H編成
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1990年代の東北新幹線のフラッグシップ車両として、「スーパーやまびこ」の通称で親しまれた東京駅 - 盛岡駅間の速達「やまびこ」を中心に使用された編成である。100系タイプのシャープな前面形状の先頭車両(H3, H4が2000番台、他は先頭車化改造の200番台)・100系に似た側面の緑のピンストライプ塗装・2階建て車両を2両組み込んだ16両の長編成が特徴で、F43・F57・F52・F58・F42・F55編成を元としたH1 - H6までの6編成が組成されていた。ただしMM'ユニットの構成上、2階建て車両が100系(8・9号車)とは異なり9・10号車となっている。245km/h走行対応。 2階建て車両(1990/6 - 7・6両) 249-1 - 6 1990年(平成2年)6月23日、F編成の6, 7号車の間に2階建て車両(新製249形)1両を組み込んだ13両編成で営業運転を開始した。2階建て車両にはグリーン席・普通個室が備えられていた。この時点ではH6編成の先頭車両がシャークノーズの200・2000番台ではないため、ラウンドノーズの先頭車両にピンストライプが入った珍しい編成となった。 249形は1990年6 - 7月に6両が東急車輛で製造された。 H編成(13両編成) 編成表(1990年) ← 東京 盛岡 → 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 形式221形(Mc) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(Mk) 226形(M') 249形(Tsd) 215形(Ms) 226形(M') 237形(Mb) 226形(M') 225形(M) 222形(M'c) 座席普通車 グリーン車普通車 グリーン車 普通車 ビュフェ車 普通車 H1225-7→202 141 48 119 429 143 1 29 144 29 145 58 226-42→202 H2225-8→203 176 71 177 436 178 2 36 179 36 180 72 226-44→203 H32002 151 61 152 431 153 3 31 154 31 155 62 2002 H42001 136 55 137 428 138 4 28 139 28 140 56 2001 H5225-43→201 131 45 112 427 133 5 27 134 27 135 54 226-104→201 H634 166 67 167 434 168 6 34 169 34 170 68 34 太字:新製車 2階建て車両(1990/12 - 1991/3・6両) 248-1 - 6 1991年(平成3年)3月8日、東北新幹線の東京開業を前に2階建て車両1両(新製248形)を9 - 10号車間に、普通車(225, 226形、E編成からの転用)2両を4 - 5号車間に挿入して16両編成となった。東北新幹線の歴史上では現在まで唯一の貫通16両編成であるが、当時最長12両編成対応だった上越新幹線に入線することはできなかった。2階建て車両248形にはグリーン席・カフェテリアが備えられていた。 なお13両編成で10号車となっていた237形は、16両化で新たに挿入された248形内のカフェテリアと供食設備が重複することから同年6月以降から、車椅子対応設備を持つ225形200番台(H2編成のみ種車が225形1000番台であったことから210番台を名乗る。他の車両は237形が種車)に改造された。また同時に、H6編成の先頭車両もシャークノーズの221-204, 222-204に交換された。これで捻出されたラウンドノーズの先頭車はK30編成に組成された。 248形は1990年12月 - 1991年3月に6両が日本車輌で製造された。 H編成(16両編成) 編成表(1991年) ← 東京 盛岡 → 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 形式221形(Mc) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(Mk) 226形(M') 249形(Tsd) 248形(T'sbd) 215形(Ms) 226形(M') 225形(Mpk) 226形(M') 225形(M) 222形(M'c) 座席普通車 グリーン車普通車 グリーン車カフェテリア グリーン車 普通車 H1225-7→202 141 48 119 15 37 429 143 1 1 29 144 237-36→204 145 58 226-42→202 H2225-8→203 176 71 177 16 39 436 178 2 2 36 179 1007→211 180 72 226-44→203 H32002 151 61 152 37 92 431 153 3 3 31 154 237-27→203 155 62 2002 H42001 136 55 137 35 87 428 138 4 4 28 139 237-31→205 140 56 2001 H5225-43→201 131 45 112 36 89 427 133 5 5 27 134 237-34→202 135 54 226-104→201 H6225-25→204 166 67 167 38 94 434 168 6 6 34 169 237-1004→201 170 68 226-62→204 太字:新製車 グリーン車が過剰であったことやK編成の組成のため、11号車のグリーン車は1992年(平成4年)から普通車への入替が行われ、225形100番台(車掌室付き。H6編成のみ215形を種車としたため110番台。それ以外は225形400番台を改造)に置き換えられた。 H編成(16両編成) 編成表(1992年) ← 東京 盛岡 → 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 形式221形(Mc) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(Mk) 226形(M') 249形(Tsd) 248形(T'sbd) 225形(Mcon) 226形(M') 225形(Mpk) 226形(M') 225形(M) 222形(M'c) 座席普通車 グリーン車普通車 グリーン車カフェテリア 普通車 H1225-7→202 141 48 119 15 37 429 143 1 1 407→101 144 237-36→204 145 58 226-42→202 H2225-8→203 176 71 177 16 39 436 178 2 2 1407→104 179 1007→211 180 72 226-44→203 H32002 151 61 152 37 92 431 153 3 3 1404→102 154 237-27→203 155 62 2002 H42001 136 55 137 35 87 428 138 4 4 426→105 139 237-31→205 140 56 2001 H5225-43→201 131 45 112 36 89 427 133 5 5 430→103 134 237-34→202 135 54 226-104→201 H6225-25→204 166 67 167 38 94 434 168 6 6 215-1004→111 169 237-1004→201 170 68 226-62→204 2000年(平成12年)12月2日から2003年(平成15年)11月30日まで、マッサージ店の「てもみん」を展開するグローバルスポーツ医学研究所との提携で普通個室を使用して「トレインマッサージ」を営業する列車も存在した。 秋田新幹線開業とE2系への世代交代に伴って運用の場を狭め、H1 - H3・H6の4編成は2004年(平成16年)5月までに廃車とされた。 間合い運用で「なすの」にも使用されていたが、この場合グリーン車は閉鎖、普通車は全車自由席となることがあった。 200番台、2000番台のトップナンバー車を先頭車としていたH4・H5編成 (221-2001・222-2001・221-201・222-201) は、F編成とともに2004年(平成16年)3月13日のダイヤ改正で定期運用から離脱した。その後、2階建て車両(248形と249形)を含む5, 6, 9, 10号車を廃し、1, 2, 3, 4, 7, 12, 15, 14, 13, 8, 11, 16号車の順に、全車普通席の平屋建て12両編成(上越新幹線乗り入れを想定)に組み替えられた後、2004年(平成16年)8月、市販の時刻表で「グリーン車なし 12両」と表記される多客期臨時列車で運用された。この2編成も前者が2005年(平成17年)5月28日付けで、後者も同年8月28日付でそれぞれ廃車された。 H編成(12両編成) 編成表(2004年) ← 東京 盛岡・新潟 → 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 形式221形(Mc) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(Mk) 226形(M') 225形(M) 226形(M') 225形(Mpk) 226形(M') 225形(Mcon) 222形(M'c) 座席普通車 H42001 136 55 137 428 139 56 140 237-31→205 138 426→105 2001 H5225-43→201 131 45 112 427 134 54 135 237-34→202 133 430→103 226-104→201
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