筑後川水系の河川施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 06:31 UTC 版)
筑後川の河川開発は江戸時代中期の4大取水堰に始まるが、流域4藩(福岡藩・佐賀藩・久留米藩・柳河藩)による統一性のない治水・利水施設の乱立によって水害の被害が却って拡大する皮肉となった。 明治の改修を経て1953年(昭和28年)の昭和28年西日本水害による筑後川大水害を機に、建設省(国土交通省九州地方整備局)による「筑後川水系治水基本計画」によるダム・放水路・堤防といった治水整備が行われた。 また、1964年(昭和39年)に「水資源開発促進法」に伴う水資源開発水系に指定され、水資源開発公団(独立行政法人水資源機構)による利水施設が系統的に建設された。水力発電に関しては大正時代の女子畑発電所を皮切りに、主に玖珠川流域で発電施設が建設されたが、大規模な電源開発までには至らなかった。現在は大山ダム、小石原川ダムの建設が進行中である。 一次支川名(本川)二次支川名三次支川名ダム名堤高(m)総貯水容量(千m3)型式事業者備考筑後川 - - 松原ダム 83.0 54,600 重力式 国土交通省 (大山川) 筑後川 - - 大山川ダム - - 重力式 九州電力 小堰堤 筑後川 - - 島内可動堰 - - 可動堰 国土交通省 (三隈川) 筑後川 - - 夜明ダム 15.0 4,050 重力式 九州電力 筑後川 - - 山田堰 - 固定堰 土地改良区 筑後川四大堰 筑後川 - - 恵利堰 - - 固定堰 土地改良区 筑後川四大堰 筑後川 - - 大石堰 - - 固定堰 土地改良区 筑後川四大堰 筑後川 - - 原鶴分水路 - - 放水路 国土交通省 筑後川 - - 大石分水路 - - 放水路 国土交通省 筑後川 - - 千年分水路 - - 放水路 国土交通省 筑後川 - - 筑後大堰 13.8 5,500 可動堰 水資源機構 津江川 - - 下筌ダム 98.0 59,300 アーチ式 国土交通省 赤石川 - - 大山ダム 99.0 19,600 重力式 水資源機構 建設中 玖珠川 (河道外) - 女子畑第一調整池(第2号) 20.3 312 アース 九州電力 玖珠川 (河道外) - 女子畑第一調整池(第3号) 26.7 312 アース 九州電力 玖珠川 地蔵原川 - 地蔵原ダム 21.8 1,858 アース 九州電力 玖珠川 松木川 - 松木ダム 48.5 1,300 重力式 大分県 玖珠川 女子畑川 - 女子畑第二調整池 34.3 392 重力式 九州電力 土木遺産 高瀬川 - - 高瀬川ダム 25.6 273 重力式 九州電力 隈上川 - - 合所ダム 60.7 7,660 ロックフィル 福岡県 佐田川 - - 寺内ダム 83.0 18,000 ロックフィル 水資源機構 小石原川 - - 小石原川ダム 129.0 40,000 ロックフィル 水資源機構 建設中 小石原川 - - 江川ダム 79.2 25,326 重力式 水資源機構 巨瀬川 - - 藤波ダム 52.0 2,515 ロックフィル 福岡県 宝満川 山口川 - 山神ダム 59.0 2,980 複合式 福岡県 宝満川 山口川 卯ヶ原川 山口調整池 60.0 3,900 ロックフィル 水資源機構 広川 - - 広川ダム 29.2 990 ロックフィル 福岡県 宝満川 大木川 - 河内ダム 35.0 1,995 アース 佐賀県 佐賀江川 城原川 - 城原川ダム 98.5 15,800 ロックフィル 国土交通省 計画中 (注):黄欄は建設中もしくは計画中のダム(2009年現在)。
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