《五線譜》の正しい読み方
「五線譜」の正しい読み方
「五線譜」は「ごせんふ」と読む。「五線譜」の意味解説
五線譜とは、主に西洋音楽で用いられている楽譜のことである。下から第一線・第二線と続き、一番上の第五線までの5本1組の平行線上に音符や休符を記入することで、音の高さや長さが示される表になっており、五線譜表とも呼ばれている。五線上の音符の位置の高低で、音の高さ低さを表すことができる。また、五線譜の左から右へと音符や休符を書き連ねていくことで、旋律が表される。なぜ「五線譜」と読むのか・理由
「五線譜」は、五本の線によって表される楽譜のことなので「ごせんふ」と読む。「五線譜」の類語・用例・例文
「五線譜」の類語は「楽譜」である。「五線譜」は、「楽譜」の種類の中のひとつであるが、最も知られた楽譜であり、一般的に「楽譜」といえば「五線譜」のことを指しているためである。「五線譜」の用例・例文
象徴的に言えば、詩を音楽化するのは、五線紙に譜を書くにとどめるべきだった。五線譜から音を感じとれる人だけが、ドビュッシーの本意に添えるのである。(五味康祐「西方の音」より)
こうして彼女はそれから一年半ほどの間に、ベートーヴェンが生前この世に遺し損なった厖大(ぼうだい)な量の作品をピアノを通してこの世に伝え、それを彼女の研究者が五線紙に書きとめた。(中村紘子「ピアニストという蛮族がいる」)
この時、私は歌というものはただ単に、五線紙に書いてあるお玉杓子をうたったのではいけない。(吉本明光「お蝶夫人」より)
せめて五線紙にといらだったことは何度となくあったけれど、楽譜を読むこともできなければ書くこともできないものにとっては記述のしようがないのだった。(開高健「(耳の物語1)破れた繭」より)
寝台の上やテーブルの上など手の届くところに、いつも五線紙を置いていて、自分や魂たちなどの応答を面白がって、その話を書きしるしていた。(ロラン・ロマン「ジャン・クリストフ」より)
「五線譜」の英語用例・例文
「五線譜」は英語で「musical score」「staff notation」などと表す。I don't now much about opera, and the only music background I have is singing in our elementary school chorus, so I can't even read musical score.(私はオペラのことはよくわからないし、小学校の時に唱歌を習ったぐらいで五線譜も読めない。)
Based on rule setting and instructions by means of staff notation, text and graphics, the performances have a meticulous structure as well as an abundance of improvisational elements.(五線譜、テキスト、図形によるルールの設定や指示に基づき、即興的な要素をふんだんに盛り込みながらも、周到に構成の行き届いた演奏となっている。)
The five ridges are likened to musical score while vegetables are to musical notes, so that he can create a score that will change and develop as vegetables grow.(5本の畝を五線譜に、畝上で育つ野菜を音符に見立て、野菜が育つにつれて変化し成長する楽譜をつくるという。)
《五線譜》の正しい読み方
「五線譜」の正しい読み方
「五線譜」の読み方は「ごせんふ」である。半濁音化して「ごせんぷ」と読まれることも少なくないが、国語辞書的には清音の「-ふ」が正しい読み方と位置づけられる。
「五線譜」の意味解説
「五線譜」は、「五線」と呼ばれる5本1組の平行な直線が引かれた楽譜のことである。音符や各種記号を記す前の(五線以外は未記入の)譜面を指す場合もあれば、音符等が記入されて曲の情報が書き表された譜面を指す場合もある。とはいえ曲を記入済の譜面は「楽譜」と呼ばれることが多く、「五線譜」といえば普通は未記入白紙の譜面を指すといえる。五線譜における五線は音階を示しており、この上に音符を配置することで音の高低を指定する。五線譜の水平方向の広がりは時間を表現し、左から右に音符や休符を並べることで音の並びや連続性、あるいは間などが表現される。
五線譜は、おおむね17~18世紀頃のヨーロッパで確立された記譜法とされる。その後世界に広がり、標準的な記譜法として定着した。現在では西洋音楽に限らず、あらゆるジャンルの音楽が五線譜を用いて(五線記譜法によって)記録される。
「五線譜」は楽譜の左上から始まり、左から右へ音符を読んでいき、下の段へと続いていく。左端の最初に記される記号は、ト音記号やハ音記号、へ音記号などの音部記号といい、五線の音域を定めるものである。音部記号で定められた音域の中で、五線の上部は高音、下部は低音となっており、音高は五線の線と線の間の音程を2度とし、それより狭い半音は♯(シャープ)や♭(フラット)などの記号を用いて示される。音域が五線の範囲を越える場合は加線を用いて記入される。また、音部記号の次に記入される拍子記号によって、1小節に何個音符が入るのかが示され、速度記号によってその速さも示される。
- 《五線譜》の正しい読み方のページへのリンク