【戦略兵器制限交渉】(せんりゃくへいきせいげんこうしょう)
Strategic Arms Limitation Talks (SALT)
冷戦中、キューバ危機後に2回行われたアメリカとソ連の軍備制限条約のこと。
第一次戦略兵器制限交渉(SALT Ⅰ)
冷戦期において米ソ両国は、相互確証破壊戦略を確立すべく核兵器の開発・生産競争を行っていた。
しかし、これ以上の核戦争への緊張を緩和するために、両国は核兵器の運搬手段に関しての制限交渉を行うことになった。
そして1969年、第一次制限交渉はフィンランドの首都、ヘルシンキで行われた。
1972年に交渉は妥結し、モスクワで調印が行われた。
しかしこれは両国の弾道ミサイルの数量を追認し、それ以上の追加の増量を行わないというものであって、MIRV化に対する制限はなく、結局ミサイルの数においてもソ連のほうが多くなってしまった。
このため、両国は引き続き、MIRVの制限を加えた「SALT Ⅱ」に入ることとなった。
第二次戦略兵器制限交渉(SALT Ⅱ)
第二次交渉においては、第一次交渉で話し合われた内容に加えて、核兵器の運搬手段――つまりICBM、戦略爆撃機、SLBMの数量制限とMIRVの制限が組み込まれた。
1979年6月にウィーンで条約の調印がなされたものの、同年にソ連がアフガニスタンへ侵攻したことを理由として米連邦議会が批准を拒否したため凍結され、その後復活しないまま、1985年に期限切れとなって自然消滅した。
戦略兵器制限交渉
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