《疼痛》の正しい読み方
「疼痛」の正しい読み方
疼痛の正しい読み方は「とうつう」である。「疼痛」の意味解説
疼痛は、ずきずきと痛むことを意味する。疼の字はもともと、脈打つように痛むさま、鈍い痛みが続くさまを表している。病気や怪我といった体の痛みだけでなく、心の痛みを表す際にも使用可能だ。注意したいのは、疼痛にはある期間において痛みが持続している意味を含んでいることだ。そのため、一瞬のような短い間にだけ感じた痛みには使用できない。なぜ「疼痛」と読むのか・理由
疼痛の2文字はそれぞれ訓読みでは「疼く(うずく)」「痛む(いたむ)」である。これらを組み合わせた際にはシンプルに音読して「とう・つう」と読む。疼くという言葉には、心が落ち着かない様子を表す意味もある。痛と組み合わせることで、疼の字が表す意味が痛みの方であることを強めている。「とうつう」は疼の字に含まれる冬という字が「とう」と読めることから連想できる読み方でもある。冬を含む漢字には「終」「柊」といったものもあり、これらは「しゅう」と読む。しかし疼の字を「しゅう」と読むことはなく「しゅうつう」は誤読である。「疼痛」の類語・用例・例文
「治療が終わったはずの虫歯に疼痛がある」「膝に疼痛を覚えてから1週間が過ぎた」といった体の痛みだけでなく「友人の鋭い指摘に、今も心に疼痛を感じている」「過去のつらい思い出が、心の疼痛となって彼を苦しめている」という表現もできる。注意する点としては、疼痛は鈍い痛みが継続しているさまを表すことである。そのため、例えば「刃が指に触れた瞬間、疼痛を感じた」という表現は不適切である。また先に鈍い痛みと述べたが、同じような意味を持つ言葉に「鈍痛」がある。どちらも鈍い痛みを表しているが、厳密には区別される。鈍痛は重苦しい痛みを意味し、脈打つようなという意味合いはない。鈍痛は痛みが鈍いこと、疼痛は痛みが続いていることにより重きが置かれていると言えるだろう。「疼痛」の英語用例・例文
疼痛に合致する英単語はなく、シンプルに「ache」を使用する。「ache」は「pain」よりも弱い痛みを表す語である。例えば「My wound is aching.(傷がずきずき痛みます)」「My right arm has been aching.(右腕の痛みが続いています)」のように表現できる。心に負った傷については fester(心にわだかまる)、rankle(心に食い込む)という単語があるが、どちらも怒りに近い感情を表しており「The memory of the insult still rankles.(屈辱の思い出が今なお胸中に疼いている)」といった文脈で使用される。また、鈍い痛みに関しては「dull pain」と表すこともできるが、疼痛のように持続している意味は含まれない。- 《疼痛》の正しい読み方のページへのリンク