第二章 赤名リカ編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:55 UTC 版)
「東京ラブストーリー」の記事における「第二章 赤名リカ編」の解説
行きずりでリカと関係してしまった完治だがリカは全く意に介していなかった。そんなとき、完治は和賀に書類を届けるため自宅を訪問する。そこは社長の住まいとは思えぬ汚い安マンションの一室だった。若い女に入れあげて夢中になり、家族と別居し、愛を口にした途端に離れて行ったと和賀は語る。その若い女がリカだと完治は直感し、「お前も女には気をつけろ」と忠告されたことで完治とリカが関係したことに和賀が勘付いたことを知る。完治はリカに自分の気持ちだけが大事なのかと問い詰めてしまう。一方、和賀は別居中の息子にプレゼントするナイフを購入していた。リカはリカで子供向けのシール入りチョコに夢中の様子。息子と会うのに立ち会って欲しいと和賀に頼まれた完治は和賀の息子から「沢山シールを送ってくれたからいいのに」という言葉を聞いてしまう。リカは自分が愛を求めたことが他人を不幸にしたことに深く傷ついていた。産婦人科を訪れたリカは研修医として働く三上と再会し自宅に招かれる。完治は乗り気でないが、リカの求めに渋々訪問する。落ち着いた暮らしをする三上とさとみに完治は動揺を隠せない。三上と二人で話していた完治は三上がアズサと寝ていたことを知る。田舎町ではアズサが求める濃密な愛を与える存在など居らず、それに絶望して自殺したのではと三上は語る。一方、さとみは完治に思わせぶりな態度をとる。三上のTVゲームに夢中だったリカは突然帰ると言いだす。もうちょっとという完治にリカは部屋を飛び出していく。リカが遊んでいたコントローラーは壊されていた。近くの公園に居たリカはヘアピンで落雷自殺をしようとしていた。完治のさとみへの態度に勘付いていたリカは泣き崩れる。完治はさとみへの未練とリカから目を離してはならないことを自覚する。 成り行きで同棲生活を始めた完治とリカだったが、リカは完治の些細な気持ちにも敏感に反応する。自身の感情をコントロール出来ないリカに対し、完治は突き放すが、和賀は父親の気持ちで優しく諭す。そんなとき、完治のもとにさとみから連絡が入る。さとみは三上の女癖に手を焼き「馬鹿になろう」と努めていた。さとみは三上に乗り換えの際にあたしのためにガムを買ってと頼む。通学途中で尚子を口説いていた三上はさとみの一言を思い返し、一本取られたと悟る。ある日、さとみは財布を忘れた三上に届けるため大学を訪れるがそこで尚子と鉢合わせて睨まれ、三上からも物凄い形相で睨まれる。さとみからの呼び出しで、東京タワーでさとみと会った完治は三上宛ての領収書を見せられる。ほとんどがホテルの利用に関してだった。そして、完治は三上に怯えるさとみを抱きすくめる。さとみは帰宅後、完治と会ったことを三上に打ち明ける。すると三上は一晩中プラモデル作りに没頭する。その翌日、電話で完治にもうダメかも知れない、別れるかどうか決めてと言うさとみだったが、三上が完治の会社を訪ねていた。三上は完治とさとみが会っていたことを真剣に問い詰め、まだ未練があるのかと聞く。完治は「彼女はお前に夢中だよ」と言い繕う。完治とさとみに不安を感じた三上は一晩中プラモデル作りで気分を紛らわせた。完治はさとみには三上が帰ったら笑顔で迎えてやってと伝え、これで良かったのだと思う。 二週間の長期休暇を終えたリカは空港で完治に出迎えさせる。帰国したリカの話は何処までが冗談なのかわからないような話ばかりで、アラブの金持ちからダイヤモンドの指輪を貰ったなどと語る。仕事に復帰したリカだったがいきなり同僚の野村にペンキをぶっかけようとする。盲腸炎が悪化して入院したさとみの見舞いに行った際、北川と会った完治は一時期憔悴していたさとみが元気になったと聞かされる。完治は酷く惨めな気持ちに陥るが、後日野村に謝罪された完治は完治に対する悪口に激怒したリカにひっぱたかれたと語り、お前に対するやっかみもあると話す。リカに求婚しているのは途方もない相手ばかりだった。ダイヤの指輪を貰ったのは事実で、リカはそれを売って高級外車を買うなどと言いだす。和賀の指示で豪華なパーティに出席することになった完治は英語が堪能なリカを同伴する。ドレスアップしたリカに注がれる眼差しは尋常ではなかった。そして、リカは贅沢は味わい尽くしたと豪語する。「だったらなにが人生の目的なんだ」と言ってふて腐れた完治は帰ろうとするが、セレブたちのリカに対する悪口を聞いてしまう。思い直した完治はリカを送って帰ることになる。リカは金持ちと寝たことや、豪華なプレゼントを貰ったけれど、すべて愛ゆえで金銭や地位が目的であるほど卑しくないと話す。そして、完治の言葉を思い出したリカはパニック発作を起こしてしまう。アフリカの広い風景を思い出させて発作を鎮めた完治は、休暇を申請しリカを故郷の愛媛につれて行こうとする。完治はネックレスをプレゼントし、休暇に故郷に連れていくと告げるがリカは給湯室で再び発作を起こし、完治はリカを三上の勤務する病院に連れて行く。発作の原因は「不安」だった。帰国後、リカはフィリピン人の男に付きまとわれていたが、完治は三上に頼んで会話の内容を聞き出す。診察後、完治のアパートを訪ねたリカは完治からフィリピン人の男と寝たことを問い詰められ、悪びれることなく「寝た」と答える。完治がリカの頬を叩くと、「こんなもので束縛しないで」とネックレスを壊し、完治が「もう別れよう」と切り出すと再び発作を起こし、救急搬送される。リカが倒れたと聞いて病院に駆けつけた和賀は物事が順調で上手く行きかけているときほど発作を起こしやすく、行きずりの男と寝るなど破滅的な行動に走ってしまうと語る。リカは愛だと信じていたが、つきまとっていたフィリピン人は誰とでも寝る尻軽だと仲間に話していた。街でさとみと偶然再会した完治はリカについて相談する。完治を案ずる和賀は海外勤務の話を持ち出し、リカはそれを察して完治の画を描こうと苦闘。だが完治は「逃げ出すのはボクの流儀じゃない」と転勤を断る。
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