6号ドックの建設とは? わかりやすく解説

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6号ドックの建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 14:58 UTC 版)

横須賀海軍施設ドック」の記事における「6号ドックの建設」の解説

第一次世界大戦後列強建艦競争激しさ増し過重な海軍軍事費各国財政圧迫するようになったそのような中、大正10年1921年)にワシントン海軍軍縮条約締結され日本主力艦航空母艦保有量はアメリカの6割とされた。続いて昭和5年1930年)にはロンドン海軍軍縮条約締結され主力艦以外の補助艦艇保有量にも制限加えられることになったワシントン海軍軍縮条約以降海軍休日によって建艦競争一段落した日本海軍艦艇保有量に制限加えられたことにより、既存艦艇補修改良奔走することとなった。また日本海軍アメリカ、イギリスの二大海大国に対して艦艇の質の高さで対抗しようとした方針により、攻撃型艦艇重武装をする傾向強かったが、過重な武装艦艇欠陥となって現れ横須賀海軍工廠ドライドックでは艦艇補修改良が相次ぎ繁忙極めたそのような中、大型艦艇修理対応するために、4号ドックでは昭和3年1928年)から昭和4年1929年)にかけてドック長を40.6メートル延長する改修が行われた。 日本昭和9年1934年12月ワシントン海軍軍縮条約からの脱退宣言し昭和11年1936年1月15日にはロンドン海軍軍縮条約改正目指し第二次ロンドン海軍軍縮会議からも脱退し昭和12年1937年以降いわゆる条約時代となり、海軍休日終焉した。このような情勢下で日本海軍大幅な軍備増強計画しその中で排水量65000トンクラスの大和型戦艦建造決定された。大和型戦艦建造するに当たり、当時世界屈指の大型ドックであった呉海軍工廠4号ドックでは建造修理等が可能であったが、他に大和型戦艦建造修理可能なドックがなかったため、大和型戦艦効率的な建造完成後のドック入り便宜考慮した結果昭和10年1935年7月横須賀海軍工廠内で6号ドックの建設が開始されることとなった6号ドック海軍省建築局長の吉田直管轄し海軍技術部門のほぼ総力挙げたチームが、日本国内もとより日本国外からも参考文献収集し設計進めていった。 6号ドックは船の修理用に建造されこれまでの1号から5号ドックとは異なり呉海軍工廠建造され戦艦大和長崎造船所建造され戦艦武蔵に次ぐ大和型戦艦三番艦が建造される予定となり、まず造船用として建造されることになった6号ドック昭和10年1935年7月起工された。まずドック入口付近の海は築堤鋼矢板によって締切られ、そしてドック建設予定地にあった牡蠣ヶ浦の丘陵削岩爆破によって切り崩しその後ドック本体部分掘削取り掛かった当時150立方メートルに及ぶ岩盤掘削未経験大工事であり、スチームショベル、電動ショベルなどの機械用い6号ドック建設時発生した大量残土周辺海域埋め立て用いられることとなり、スチームロコに牽引されダンプカーによって運搬された。 ドック本体掘削終了後ドック底面側面でのコンクリート打ちが行われた。平成17年2005年)の6号ドック修理時に行われた調査結果ドック底面鉄筋確認され6号ドック鉄筋コンクリート造であると推定された。またドック底面に二列の大理石埋め込まれていることも確認された。6号ドック丘陵地切り崩した後に掘削されたので、地盤は非常に良好であり湧水少量であり、ドック底部設けられ排水溝から湧水排水するようにして、水圧影響小さいためにドック底部側面コンクリート厚は1メートル以内となっている。ただ、ドック入口部は底部では水深20メートルに近い水圧がかかることを考慮して5メートル上のコンクリートとなっている。 また昭和13年1938年)、ドック建設現場20トンハンマーヘッドクレーン2基が設置され、続く昭和14年1939年)には、60トンジブクレーンが設置され工事が進むにつれて掘削場所が深くなったドック建設現場から出る建設発生土地表上げ作業などに使用された。そしてこれら4基のクレーン6号ドック完成後、引き続き行われた空母信濃の建造活躍することになった

※この「6号ドックの建設」の解説は、「横須賀海軍施設ドック」の解説の一部です。
「6号ドックの建設」を含む「横須賀海軍施設ドック」の記事については、「横須賀海軍施設ドック」の概要を参照ください。

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