鉄道計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:45 UTC 版)
東海旅客鉄道リニア中央新幹線の品川・名古屋間が2027年に開業予定。2013年9月に詳細なルートが公表された。神奈川県内の駅が橋本駅の南側、神奈川県立相原高等学校の旧校地に、車両基地が緑区鳥屋に設置される。相模原市内は車両基地付近、相模川(小倉橋)付近、道志川(緑区青山)付近を除いて全線地下で敷設されるが、深度40メートル以内のため、「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」は適用されない。リニア新駅設置と連動して東海道新幹線新駅を倉見駅に誘致する計画が神奈川県主導で行われている。なお、相模原駅周辺の二つの地区自治会連合会から米軍補給廠跡地を活用した相模原駅への誘致を求める要望書が提出されていたが、米軍補給廠は全面返還されるわけではないため非現実的であり、相模原駅案は立ち消えとなっている。 小田急電鉄小田急多摩線が、東京都多摩市にある現在の多摩線の終着駅である唐木田駅から相模原駅を経由して、上溝駅まで延伸する計画がある。この計画が実現すれば、小田急小田原線、小田急江ノ島線、京王相模原線と共に都心西部に繋がる動脈になる。また、相模原駅で横浜線と交差する場合には在日米軍基地相模総合補給廠を縦貫しなければならないが、想定しているルート(旧県道上溝立川線)については2014年9月30日、日本に返還された。上溝から先、愛川町方面まで延伸する構想もある。小田急多摩線が延伸すると、小田急電鉄の全ての路線が相模原市を通ることになる。 東日本旅客鉄道横浜線の橋本駅から矢部駅までのうち、相模原駅を中心とする3.7kmを対象とした連続立体交差化の計画がある。 相模線で、上溝駅と南橋本駅との間に作ノ口駅、相武台下駅と下溝駅との間に上磯部駅の設置が検討されている。また、全線にわたる複線化と編成車両数の増強への要望があるが、橋本駅付近の立体交差(ふれあい立体)や上溝駅新駅舎は複線化を考慮しない構造で設計されるなど実現の目途は立っていない。 相模原新交通(仮称)相模原市が主体となって、相模大野駅を基点とし、麻溝台を経由し、原当麻駅に至る新交通システムの導入が検討されている。当初はバス・ラピッド・トランジット(BRT)の導入を検討していたが、沿線住民の反対意見が多く撤回した。 上記の経緯を踏まえて相模原市は「新しい交通システム導入検討委員会」を新たに設置し、交通形態の選定について引き続き協議している。 計画が中止になった鉄道路線 南津電気鉄道1924年、南多摩郡多摩村関戸(現在の聖蹟桜ヶ丘駅)から絹の道鑓水地区を経由して津久井郡川尻村(旧・城山町)までを結ぶ南津電気鉄道(南津は「南多摩郡」の「南」と「津久井郡」の「津」の意)の敷設も計画された。東京都八王子市の『絹の道資料館』近くには「鑓水停車場」と書かれた石碑が建っている。 相武電気鉄道1927年、相武電気鉄道が設立され、鶴川駅から淵野辺駅・上溝駅を経由して、田名方面まで鉄道を建設する免許を取得し、(神奈川県道・東京都道57号相模原大蔵町線とほぼ並行している)第1期線である淵野辺 - 田名間で工事に着工したが、恐慌による資金難によって断念し、解散を余儀なくされてしまった。 西武多摩川線1960年代に、西武多摩川線は、多摩ニュータウンへのアクセス路線として是政から多摩川を渡り、多摩ニュータウンを経て橋本まで延長する計画があったが、都心との連絡に当時輸送力が逼迫した中央線を経由する必要があったため、この計画は中止となった。 小田急多摩線城山中央延伸計画小田急多摩線は、当初多摩センターから京王線の北側を通り、橋本で横浜線と直交し、旧・城山町の城山中央駅(仮称)まで延伸する計画で、1966年に免許を取得したが、京王線と平行し、採算が取れない可能性が非常に高かったため、1987年に免許を失効させた。 京王相模原線相模中野延伸計画京王相模原線は、橋本駅より旧・津久井郡方面の相模中野(緑区中野、計画当時は津久井町)周辺まで延伸する計画があり、小田急と同じく1966年に免許を取得し用地買収も進めていたが、建設を断念、1988年に免許を失効させた。なお、相模原市のウェブサイトには、合併後のマスタープランにこの計画に関する記事が掲載されていたが、その後削除されている。また、神奈川県鉄道輸送力増強促進会議の要望書に対して、京王電鉄は上下分離方式 での延伸に含みを残すものの「単独での建設は極めて困難」と回答しており、橋本駅開業時に京王帝都電鉄(当時)と共に用地買収を行った不動産業者も京王線橋本駅の延長線上に自社ビルを建てたり、京王も国道413号線沿いに路線用地として確保していた土地の大半を売却したりしたため、京王電鉄単独での延伸計画は中止となった。代替として津久井広域道路を活用した急行バスを橋本駅から運行させる案が浮上している。
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