日間の爆撃検討というのもであったヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官ニクソン大統領再考するよう説得したというのも5月妥結されたソ連との戦略兵器制限交渉SALT I)の成立危うくすることを望まなかったためである。この計画への障害は他にもあり、エイブラムス将軍南ベトナム軍防戦支援に、全天候型爆撃機活用しよう考えていた。 ニクソン大統領キッシンジャー補佐官は、統合参謀本部より提示されプラン検討したが、この計画想像力乏しく積極性欠いたものであった4月4日ニクソン大統領は、北ベトナムへの報復としてDMZ周辺爆撃承認したが、北緯18度までに制限されていた。ニクソン大統領来たるレオニード・ブレジネフ書記長との会談考慮し南ベトナム軍前面崩壊防ぎアメリカ威信を守るべく、戦力量的増加リスクを負うことを決断したアメリカ軍続々撤退しつつあり、ベトナム戦争ベトナム化政策実施移されていたため、攻勢時点南ベトナムには1万人以下のアメリカ軍しか残っておらず、しかもその大多数半年以内ベトナムを去る予定であった東南アジア駐留する戦闘用航空機の数は、ピークだった1968年から1969年半分下回っていた。1972年初頭で、F-4戦闘機3個飛行隊およびA-37攻撃機1個飛行隊合計76機が南ベトナム駐留していた。その他、114機の戦闘爆撃機タイ基地駐留83機のB-52タイウタパオ国際空港グアムアンダーセン空軍基地駐留しトンキン湾遊弋する第77任務部隊には4隻の航空母艦配備されており、常時2隻が作戦可能であった。これらの空母艦載機はおよそ140機に達した

※この「グエン・フエ攻勢」の解説は、「ラインバッカー作戦」の解説の一部です。
「グエン・フエ攻勢」を含む「ラインバッカー作戦」の記事については、「ラインバッカー作戦」の概要を参照ください。

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