散弾銃
散弾銃(さんだんじゅう)とは、多数の小さな弾丸(散弾)を同時に発射することができる銃である。主に狩猟やスポーツ、自衛用途で使用される。散弾銃は、銃身内部が滑腔砲であり、散弾が発射される際に回転せず、広範囲に散らばって飛ぶ特徴がある。このため、狙った対象物に対して確実に命中させることが容易となる。
散弾銃には、主に二つのタイプが存在する。一つは、単身式散弾銃で、銃身が一本のものである。もう一つは、二連式散弾銃で、銃身が二本並んでいるものである。二連式散弾銃は、上下二連式と左右二連式の二種類がある。また、散弾銃はポンプアクション式、セミオートマチック式、ボルトアクション式など、構造や操作方法によっても分類される。
散弾銃の弾薬は、主にプラスチック製の薬莢に散弾が詰められており、発射時に薬莢が破裂し、散弾が飛び出す仕組みである。散弾の大きさや数は、用途や狩猟対象によって異なる。小型の散弾は鳥獣の狩猟に適しており、大型の散弾は大型獣の狩猟や自衛用途に適している。
散弾銃の射程距離は、一般的に短く、最大でも200メートル程度である。これは、散弾が広範囲に散らばるため、遠距離では威力が低下するからである。しかし、短距離での命中率が高いため、狩猟や自衛用途においては有効である。
散弾銃
別表記:ショットガン
英語:shotgun
「散弾銃」とは、1発で多数の細かい弾を放射・拡散・散布的に発射できる(そのため命中させやすく猟銃などに適した)散弾を発射する銃のことである。
散弾銃は、弾丸が比較的広範囲に飛び散るように放たれる性質上、小さく・すばしこく動く対象にも命中させやすい。そのため猟銃(狩猟用の銃)に適する。散弾の個々の弾は小さく、威力は相対的に低いが、それでも生身の生物に致命傷を与える殺傷力は十分にある。ただし対象との距離が離れすぎると、散弾が拡散し過ぎて命中しにくくなる。有効射程距離は短めである。
散弾(shot)は、一般的な拳銃などの弾丸(bullet)および大砲などに用いられる砲弾(shell)と対比される。ちなみに「散弾」は「霰弾」とも表記される。まさに霰(あられ)のように銃弾が放たれるわけである。
【散弾銃】(さんだんじゅう)
Shotgun(ショットガン).
小さな球状の弾丸(ショット)を多量に散布する「散弾」を使用する銃。
非常に幅広い分類で、特に回転機構は細かい用途ごとに異なる仕様で作られる。
有効射程は40~50mと比較的短く、散弾は最大直径1mほどのキルコーンに拡散する。
装甲など堅い物体への破壊力に欠ける反面、生物に対しては優れた殺傷力を発揮する。
狙いが多少不正確でも命中を期待でき、大型動物にも容易く致命傷を与えられるため、猟銃に適する。
また、堅い物に命中すると容易に砕け散るため、跳ねかえった弾丸が射手や周囲を傷付ける事もほとんどない。
このため、ドアを突破する工具としても需要があり、「マスターキー」の愛称で知られる。
歴史的な起源は、おそらく銃砲そのものの発明と大差ない程度に古い。
初期の銃砲は「火薬を入れて詰め物をして着火すると詰め物が吹き飛ぶ」という程度のものであった。
その性質上、「詰め物」に何を使ったとしても、それが原因で故障に至る事は希であった。
結果、「正規の」弾丸でないものを銃身に放り込むがままあった。
そのような状況から、偶発的に散弾のような効果を発揮したのが散弾銃の始まりといわれている。
その後ライフリングが発明されると、散弾の構造上ライフリングできない事が判明した。
結果、銃は有効射程の長い軍用ライフルと、近距離で狙いやすい狩猟用散弾銃に分かれて進歩していった。
その後、第一次世界大戦で塹壕戦に散弾銃が投入され、大いに戦果を挙げた。
白兵戦では散弾銃の「狙う必要のない大火力」が極めて有利であったためである。
CQBにおける散弾銃の優位性は不動で、現代に至るまで屋内戦・森林戦・山岳戦で活用されている。
関連:トレンチガン ライアットガン レミントン ウィンチェスター ベネリ
日本における散弾銃
散弾銃は、日本で合法的に入手する事が可能な数少ない銃器の一つである。
現在の日本では、狩猟または競技用途においてのみ所有が許可される。
弾倉装弾数3発以上のもの、口径が12番を超えるもの、フルオート機能を持つものは許可が下りない。
ただし例外的に、熊狩りなどの特別な用途では8番ゲージの散弾銃が許可される事もある。
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