たんそ‐こう〔‐カウ〕【炭素鋼】
炭素鋼
carbon steel |
鉄と炭素の合金で炭素含有量が通常0.02%~約2%の範囲の鋼。 なお、少量のけい素、マンガン、りん、硫黄などを含むのが普通である。便宜上、炭素含有量又は硬さ(強度も含まれる。)によって炭素鋼は次のように分類される場合がある。 炭素含有量による分類 低炭素鋼、中炭素鋼、高炭素鋼 硬さによる分類 極軟鋼、軟鋼、硬鋼 |
炭素鋼
炭素の添加量が0.45%の場合は、「S45C」と表記される。一般建築物の骨格や 橋梁などの大型構造材に適用される一般構造用炭素鋼のSSは、低温脆性の 原因となるリン、溶接強さを下げる硫黄に比べて成分範囲が規定されている。
これに対し機械構造材向けのSCは、いっそう厳密に各成分範囲が規定されている。
成分範囲が規定されている元素は、炭素・珪素・マンガン・リン・硫黄である。
例えばS30Cは、炭素0.27〜0.33%、珪素0.15〜0.35%、マンガン0.60〜0.90%、 リン0.03%以下、硫黄0.035%以下と規定されている。成分範囲の規定によって、 焼き入れ熱処理の効果を高めている。
炭素鋼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/03 05:46 UTC 版)
炭素鋼(たんそこう、carbon steel)とは、鉄と炭素の合金である鋼の一種で、炭素以外の含有元素の量が合金鋼に分類されない量以下である鋼である[1]。加工が容易で廉価なので一般的によく使用される鉄鋼材料である[2]。
- ^ a b 日本機械学会 編『機械工学辞典』(第2版)丸善、2007年、819頁。ISBN 978-4-88898-083-8。
- ^ “炭素鋼とは 大辞林 第三版の解説”. コトバンク. 朝日新聞社、VOYAGE GROUP. 2014年10月3日閲覧。
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- ^ a b 佐々木雅人『機械材料入門』(第1版)理工学社、2005年、47頁。ISBN 4-8445-2737-1。
- ^ a b 山方三郎『図解入門 よくわかる最新熱処理技術の基本と仕組み』(第1版)秀和システム、2009年、30-31頁。ISBN 978-4-7980-2269-7。
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- ^ a b 日本機械学会 編『機械工学辞典』(第2版)丸善、2007年、961頁。ISBN 978-4-88898-083-8。
- ^ a b c 門間改三『大学基礎 機械材料』実教出版、1982年、62-63頁。
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炭素鋼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 07:13 UTC 版)
錆びやすく手入れに難があるが、切れ味に優れ、また、研ぎやすいため愛用者は多い。和包丁の素材としては日立金属の刃物用鋼材である安来鋼(白紙、青紙)が有名。
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炭素鋼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
一般向けのポケットナイフなどでは少数となりつつあるが、ヨーロッパなどの伝統的なナイフメーカーが炭素鋼のナイフを製造している。電工ナイフなどもケーブル加工でビニール皮膜を切削する際「押し切る」という形で常に鋭さを求められることから、炭素鋼のものが多い。
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炭素鋼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
W2鋼 JISSKS-43/44鋼。バナジウムを0.1~0.25%ほど含み、衝撃に強く欠けたり折れたりし難いことで知られる。 O1鋼 JIS SKS-3/31鋼。マンガンを0.9~1.2%、タングステンを0.5~1%含み、加工しやすく刃持ちが良い。アメリカの高級ナイフメーカーであるランドールで使用されていることで有名である。 D2鋼 元は金型鋼である。JIS SKD-11鋼。日立規格ではSLDもしくはSLD2.シリコン0.45%、マンガン0.35%、バナジウム0.9%、モリブデン0.8%を含み、刃持ちが良く耐熱性が高い(摂氏430度まで)。アメリカの一流カスタムナイフメーカーに利用者が多い。また、ファクトリーナイフでの使用が増えつつある。
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炭素鋼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:49 UTC 版)
普通鋼の名の通り、古来から製造使用されてきた鋼は炭素鋼に分類され、鋼の総生産量のうち約8割を占めている。炭素鋼は含まれる炭素量によって、炭素含有量が約0.3%以下の低炭素鋼、炭素含有量が約0.3 - 0.7%の中炭素鋼、炭素含有量が約0.7%以上の高炭素鋼に分けられる。炭素量が少ないほど柔らかく、多くなるほど硬い鋼となる。 また、炭素鋼は、組成(標準組織)や炭素濃度の上から以下のように分類できる。 共析鋼パーライトのみからなり、炭素濃度は0.77%。 亜共析鋼初析フェライトとパーライトからなり、炭素濃度は0.02% - 0.77%。 過共析鋼初析セメンタイトとパーライトからなり、炭素濃度は0.77% - 2.11%。
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