蟻塚の三頭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 09:43 UTC 版)
多くの蟲人を率い、江戸の北郊外に巨大な蟻塚を築かせた三体の強力な蟲人。巨大蟲から蟲人に進化した個体。名前は秋の七草に由来する。 オバナ 蟻塚の三頭の一人。屋牢蜘蛛の蟲人。 背中から4本の蜘蛛の足を生やした長髪の男性の姿をしている。蟲人の国を作る理想を抱いており、より多くの知識を欲している。仁兵衛と対峙した際にも戦闘中にも拘わらず多くの質問を投げかけていた。蟻塚内では書物を読み、作中で『葉隠』の一説を唱えたこともある。 指や手から出した蜘蛛の糸を空気に触れさせることで固め、凝集して作り出した鉄より丈夫な棍棒を利用した棒術を得意とする。また、糸を追加して棒をさらに伸ばす、糸を相手の足元に当てて動きを封じるなど応用も効き、背中の蜘蛛の足を攻撃に用いることもある。 蟲狩の手によって壊滅した関八州の砦を抜け、江戸に侵入した蟲人の一体。蟲人のあまりの数に押され劣勢となる春菊を追い詰めるも、寺社組の救援により形勢逆転され白榊に切り刻まれる。その後、生き存え江戸から撤退するが再び蜂起し、数多の営みで輝いている江戸を蟲人のものにするため、下級蟲人に蟻塚を建造させハギが成虫になるまで力を蓄えていた。キキョウが敗北した直後に仁兵衛・義怜と対峙、当初は仲の悪い二人を圧倒していたがそれが結果的に徐々に動きを取られることに繋がり敗北。ハギが成虫になった後は彼に裏切られる形で蟻塚を粉砕されその下敷きになった。金剛棍(こんごうこん) 両手から発した牽引糸を固め、巨大な棒にして相手にぶつける。 キキョウ 蟻塚の三頭の一人。三夜毒蛾の蟲人。 妖艶な女性型の蟲人で、右目を前髪で隠し左目に泣きボクロがあり、背中から翅を生やしている。知能を得てからはお嬢言葉で話すようになり、自分を満足させてくれる情熱的な殿方を求めている。蝶のような優雅で美しいものが好きで醜いものを一方的に見下しており、自らの選別で容貌が美しくないと判断した人々を蟻塚の菌園に送り込み苗床にした。 普段は2つにまとめている4つの触角でフェロモンを嗅ぎ分ける能力を持ち、暗闇でも姿を感知することが可能。また、翅から喰らうと三日三晩もがき苦しみ死に至る無数の毒針を出すことができ、武器として用いることもある。飛ぶ時のスピードは速いが、あくまで蛾であるため真っ直ぐにしか飛べない。 江戸を急襲した蟲人の一体。江戸近郊に侵入した際は自身の素早い攻撃と蟲人の大群により天間を圧倒するが、無涯の登場によって一気に劣勢となり撤退する。蟻塚では仁兵衛・一信と対峙、内部の暗さで追い詰めるものの一信の銃弾を認識できないことと蛾であることを見抜かれ逆上して襲い掛かるが、6発の「羅漢」を撃ち込まれ敗北・戦死した。 ハギ 蟻塚の三頭の一人。城塞級・益荒王兜(幼虫)の蟲人。 白い肌で筋肉質な体型をしている。知能を得てからは粗暴な性格となる。人間を餌として好み、蟻塚では食料として捕らえた人間達を度々つまみ食いしていた。また、オバナの蟲人の国を作る思想には「面倒臭い」と苛立ちを感じ、最初から裏切る気でいた模様。 圧倒的な膂力による怪力と刃物すら通さない防御力を併せ持ち、片手で自分より遥かに巨大な大岩を掴み上げ投げ飛ばすこともできる。火鉢からも十傑蟲並みと評される程の強さを見せており、成虫による巨大化後は拳を振り落しただけで山一つ消し飛ばすほどの力を発揮し、翅を振るわせて全方位に放つ衝撃波や超巨大な角で戦う。 江戸を急襲した蟲人の一体。江戸近郊に侵入した際は火鉢と戦い疲労した彼女を追い詰めるも、月島流剣術を会得した尾上の「富嶽鉄槌割り」を受け敗北する。以降、自分を倒した月島流剣術と再戦し打ちのめすことを望んでいる。蟻塚では食糧庫で義怜・千代丸と対峙、その怪力と防御力で圧倒するが義怜に自身の傷口を攻められ倒された。兵隊蟻を用いた江戸を奪う作戦の要を任されていたが、オバナの敗北後に成虫になり巨大化した直後、仲間の蟲人もろとも蟻塚を破壊し江戸へと進撃を始める。しかし、自分の前に仁兵衛達が立ち塞がり彼ら4人の連携で足・翅・腕を崩され、しめ縄の髪飾りが解けて「常世の巫女」の力の一片を解放した仁兵衛の前に敗れた。
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