《予め》の正しい読み方
「予め」の正しい読み方
「予め」は「あらかじめ」と読む。ちなみに「予て」は「かねて」と読む。どちらも表外読み(常用外とされる読み方)であり、一般的にはひらがな(「あらかじめ」「かねて」)表記が推奨される。「予め」の意味解説
「予め」は「前もって何かをしておく」「何かが起きる前に準備をしておく」などの様子を表した言葉だ。分類としては「副詞」となり、動詞の前に置いて使われる。なぜ「予め」と読むのか・理由
そもそも「あらかじめ」という言葉は、日本でも太古から使われてきた。その語源ははっきりしないものの、「あらか」とは身分の高い人の場所、家を指す言葉だった。そのため、「場所を確保する」という意味で「あらかじめ(あらか占め)」という言葉ができ、「前もって」の意味になったとの説が有力だ。そのうえで、「事前に」の意味を持つ漢字「予」にあてはめられ、「あらかじめ」という読み方が成立した。「予め」の類語・用例・例文
「予め」の類語には「前もって」「先だって」がある。いずれも動詞の前に置く副詞であり、「何かが起こる前に」との意味を持つ。強いて違いを挙げるなら、「予め」はすでに物事が起こると確定しているときに使う。つまり、「予め」は準備や用意の場面に関係している言葉だ。一方、「前もって」や「先だって」は必ずしも物事が起きると確定していない際にも使う。そのため、予防や備えについての言葉だといえるだろう。以下、「予め」を使った例文を挙げていく。「どうして予め注意してくれなかったんだ。今日、畑仕事があると分かっていればそれなりの恰好をしてきたのに」
「明日訪問する取引先は、なかなかの曲者だ。こちらの粗探しばかりしてくる。予め資料を読み込んでおかないと、大変な目に遭うだろう」
「予め、分からないところを先生に聞いておいてよかった。おかげで、テストには手応えを感じている」
「みなさんに予め伝えておきます。次の試合は怪我で主将が出場できません。練習を見ながら、先発の選手を決めようと思います」
「予め」の英語用例・例文
英語で「予め」は「in advance」と書く。以下、英語における「予め」を使った文章を挙げていく。I told them the problem in advance. If they are motivated, they should revise the material by the next meeting.(私から彼らには予め問題点を伝えておいた。彼らにやる気があるのならば、次の会議までには資料を修正してくるはずだ)
On stage, he began an improvisational play. It certainly captivated the audience. But to tell the truth, I wanted him to tell me the plan in advance.(舞台上で、彼は即興の芝居を始めた。それは確かに観客を魅了した。しかし本音を言えば、私は彼に予めプランを教えてほしかった)
I dared not give her the answer in advance. I believed she could solve her problem on her own.(あえて、彼女には予め答えを伝えなかった。私は彼女なら必ず自分の力で問題を解決できると信じていたからだ)
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