《疋田》の正しい読み方
「疋田」の正しい読み方
「疋田」は、「ひきた」「ひきだ」「ひった」といった読み方がある。「疋田」の意味解説
「疋田」は日本の名字で、「ひきた」や「ひきだ」と読む。電話帳に記載された情報によると、全国に約1万5,000人が存在していて、多い名字の順では1,217番目だ。特に多いのが「静岡県」「滋賀県」「大阪府」「東京都」で、いずれの都府県でも1,000人以上の「疋田」という人が暮らしている。極端に偏った地域はなく、一番多い静岡県でも約1,720人である。以下は2位の滋賀県、3位の大阪府、4位の東京都の順に、約1,410人、約1,310人、約1,110人となっている。「疋田」という名字の発祥地といわれているのは福井県の敦賀市であるが、現在の福井県の順位は40位で、20人ほどしか存在していない。「疋田」を「ひった」と読む場合は、「疋田絞り(ひったしぼり)」のことを指すと思われる。日本の伝統的な絞り染めの技法の1つで、小鹿の背の斑点のような模様ができるのが特徴だ。そのため、「疋田鹿子(ひったかのこ)」や「匹田鹿子(ひったかのこ)」ともいわれる。
なぜ「ひきた・ひきだ・ひった」と読むのか・理由
「疋田」の「疋」は音読みで「ショ」「ソ」「ヒツ」と読み、訓読みでは「あし」「ひき」と読む。いっぽうで、「田」は音読みで「デン」、訓読みでは「た」「か(り)」「か(る)」と読む。なお、「田」の訓読みの「か(り)」と「か(る)」は表外読み。「疋田(ひきた)」という名字は福井県敦賀市の「疋田(ひきだ)」が発祥といわれる。鎌倉時代には「疋壇」と表記されていた地区だ。他に、「引田」や「引壇」、「匹壇」という表記の仕方もあり。石川県金沢市にある「疋田町(ひきだまち)」は経由地である。
「疋田」の類語・用語・例文
「疋田」を「ひきた」や「ひきだ」と読む場合は、日本の名字で固有名詞であるため、類語のようなものは存在しない。文中では、「営業部の疋田様に、お取次ぎをお願いします」や、「疋田は、ただいま席をはずしています」のように使用する。「疋田」を「ひった」と読む場合は、着物の加工方法のことを指す。また、一般的には「鹿の子絞り(かのこしぼり)」のことを「疋田絞り(ひったしぼり)」とも呼ぶことが多いため、「疋田(ひった)」の類語は「鹿の子(かのこ)」と捉えることもできる。例文としては、「疋田絞りには、最高の技術がほどこされている」がある。
「疋田」の英語・用語・例文
「疋田」は固有名詞のため、「ひきた」「ひきだ」「ひった」は英語でもそのまま「Hikita」「Hikida」「Hitta」と表記する。文中では、「I'd like to speak with Mr. Hikita in marketing.(マーケティング部の疋田様とお話ししたいのですが。)」や、「a method of dyeing called 'Hitta-shibori'(疋田絞りという染め方)」という使い方をする。《疋田》の正しい読み方
「疋田」の正しい読み方
「疋田」は人名(姓)または地名であり、読み方は多種多様であるが、多くは「ひった」「ひきだ」「ひきた」のように読まれる。「疋田鹿子」の読み方は「ひったかのこ」である。疋田鹿子を略して「疋田(ひった)」と呼ぶこともある。
「疋田」の意味解説
「疋田」は日本の地名または姓である。「疋田」は疋田鹿の子の略でもある。普通の鹿の子とは厳密な区別はないが、白い丸が少し大きい四角形をした模様のことをいう。和服の染模様として使われることが多い。
なぜ「疋田」と読むのか・理由
「疋田」は促音化により、「ひった」と読むことができる。促音化とは2つの語が組み合わさって1つの語になるとき、後ろの語(カ行・タ行・パ行)の前についた音が「っ」という促音に変化する現象のこと。「疋田」の場合は、「疋(ひき)」の「き」が促音に変わる。「疋田」の類語・用例・例文
「疋田」の類語は「ヒッタ」「ヒキダ」「ヒキタ」だ。「疋田」の用例・例文は以下の通り。
・彼は斎藤茂頼(疋田斎藤氏)の子で、母を早くに亡くした
・その描写は生地の地紋や刺繍の糸目、疋田絞りの粒までもが描き込まれており驚くほど詳細だ
・色彩には特に規定があった訳ではないが、若い娘や若奥様が疋田絞りで装飾した華やかな色合い、年配の婦人は無地の藤色や浅葱色など落ち着いた色をよく使った
・折れ曲がる板橋は疋田絞り、桜は刺しゅうで表現されている
・疋田絞りとは鹿の子絞りの一種で、子鹿の背の斑点のような模様ができる。鹿の子絞りの中ではやや大型に絞ったものが疋田絞りだ。
・疋田流という剣術の流派がある
・徳川幕府の旗本であった疋田氏や鎌田氏、平野氏などが用いた
・上泉信綱の弟子で甥の疋田景兼は、木刀を手にした相手と袋竹刀で立ち会い、連戦連勝した逸話がある
・発掘調査や文書の記録、近江からの山中越と深坂越が一つになった後に設置されたという推定から、近年の研究では敦賀市疋田が有力とされる
・武術については、疋田景兼より剣術と槍術を学んだ他、長谷川宗喜や片山久安からも剣術を学んだとされており、切腹の際の介錯ができるだけの腕前があった
「疋田」の英語用例・例文
「疋田」の英語は「Hitta」「Hikida」「Hikita」だ。「疋田」の英語の用例・例文は以下の通り。
・He was arrested for the killing of Hikita's follower, in revenge for Hikita killing his friend.(彼は友人を殺した疋田に復讐し、彼の子分を殺して捕まった)
・Noted for its complex and elaborate patterns, "kyo-kanoko-shibori" involves many different techniques such as "hittta-shibori" and "hitome-shibori", requiring a high level of expertise that has been handed down from generation to generation.(複雑で精巧な柄構成が特徴で、疋田紋、一目紋など多様な技法に専門性の高い技術が伝承されている)
・It's a method of dyeing uncolored spots, called "hitta-shibori".(疋田絞りという絞り染めだ)
・This is a method of dyeing uncolored spots, called "hitta-kanoko".(これは疋田鹿の子という絞り染めだ)
・He took control of kanegasaki-jo Castle and Hikita-jo Castle in Echizen Province.(彼は越前国金ヶ崎城、疋田城を落とした)
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