昇圧工事・その後とは? わかりやすく解説

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昇圧工事・その後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 09:37 UTC 版)

近鉄680系電車」の記事における「昇圧工事・その後」の解説

1969年実施され京都橿原線架線電圧1,500Vへの昇圧当たっては、吊り掛け駆動車である本系列についても全面的な機器更新を伴う昇圧工事実施された。 具体的には、主電動機絶縁強化や1C8M方式三菱電機製AB電動カム軸制御器の新製実施して単純な1C4M制御であった2両の電動車MM'方式ユニット構成変更するというもので、これに伴い編成がモ683 + ク583 - モ684からモ683 - モ684 - ク583に組み替えられ、ク583は方向転換実施して橿原神宮向き制御車となり、モ684京都寄り運転台撤去して完全に中間電動車化しパンタグラフ2基搭載主制御器を持つM車となった。これに対し、モ683はモ684ユニット組み永久連結になったことから橿原神宮前寄り運転台撤去して京都向き制御電動車とされ、パンタグラフ撤去し空気圧縮機電動発電機といった補機集約搭載するM'c車となった。 この改造当時奈良・京都・橿原線系統在籍していた600V線区小型吊り掛け駆動車のうち、昇圧後使用されることが決定していた4両編成を組む600系に対して標準的施工されいたもので、ク583の方向転換を含む編成替え600系仕様合わせたのである。 なお、2両編成ではあったが、全電動車編成18000系についてもこれと同様、1C8Mユニット化を含めた昇圧工事実施されている。 683系 600V時代 モ683 ク583 モ684 cMc Tc Mc 683系 1,500V時代 ク583 モ684 モ683 cT M M'c この結果これまで編成中間にあってほとんど使用される機会がなかったク583の運転台久々に使用されるようになった。もっとも、この時期には最後京都橿原線特急車となった18400系新造スタートしており、他の正規特急車比較するあまりに接客設備格差大き本編成が定期運行特急車として運用される可能性はもはや残されていなかったが、大阪万博控え臨時特急運行される可能性があったことと、その車内設備から団体輸送考慮して特急塗装維持されていた。 このような状況から、本系列は昇圧改造後もっぱら団体列車用とされたが稼働率著しく低かった。そのため大阪万博閉幕後18400系増備続いていた1972年3月には一般車への格下げ決定し、マルーンレッドの一般車塗装への塗り替え実施された。 この後沿線天理教本部存在する関係で、団体列車などのニーズがあったことから転換クロスシート基調とする車内設備温存されたが、橿原線限界拡大工事竣工した1973年9月以降、京橿・京伊特急などへの大阪線特急車充当始まって680系18000系4両編成を「天理臨」に用い運用余裕出てきたことや、冷房持たないことなどから次第敬遠されるようになり、1974年頃の一時期京都 - 橿原神宮前間の急行平日日中1運用限定使用され程度で、最低限運用とどまっていた。 そのような状況長く続かず実質的にこれ以降新田辺車庫終日滞留という状態となった。かくして、ほとんど運転される機会もないまま1976年3月19日付でモ684とク583は廃車され、そのまま解体されている。 これに対してモ683のみは、車体経年新しかったことから同年10月大阪線鮮魚列車用への転用実施され電装解除の上ク1322として2250系等と組んで運用された。その後1983年2月にク502改番され、この車両最終的な廃車日は1989年3月31日で、除籍後解体処分されている。

※この「昇圧工事・その後」の解説は、「近鉄680系電車」の解説の一部です。
「昇圧工事・その後」を含む「近鉄680系電車」の記事については、「近鉄680系電車」の概要を参照ください。

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