特徴・五味ロジック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 18:42 UTC 版)
五味が大切にする番組作りは?と聞かれて「自分が面白いと思う前に、他のより多くの視聴者を引き付けるものは何かを考えることが大事だ」と答えている。 良いクイズの三原則は「考えたくなるような興味をそそる」「誤答のバリエーションが多い」「正解を聞いたあとに、なるほどと納得する」としている。 『エンタの神様』はネタ番組の中では高視聴率を維持し、一般人を対象としたQレイト(番組質)調査において民放の番組の中でトップクラスにいる。ただしネタの長短が極端に異なる、テロップを表示する、動きの少ない漫才を否定してコントに作り変える、芸人のネタを自ら作るなどの大胆な演出のため一部では否定的な声もある。それでも吉本興業やプロダクション人力舎を初めとするほとんどの芸能事務所が五味の言うことを聞き入れるのは、五味がプロデュースすると営業他の単価が飛躍的にアップするからである。 2013年10月8日付の「スポーツ報知」にて、交通事故に遭い他界した桜塚やっくんの名付け親として紹介され、やっくんに対して「ご冥福をお祈りします、だけで締めくくりたくない。もう一度、チャンスをあげたい。『生まれ変わって芸人になったら、天下を取れよ』と言ってあげたい。」とコメントしている。小梅太夫も名づけの親。 2014年7月放送の『ウラカタ』に出演。森圭介アナが「五味さんにとって御自分の作られた番組ってどんな感じなんですか?」と聞くと「すべての番組が竜宮城のように楽しいもの」とコメント。森アナが「じゃあ玉手箱がいっぱいありますね?」と返すと「そうか… 開けたら即死だね」と答え、笑いを誘った。 2017年9月放送の『AKBINGO』にVTR出演。「なぜウーマンラッシュアワーがエンタに出演できないんですか?」という質問に対し「出演してほしいんだけど、村本くんがあまり言うことを聞かないらしいんで…」と答える。これに対し村本は「そんなことはありません。言うこと聞きます。車も洗いますから。」と出演を熱望した。 かつての人気クイズ番組『マジカル頭脳パワー!!』で「マジカルバナナ」や「伝言バトル」などのコーナーを考案しており、作家性の強い演出家であることも業界では知られている。 『全国高等学校クイズ選手権』の総監修を2008年から2012年の5年間担当。初回からの流れを一気に変え、新たに「知の甲子園」をコンセプトに据え、視聴率17.5%を獲得。高偏差値に偏りすぎという批判もあったが、2013年に五味が番組から離れ「知の甲子園」のコンセプトがなくなると、徐々に視聴率が下降していくことになる。 『第42回全国高等学校クイズ選手権』演出を担当する関口拓は、五味の制作ロジックを「テレビを現実として考えてない」「漫画みたいな世界観をテレビに落とし込んでいる」と評価する。『頭脳王』でいえば、第2回(2013年)から「人間 vs. AI」という切り口で、AIとの立体三目並べ、チェスに似た独自のゲーム対決をやりとげ、あの当時に「超天才の人間はAIを超えられるか?」ってナレーションでドンとやるのは漫画の世界観だったと。またメディアでたびたび「視聴率男」と称されるが、五味のことを勘違いしている気がするという。例えば「千鳥さんが人気だから、千鳥さんを番組に起用しましょう」みたいな「いま流行っていることをテレビで具現化しよう」という発想ではなくて、「『今の人が潜在的で求めているであろうもの』は何なのか?」を常に考えている。だから全部オリジナルの発想になって、ほかでは見たことがない番組になる。そこが根本的にほかのディレクターと違いロジカルなところに落とし込む。「潜在的な本能を求めてたら、論理的にそこに辿り着くんだよ」と話されていた。「『努力・友情・勝利』は人間の本能にある熱い気持ちだから鉄板なんだ」「表に出すと『少年ジャンプ』になるけど、裏で作っている時にもそれを大事にしたほうがいいんじゃないか」みたいなことはすごく言われました。
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