白ワインと料理の調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:49 UTC 版)
辛口白ワインの酸味は、少し塩辛い、もしくは甘い料理によって減少するが、ワインは食べ物の塩気を強調し、脂肪分のある食品の重さを和らげる。甘口ワインは、甘く香ばしい料理と相性がよく、強い甘みは和らぎ、フルーティーさが強まる。 食前酒としては、風味の良い辛口ワインまたはスパークリングワインがあらゆる食事と協調する。テイスティングのスペシャリスト は、ある種のワインの糖分やアルコールは味蕾を飽和させてしまうと考えている。対照的に、フルーティーで爽やかなワインは来るべき食事のために味覚を目覚めさせる。 極辛口でミネラル感の少ない白ワインは、牡蠣や魚介類と合わせることが推奨されている。酸味が貝の塩分を明確にするためである。香りの素晴らしいワインは、貝、魚、または茹でた白身の肉類と良く合う。煮込み料理では、白ワインの酸味が料理の脂っこさを相殺する。ソースに味の強いもの (レモンジュースやマスタード)を使っているような場合は、樽熟成した甘口もしくは辛口ワインのような、より贅沢なワインが良いとされる。甘いスパイス (シナモン、バニラなど)を使ったエキゾチックな料理には、甘口ワインか甘口の酒精強化ワインが合う。フォアグラには甘口白ワインが良く合う。スパークリングワインは食事中のいつでも飲むことができるが、これはスパークリングワインの多様性のためである。スパークリングワインの場合、食事の最初から最後まで同じワインを飲み続けることも可能である。 食通は一般にチーズに合わせるときは赤ワインよりも白ワインを好むが、これは白ワインの酸味が乳製品の脂肪分と調和するからである。、ミネラル感のある辛口白ワインは、ヤギ乳チーズのミルキーさを引き出す。ゲヴュルツトラミネールやいくつかのスパークリングワインなどの香りの強いワインは、ウォッシュチーズ (マロリーズ (チーズ)(英語版)、エポワス、マンステール (チーズ)(英語版)など)の強い味を支持する。ニュートラルな白ワイン (カスティーリャ=ラ・マンチャ、イタリアのトレッビアーノ)は、羊のチーズによく適しており、また、ケソ・マンチェゴとペコリーノ・ロマーノは少しスパイシーである。加熱圧搾されたハードチーズには樽の効いた骨太なワインを合わせるのが望ましい。コンテチーズとジュラのヴァン・ジョーヌは完璧な組み合わせである。甘口ワインには、ロックフォールのような青かびチーズが推奨される。この場合、チーズのカビ (ペニシリウム・ロックフォルティ(英語版))とワインのカビ (貴腐)が全体的な調和を形成する。 白ワインはまた、デザートワインでもある。甘口および酒精強化ワインが最も適しているが、他の白ワインもデザートワインにできる。香り豊かな白ワイン (ゲヴュルツトラミネールやマスカット)、スパークリング、そして甘口ワインは、フルーツサラダやタルトといったフルーツを用いたデザートとよく合う。。酒精強化ワインやスパークリングワインは、クリームやバターを使ったこってりしたデザートに合わせられる。砂糖とクリーム使ったクリームブリュレやカスタードプリンは、ジュランソンやレイトハーヴェストのワインのように甘くて生き生きとしたワインとともに食べられる。チョコレートと合わせるには非常にパワフルなワインが必要であるため、白ワインの選択肢はかなり制限されるが、琥珀色のヴァン・ドゥー・ナチュレルであれば十分調和する。 他のワインよりも、白ワインは食事の間に消費されることが多い。アングロ・サクソン人やドイツ人は、習慣として甘口ワインや辛口でフルーティーなワインを食事中に必用とする。 鶏肉のアミガサタケ添えと黄ワイン フォアグラとソーテルヌの甘口貴腐ワイン 黄ワイン、コンテチーズ、ナッツ 外出先でも白ワインを楽しめる。
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