《甲板》の正しい読み方
「甲板」の正しい読み方
「甲板」の正しい読み方は「かんぱん」である。「甲」の音読みは「こう」・「かん」だ。訓読みはすべて常用漢字表にはない読み方で、「つめ」・「きのえ」・「よろい」・「かぶと」である。「板」は音読みが「はん」・「ばん」、訓読みは「いた」と読む。ただし船舶に関係する職業の人たちは、通常「こうはん」と読んでいる。文部科学省の学術用語集「船舶工学編」でも「kôhan」となっている。建築や家具の業界では、「こうはん」とともに「こういた」という読み方もする。「かんぱん」以外の読み方は、職業的な専門用語である。「甲板」の意味解説
「甲板」の意味は、一般的には船のデッキである。船の上部の鉄板や木板でできた床のことを言う。ただし建築用語では、机や棚などの広い面積を持つ上板のことを指す。天板・テーブルトップ・トップボードなどとも呼ばれる。システムキッチンの場合はクックトップ・ワークトップなどと呼ばれ、素材もステンレスや天然石など様々である。なぜ「甲板」と読むのか・理由
「甲板」を「かんぱん」と読む場合には、「板」の音が半濁音化されている。「板」を単独で「ぱん」と読むことはない。半濁音化とは2語から成る熟語を作る際に、後ろにある語の頭のハ行の音がパ行(半濁音)に変化することを言う。半濁音化するのは、その熟語を発音しやすくするためである。「こうはん」と読む場合は、「甲」の音読み「こう」と「板」の音読み「はん」を用いて「甲板」を音読みしているためだ。「こういた」は「甲」は音読みして「こう」と読み、「板」は訓読みして「いた」と読んでいるのが理由である。「甲板」の類語・用例・例文
「甲板」の類語は「デッキ」・「船の床」である。用例としては楠山正雄訳のハンス・クリスティアン・アンデルセン作「人魚のひいさま」に「くらくなると、さまざまな色ランプがともされて、水夫たちは、甲板にでて、おどけた踊をおどりました」がある。日本の作家では、有島武郎が「或る女」の中で「手に持った手鞄と包み物とを甲板の上にほうりなげて」のように使っている。例文は「夏休みで遊びに来た孫が、近づいてくるフェリーの甲板から私を見つけて手を振った」などである。「甲板」の英語用例・例文
「甲板」の英語は「deck」である。用例としては 研究社 新和英中辞典に「Waves washed the deck」(波が甲板を洗った)がある。同じ研究社 新和英中辞典には「Fish were flopping on the deck」(魚が甲板の上でばたついていた)という用例も記載されている。例文は「When I went out on the deck, many people were already watching the fireworks on the opposite bank」(甲板に出ると、すでに多くの人が対岸の打ち上げ花火を見物していた)などだ。《甲板》の正しい読み方
「甲板」の正しい読み方
「甲板」の読み方は主に「かんぱん」。ただし「こうはん」あるいは「こういた」と読む場合もある。「甲板」の意味解説
「甲板」とは船の上部にある鉄板や木板を張った平らな床のこと。海水侵入防止や構造物保持、荷物の積載などの役目がある。用途によって名称が異なり、上甲板、下甲板、遊歩甲板といった言葉もある。なぜ「甲板」と読むのか・理由
「甲板」の「板」は「はん」と読むことはできるが、その漢字単体では「ぱん」とは読めない。「かんぱん」と変化して読むのは、半濁音化と呼ばれているもの。半濁音とは、2つの字が結びつき1つの語になるとき、後ろの語の語頭であるハ行がパ行音に変化する現象のこと。「甲板(かんぱん)」の場合、板(はん)が半濁音の「ぱん」に変化する。「甲板」の類語・用例・例文
「甲板」の類語は「デッキ」などが挙げられる。「甲板」の用例・例文。
・彼は甲板昇降口階段を駆け上がって別の場所に行った
・彼は巡航客船の甲板員だった
・私は船室から甲板に出て彼を探した
・乗船員は仕事の前に上甲板に集合させられた
・甲板をモップで掃除する
・船内でくつろぎたかったので、甲板のベンチで潮風を浴びようと考えた
・多くの乗客がきれいに夕日を見るために船尾甲板に集まっている
・大きな貨物は甲板上に運び込むので、甲板は強固に建造されている
・特に急ぐ旅でなければ、甲板に上がれるフェリーを選ぶのが良いだろう
・船体後部の甲板上に太陽光パネルを設置した
・船の甲板で落とし物を見つけた
・彼の仕事は艦船の甲板上で船の修理をすることだ
・ここは全室オーシャンビュー付きで、上甲板の客席にはプライベートバルコニーが付いている
・停泊中の船の甲板で、景色を眺めながらリフレッシュすることができる
・甲板に出て写真を撮って楽しんでいたが、だんだん寒くなってきたので中に入ることにした
・ボランティアスタッフを集めて甲板磨きをしてもらった
・甲板上を始め、船内を自由に見学できる
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