《発出》の正しい読み方
「発出」の正しい読み方
「発出」は小学校低学年で習う簡単な漢字2文字で構成されているが、正しい読み方を聞かれて迷う人は多いだろう。「ほっしゅつ」や「はっしゅつ」、「はつだし」など色々な読み方が想像できる。正しい読み方は「はっしゅつ」なので、この機会に覚えておいてほしい。「発出」の意味解説
「発出」は明るみに出すという意味の「発」と、外へ出る・あらわすという意味の「出」から成り立っている熟語である。そのため、世間に広く知らせることや物事や状態が現れ出るという意味がある。日常会話で用いられることはほとんどなく、官公庁が法令や公文書を世間に向けて発表・発令する際に使用されることが多い。なぜ「発出」と読むのか・理由
「発出」の「発」の音読みは「はつ・ほつ」、訓読みは「はな-つ・た-つ・ひら-く・あば-く」であり、「出」の音読みは「しゅつ・すい」、訓読みは「で-る・だ-す」である。そのため、音読みの読み方に従い「はっしゅつ」と読まれている。「発出」の類語・用例・例文
「発出」の例文・異例の事態が起こったため、国民が冷静になるよう政府が緊急に声明を発出した。
・違法営業をしている事業者に対して、新しい罰則に関する法令が発出された。
「発出」の類語
・発令(はつれい)
・発表(はっぴょう)
・発信(はっしん)
・通知(つうち)
「発令」の用例・例文:法令や指令などを出すこと
・震度5の地震の後、津波警報が発令されたため住民は直ちに避難した。
・暴風警報が発令されているため、公共交通機関はストップした。
「発表」の用例・例文:世間一般に知らせること
・世界的なアーティストがニューアルバムのリリースを発表した。
・長い間頓挫していたプロジェクトの再開が発表された。
「発信」の用例・例文:情報を知らせること
・自治体はホームページで地域の情報を発信している。
・企業にとってSNSでの発信力が高いことは売上アップへの大きな武器となる。
「通知」の用例・例文:特定・不特定の人に通達すること
・第一志望の大学から合格の通知が届いた。
・使用料金が未払いであることを顧客に通知した。
「発出」の英語用例・例文
「発出」は英語で「declear(発出・発表)」や「issue(発出・発行)」、「announce(発出・発表)」と表現される。「declear(発出・発表)」の用例・例文
・The government has just declared a state of emergency.(政府は緊急事態宣言を発出したところだ)
・The judge declared the defendant fit to stand trial.(裁判官は被告が公判に立つ資格があると発出した)
「issue(発出・発行)」の用例・例文
・ The king issued a decree forbidding all protests.(王はすべての抗議を禁止すると発出した)
「announce(発出・発表)」の用例・例文
・The government announced a cut in taxes.(政府は減税を発出した)
《発出》の正しい読み方
「発出」の正しい読み方
「発出」の正しい読み方は「はっしゅつ」である。「発」の字を含む熟字には「発足(ほっそく)」「発疹(ほっしん)」「発起人(ほっきにん)」のように「ほつ-」と読む例も多々ある。しかし「発出」は、この例には当てはまらない。読み方は「はっしゅつ」であって「ほっしゅつ」ではない。
「発出」の意味解説
「発出」は、主に国や自治体が、文書・宣言・談話・通達などを、発表して広く公に知らせることを指す意味で用いられる表現。いわゆる官庁用語である。また、「発出」には、物事や状態が生じて外に現れ出ることや、現し出すことを意味する場合もある。そのほかにも、発疹が出ること、出発することなどを表す言葉として古書などで使われていたこともあるが、現在ではこれらの意味で用いられる頻度は少ない。
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