《発足》の正しい読み方
「発足」の正しい読み方
「発足」はもっぱら「ほっそく」と読む。「はっそく」とも読める(誤りではない)が、違和感を感じさせたり誤読と思われたりする可能性が高い。地名では「はったり」と読む場合がある。ただし北海道岩内郡共和町発足と北海道石狩市厚田区厚田発足の2例のみである。しかもアイヌ語由来の当て字である。
「発足」の意味、解説
発足(ほっそく / はっそく)の意味は、会社以外の組織や団体、制度等が活動を開始すること。出発すること。「ほっそく/はっそく」「はったり」と読む理由
「発」の読み方は(はつ)、または(ほつ)である。(はつ)は漢音で、隋唐時代に遣唐使や留学僧等により日本に伝えられた。(ほつ)は呉音で、漢音以前に日本に伝えられた。かつての日本では、仏教用語に使われた呉音が優勢であり、近世になるにつれ漢音が広まった。そのため(ほつ)読みから次第に(はつ)読みに変化したが、「発」に関しては呉音読みの「ほつ」も残ったとされている。「発」という漢字には「はなつ」「たつ」「生じる」という意味があり、「足」には「あし」「あるく」「すすむ」という意味がある。この2つの漢字を組合せ、元々は「出発すること」という意味であったが、次第に「活動を始める」という意味で使われるようになった。
発足(はったり)は、アイヌ語の「ハッタル・ウシ」(淵があるもの)に由来している。
「発足(ほっそく/はっそく)」の類語・用例・例文
「発足(ほっそく/はっそく)」の類語として、初めて何かを立ち上げることを意味する「設立」「創立」「創業」や、物事がスタートすることを意味する「始動」「発進」がある。「発足(ほっそく/はっそく)」は立ち上げに法的手続きを必要としない会社以外の組織や団体、制度等に用いられるが、「設立」「創立」「創業」は立ち上げに法的手続きを必要とする会社や学校、店舗等に用いる。また「発足」は、活動の開始が初めてでも、再開の場合でも使うことができる。
例文
・1月に新しい省庁が発足した
・アジア地域でNPO発足に関わった
・団体が発足した理由を歴史的背景から考える
・選挙対策委員会の発足式に参加した
「発足」の英語・例文
「発足(ほっそく/はっそく)」の英語としては、inauguration、starting、set upが挙げられる。例文
・A new committee was inaugurated.(新しい委員会が発足した)
・ I am related to an act of starting piano circle.(ピアノサークルの立ち上げに関わる)
・History of Animal welfare groups set up.(動物愛護団体発足の歴史)
・Inauguration ceremony.(発足式)
・The disapproval rating stood at 62%, which is a record low since the Cabinet's inauguration.(不支持率は62%となり、内閣発足以来、過去最低を記録した)
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