筑後川水系水資源開発基本計画とは? わかりやすく解説

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筑後川水系水資源開発基本計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 06:21 UTC 版)

筑後川」の記事における「筑後川水系水資源開発基本計画」の解説

利水については、平野部では従来より大石堰・恵利堰・山田堰淡水アオ)による農業用水取水中心であったが、台地では地下水揚水機によって汲み上げる取水が行われていた。 だが、無秩序に揚水機が1,400台も設置され結果地下水減少による水不足揚水機維持管理費の高騰問題となり、こうした問題解決すべく「国営両筑平野用水事業」や「国営耳納山麓土地改良事業」などが計画された。 一方福岡市久留米市大牟田市佐賀市等の都市部では急速に人口増加し上水道需要逼迫するようになったこうした中で1962年昭和37年)「水資源開発促進法」・「水資源開発公団法」が施行され水資源開発公団発足筑後川1964年昭和39年)に水資源開発水系指定され筑後川水資源開発基本計画」(フルプラン)が策定された。 また建設省九州地方建設局農林省九州農政局通商産業省福岡通商産業局北部九州の四県、九州・山口経済連合会など関連経済団体1963年昭和38年)に筑後川水系利水総合開発を行うため「北部九州水資源開発協議会」を結成フルプランを軸にさらなる筑後川水系水資源開発促進し福岡都市圏水供給確実にさせるため1969年昭和44年6月、「北部九州水資源開発マスタープラン」を作成した。 この計画では筑後川水系のみならず遠賀川水系嘉瀬川水系矢部川水系六角川水系および菊池川水系含めて多目的ダムによる大規模総合開発行い水不足悩まされる九州北部需要安定化させ、可能な限り合理的な水利用を図ることとした。 これに基づき計画されたのは筑後川本流杖立ダム筑後大堰玖珠川牟田ダム玖珠川ダム花月川日向ダムなど三ダム小石原川江川ダム福岡市水道局)、佐田川寺内ダム隈上川合所ダムごうしょダム)であり、矢部川には支流星野川真名子ダム嘉瀬川には嘉瀬川ダム菊池川には支流迫間川竜門ダム建設して佐賀導水津江分水などで水系間で融通し効率的な水供給図ろうとした。 これを元にダム用水整備進められ1975年昭和50年)には江川ダム建設され両筑平野用水事業完成1979年昭和54年)には福岡導水事業水源として寺内ダム建設され1978年昭和53年)の福岡大渇水において暫定的に運用開始したその後福岡導水事業1983年昭和58年)に通水したが1985年昭和60年)の筑後大堰1993年平成5年)の合所ダムなどの完成により事業の拡充整備進み福岡市太宰府市・筑紫野市等9市9町に上水道供給している。 下流部では筑後大堰水源として農林水産省九州農政局の「国営筑後川下流土地改良事業」と共同して筑後川下流用水事業」を施工した。筑後川下流用水久留米市大牟田市佐賀市鳥栖市など9市13町村の上水道農業用水などを供給している。さらに従来上水道供給目的無かった松原下筌ダム上水道目的付加する松原下筌ダム再開発事業」が実施され梅林湖松原ダム湖)・蜂の巣湖下筌ダム湖)の容量配分再検討して利水容量設けた。 これにより日田市の上水道供給強化されたほか、筑後大堰九州電力管理大山川ダム連携してアユ・エツ・ノリといった筑後川有明海漁業資源保全目的とした河川維持放流行い漁業保護河川生態系維持努めている。 だが1994年平成6年)の福岡渇水では給水車出動こそ無かった290日に及ぶ給水制限が行われたため、対策として水源整備がさらに進められ、現在では小石原川ダム小石原川)・大山ダム赤石川)の建設進められている。さらに菊池川水系との連携による効率的な水運用も図り竜門ダム下筌ダム上流津江分水堰(津江川)の間に建設され津江分水路利用し水供給強化図っている。

※この「筑後川水系水資源開発基本計画」の解説は、「筑後川」の解説の一部です。
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