駅・車内での案内
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 17:38 UTC 版)
駅の案内サインに関しては関西圏の大手私鉄にしては珍しく、さらにはいち早くほぼ全駅でユニバーサルデザインのピクトグラムを導入している。 2013年12月21日の京都線ダイヤ改正まで天神橋筋六丁目駅に停車する列車は、「次は天神橋筋六丁目、天六です」といったアナウンスをしていた。略称を最初に言う車掌が多い中、珍しい例である。 大阪梅田、神戸三宮、宝塚といったJR線に接続する駅の次駅案内放送は、旧国鉄時代から2013年12月21日の京都線ダイヤ改正までは一貫してJR線への案内をしていなかった。ただし2006 - 2007年のダイヤ改正で路線図に関してのみ表記するようになっている。なお、大阪市交通局は堺筋線扇町駅をJR大阪環状線(天満駅)への乗り換え駅として案内しているが、阪急電車の路線図にはその旨が記載されていない。 同時に途中駅を含めた各駅で「出口は左(右)側です。」と出口案内を行うようになった(車掌によっては「お出口は左(右)側です。」や「左(右)側の扉が開きます。」という場合もある)。また、終着駅到着時は「車内にお忘れ物のないよう左(右)側からお降りください。」から「車内にお忘れ物のないようご注意下さい。出口は左(右)側です。」に改められた(車掌によってはこの2文を倒置して案内する場合もある)。 駅構内の自動放送はタレントの片山光男と丸子由美が担当している。2013年現在、丸子が駅構内の自動放送を演じる唯一の事業者となる。 1996年(平成8年)1月1日、「ジェントルサウンドサービス」の一環として、駅・車内での案内を変更した。具体的には自社線内での車掌の手笛による発車合図を原則廃止。優等列車の停車駅の案内を「○○から、○○まで停まりません」(発車後)「次は○○まで停まりません」(到着時)から「○○の次は、○○に停まります」(発車後)「次は○○に停まります」(到着時)に変更された。また、次駅の案内を「次は○○でございます」から「次の停車駅は○○でございます」に、また案内回数を主要駅を除き原則1回としたが、2005年(平成17年)10月1日から車内での案内放送を「次の停車駅は○○でございます」から「次は○○、○○です」に再度変更している。2006年(平成18年)10月1日からは神戸本線・宝塚本線で、さらに2007年(平成19年)3月16日からは京都本線の駅ホームでの案内放送を「ただいま到着の電車は各駅停車梅田行きでございます」から「ただいま到着の電車は各駅停車大阪梅田行きです」に変更している。各線の起点・終点駅では接近放送を流していなかったが、2012年の放送内容の更新より、列車の接近放送を流すようになった。 新開地駅については「神戸新開地」のようにアナウンスする。大阪梅田・京都河原町・神戸三宮の3駅もそれぞれ梅田・河原町・三宮と称していた時から「大阪梅田」「京都河原町」「神戸三宮」とアナウンスしていた。ただし「神戸新開地」の呼称は大阪府内(大阪梅田駅や十三駅など)のみ実施し、兵庫県内では単に「新開地」とアナウンスされる。また、神戸高速線内の上り列車では「阪急神戸三宮」「阪急大阪梅田」とアナウンスされる。 車内自動放送については、最初に導入したのがワンマン運転を行う甲陽線と今津南線(西宮北口 - 今津間)で、それ以外では京都線を走る観光列車の「京とれいん」・「京とれいん雅洛」のみで行われていた。2020年3月14日からは京都線9300系と嵐山線6300系で車内自動放送が導入され、2021年4月3日からは神戸線・今津北線・千里線、同年11月6日からは宝塚線・箕面線と能勢電鉄線直通の日生エクスプレスでも開始した(甲陽線・今津南線では同時に英語放送を追加)。なお、阪急の場合は近鉄などで見られる携帯タブレット端末を車両側のコネクタに装着する方式ではなく、あらかじめ乗務員室の車掌台上に固定されたタッチパネル式装置を車掌が操作する方式としている。自動放送の声優は元FM802アナウンサーの下間都代子が担当している。接続列車の案内とマナー・啓発案内については引き続き車掌の肉声で行う。 下の写真にあるように、現行の駅名標の駅名表示は、ひらがな表示を大きくしている。1986年3月より車両の方向幕に英字を追加したのと相前後して、同年よりひらがな表示が大きな駅名標が使用開始されたが、それまでの駅名標は漢字表示のほうが大きく、ひらがな表示がないものであった。それ以前の駅名標は縦書き表示と、他社線とは一線を画していた(これは能勢電鉄も同様だった)。また、近隣の他社線に同名の駅がある場合は「阪急」と記載することが多いが、駅ナンバリング導入後に交換された物では削除されている。関西大手私鉄では2000年代以降、漢字表示のほうが大きいタイプの駅名標が増えたが、阪急では「子供に分かりやすくするため」、「十三駅、夙川駅などの難読駅名が多い」という理由から、漢字表示のほうが大きいタイプに交換されることはなく、駅名標を更新して大幅に書体を変えても、ひらがな表示が大きいタイプであることは踏襲されている。 1. 阪急電鉄の駅名標の例(1984年当時の宝塚駅)。1986年までの駅名標は漢字とローマ字の表記しかなかった。 2. 阪急電鉄の駅名標の例(阪急西宮ガーデンズ開業前の西宮北口駅)。1986年に採用を開始。2000年代前半頃までに作られた案内サイン等の書体には、主に「ナール」が用いられている。 3. 阪急電鉄の駅名標の例(阪急西宮ガーデンズ開業後の西宮北口駅)。2.とフォントや英字表記などが異なる。矢印もホームの進行方向のみの記載になった。 4. 阪急電鉄の駅名標の例(駅ナンバリング導入後の神戸三宮駅)。書体は「ナール」に代わって「イワタUD丸ゴシック」が用いられている。
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