《痴呆症》の正しい読み方
「痴呆症」の正しい読み方
「痴呆症」の正しい読み方は「ちほうしょう」である。「痴呆症」の意味解説
「痴呆症」とは、現在広く浸透している「認知症」の古い言い表し方のことである。「痴呆症」にも様々な種類があり、中でも代表的なものは「アルツハイマー型認知症」、「前頭側頭型認知症」、「血管性認知症」、「レビー小体型認知症」で、4大認知症と呼ばれている。「アルツハイマー型認知症」の主な症状は、記憶障害に分類される物忘れであり、例として食事をしたこと自体を忘れたり、自分のいる場所が分からない、季節や曜日だけでなく、時間が分からないなどの見当識障害が見受けられる。「アルツハイマー型認知症」を発症する原因は、脳にたんぱく質が溜まって脳神経が変性を起こし、脳が萎縮することが原因とされている。「前頭側頭型認知症」は、常同行動や言葉が出ないなどの言語障害の他、万引きなどの軽犯罪を起こしたりと、社会生活に大きな影響を及ぼす症状が現れ、指定難病にも認定されている認知症である。原因は、前頭葉と側頭葉前部が萎縮したり、血流が低下することによって発症するとされる。「血管性認知症」は、他の認知症でも多く見られる記憶障害や言語障害、見当識障害、注意障害などの症状が見受けられる。発症するきっかけは、脳出血や脳梗塞などの脳の血管障害であるため、糖尿病や肥満、高血圧、頻繁な飲酒や喫煙をしている人は脳卒中が起こるリスクが高く、血管性認知症になる可能性も高い。「レビー小体型認知症」は幻視、認知機能の変動、歩行障害などが起こるパーキンソン病などの症状が見られる認知症である。原因は、レビー小体と呼ばれる特殊なたんぱく質が神経細胞内に溜まることで発症する。
なぜ「痴呆症」と読むのか・理由
「痴呆症」と読まれるようになった理由は、痴呆症を発症した人間の様子が元になっていると考えられる。「痴呆症」の「痴」には、頭の働きが鈍い、愚かなどの意味があり、「呆」には、ぼんやりした、愚かなどの意味があるため、認知症の症状が現れた人間を侮辱する趣旨を持って、「痴呆症」という名称が付けられ、「ちほうしょう」と読まれるようになったのではないかと考えられる。「痴呆症」の類語・用例・例文
「痴呆症」は病名であるため現在類語は確認されていないが、同義語として「認知症」がある。用例・例文として「痴呆症は、現在では認知症と呼ばれている。」、「普段から生活習慣を整えることも、痴呆症の予防に繋がる。」などが挙げられる。「痴呆症」の英語用例・例文
「痴呆症」は「認知症」と同義語であり、英語で「dementia(ディメンツ)」と言い表す。用例・例文として「My grandfather had dementia last year.(私の祖父は、去年痴呆症になった。)」、「Anyone can develop dementia.(誰でも痴呆症になる可能性がある。)」などが挙げられる。《痴呆症》の正しい読み方
「痴呆症」の正しい読み方
「痴呆症」の読み方は「ちほうしょう」である。「認知症」の別名(かつての呼び名)であり、現在ではもっぱら「認知症」と呼ばれる。「痴呆症」の意味解説
「痴呆症」は、記憶力や判断力といった認知機能が慢性的に低下する状態・症状のこと。基本的には、日常生活に支障を来すレベルまで症状が進行している状態を指す。痴呆症あらため認知症は、状態や症状を指す語であり、病気・疾患そのものではない。認知症を発症する原因としては、老化に伴う脳の萎縮や、脳内出血などが挙げられる。
老化などに伴い脳が萎縮して発症に至る認知症は「アルツハイマー型認知症」という。かつては「アルツハイマー型痴呆」といった。
脳梗塞や脳出血などによって脳の認知機能に問題が生じたものは「血管性認知症」と呼ばれる。これも以前は「血管性痴呆」といった。
なぜ「痴呆症」を「ちほうしょう」と読むのか・理由
「痴呆症」を「ちほうしょう」と読むのは、シンプルに漢字を音読みするためである。医学分野の用語は基本的に漢語を音読みする。訓読みする医学用語はきわめて少ない。「痴呆症」を「認知症」または「認知障害」と言い換えるようになった理由としては、「痴呆」の語や字には「愚か者」という侮蔑的な意味合いが含まれるため不適切である、という見解による。2004年に厚生労働省を中心とする検討委員会が言い換えを提言した。同じタイミングで「分裂病」も「統合失調症」と言い換えるよう提言された。
- 《痴呆症》の正しい読み方のページへのリンク