ΓΔT細胞とは? わかりやすく解説

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γ・δT細胞

同義/類義語:γδ型T細胞, γ・δ鎖T細胞
英訳・(英)同義/類義語:dg type Tcell

T細胞受容体タンパクとして、δ鎖とγ鎖から成る受容体を持つT細胞

γδT細胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 07:01 UTC 版)

γδT細胞(ガンマデルタティーさいぼう)とは細胞表面に普通のT細胞とは異なったタイプのT細胞受容体を持つ細胞集団のことである。ほとんどのT細胞はα鎖、β鎖と呼ばれる2つの糖タンパク質から構成されるT細胞受容体を持つ(この一般的なT細胞はαβT細胞と呼ばれることもある)。それに対し、γδT細胞はγ鎖とδ鎖からなるT細胞受容体を持つ。このグループのT細胞はαβT細胞と比べると、はるかに少数であるが、腸粘膜における上皮細胞間リンパ球(intraepithelial lymphocutes, IELs)として知られるリンパ球集団の中では多数を占める[1]


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  9. ^ [1] IMGT website
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  15. ^ Moser, B. and M. Eberl, gammadelta T-APCs: a novel tool for immunotherapy? Cell Mol Life Sci. 2011 Jul;68(14):2443-52. Epub 2011 May 15., 2011


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γδT細胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:56 UTC 版)

獲得免疫系」の記事における「γδT細胞」の解説

詳細は「ΓδT細胞」を参照 γδT細胞は、CD4+やCD8+のαβT細胞とは異なT細胞受容体TCR)を持ちヘルパーT細胞細胞傷害性T細胞ナチュラルキラー細胞特徴併せ持つ。γδT細胞は、CD1d(英語版拘束性ナチュラルキラーT細胞等、不変TCRを持つ他の「型破り」なT細胞サブセット同様に自然免疫獲得免疫境界位置する特徴を持つ。γδT細胞は、V(D)J遺伝子再構成によりTCR遺伝子再編成して結合多様性英語版)を生み出し記憶表現型獲得するという点で、獲得免疫構成要素考えられる。しかし一方で様々なサブセットは、制限されTCRNK受容体パターン認識受容体として使用される自然免疫系一部であると考えることもできる例えば、このパラダイムによれば大量のVγ9/Vδ2 T細胞微生物産生する一般的な分子英語版)に数時間以内反応し、高度に制限され上皮内Vδ1 T細胞ストレス受けた上皮細胞反応するという。

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γδT細胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 14:34 UTC 版)

免疫系」の記事における「γδT細胞」の解説

γδT細胞はCD4+およびCD8+(αβ)T細胞とは対照的に別のT細胞受容体TCR)をもち、ヘルパーT細胞細胞傷害性T細胞、およびNK細胞と同じ性質共有する。γδT細胞から応答を得る条件は完全には解明されていない。他のなじみのない変異型TCRをもったT細胞サブセット例えばCD1d-拘束性ナチュラルキラーT細胞などと同様に自然免疫適応免疫の間を広くまたいでいる。一方でγδT細胞は、この細胞TCR遺伝子再編成して受容体多様性生じること、そして記憶表現型発達させることができることから、適応免疫要素である。他方様々なサブセットは、制限されTCRあるいはNK受容体受容体パターン認識用いられることがあるため、自然免疫系一部分をなす。例えきわめて多数ヒトVγ9/Vδ2 T細胞微生物によって産生される共通の分子に対して数時間以内応答する。さらに高度に制限されたVδ1+T細胞上皮細胞が受けるストレス応答するようだ。

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γδT細胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 05:08 UTC 版)

自然免疫系」の記事における「γδT細胞」の解説

詳細は「γδT細胞」を参照 γδT細胞は、CD1d(英語版拘束性ナチュラルキラーT細胞等、不変T細胞受容体TCR)を持つが「型破り」な他のT細胞サブセット同様に自然免疫獲得免疫境界位置する特徴を持つ。γδT細胞は、TCR遺伝子再構成して結合部多様性生み出し記憶表現型発現するという点で、獲得免疫構成要素考えられるまた、様々なサブセットは、制限されTCRNK受容体パターン認識受容体として使用される自然免疫系一部考えられる例えば、このパラダイムによれば大量のVγ9/Vδ2 T細胞微生物産生する一般的な分子英語版)に数時間以内反応し、高度に制限され上皮内Vδ1 T細胞ストレス受けた上皮細胞反応する

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γδT細胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 23:35 UTC 版)

T細胞」の記事における「γδT細胞」の解説

詳細は「γδT細胞」を参照 γδT細胞はCD4+およびCD8+(αβ)T細胞とは対照的に別のT細胞受容体TCR)をもち、ヘルパーT細胞細胞傷害性T細胞、およびNK細胞と同じ性質共有する。γδT細胞から応答を得る条件は完全には解明されていない。他のなじみのない変異型TCRをもったT細胞サブセット例えばCD1d-拘束性ナチュラルキラーT細胞などと同様に自然免疫適応免疫の間を広くまたいでいる。 一方でγδT細胞は、この細胞TCR遺伝子再編成して受容体多様性生じること、そして記憶表現型発達させることができることから、適応免疫要素である。他方様々なサブセットは、制限されTCRあるいはNK受容体受容体パターン認識用いられることがあるため、自然免疫系一部分をなす。例えきわめて多数ヒトVγ9/Vδ2 T細胞微生物によって産生される共通の分子に対して数時間以内応答する。さらに高度に制限されたVδ1+T細胞上皮細胞が受けるストレス応答するようだ。

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