日本における復刊とは? わかりやすく解説

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日本における復刊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 02:56 UTC 版)

ちびくろサンボ」の記事における「日本における復刊」の解説

1989年平成元年)、一斉絶版措置反対して『ブラック・サンボくん』(山本まつよ訳・阪西明子絵、子ども文庫の会)が出版されたが、大手取次店での取扱いがなされなかったため、一般にはほとんど知られないままであった1997年平成9年10月当時信州大学教育学部助教授守一雄は「森まりも」という筆名で『チビクロさんぽ』という改作北大路書房から出版した。この改作本は原作ストーリーそのままに、主人公を「サンボ」から「チビクロ」という名前の変更し、その散歩するという設定にすることで差別問題回避したものであったまた、原作者ヘレン・バンナーマン著作権継承者であるイギリスRagged Bears Publishing社との契約により著作権の問題解決されていた。この改作絵本には改作者の守一雄による解説小冊子付録として付けられていた。それでも、本作出版後には、岩波絶版きっかけとなったといわれる市民団体黒人差別をなくす会」から北大路書房への抗議寄せられた。両者やりとり守一雄ウェブサイト該当ページ公開されている。『チビクロさんぽ出版めぐっては、東京大学大学院教育学研究科教授市川伸一による『チビクロさんぽ』の出版是か非か』という改作者らを交えた心理学者による電子討論記録出版されている。 1997年から1998年にかけては、主人公アフリカ系黒人のまま名前をSamとしてストーリー改変したSam and the Tigers1996邦訳『おしゃれなサムバターになったトラ』)や、イラストを本来のインド風にして主人公とその家族を ババジ(Babaji)、ママジ(Mamaji)、パパジ(Papaji)としたThe Story of Little Babaji(1996邦訳トラバターパンケーキ』)というアメリカで改作翻訳版の出版相次いだ1999年平成11年5月には径書房から、『ちびくろさんぼのおはなし』が原著と同じ内容装丁タイトル復刊され、2カ月で8部を売った訳者灘本昌久。また彼の著書には『ちびくろサンボ』擁護立場立ってその経緯差別に関する議論をまとめた『ちびくろサンボすこやかによみがえれ』がある。灘本昌久報告によると、絶版騒動の際に『ちびくろサンボ』刊行批判していた部落解放同盟中央本部のある、部落解放センター書籍売場にこの2冊が平積みされていたという。 2005年平成17年6月著作権切れた岩波版(光吉夏弥訳)の『ちびくろ・さんぼ』が瑞雲舎から17年ぶりに復刊され、5カ月15部を売った。ただし、岩波版は原作でなく、黒人人種的特長誇張問題になっているフランク・ドビアス絵柄を基にした問題のあるものでありこの絵を使ってちびくろサンボ復活にはロサンゼルス・タイムズ紙をはじめ、海外メディア批判的にこの復刊伝えたが[要出典]、かつての絶版騒動の頃と違い国内マスコミ静観したこともあって、特に大きな問題となっていない。岩波書店はこの復刊編集権侵害として抗議したとされている。また、岩波版が抱えていた著作権問題新し瑞雲舎版でも解決されないまである瑞雲舎は、その後も、もともとは岩波版1冊に収められていた、もうひとつストーリー別冊にして『ちびくろ・さんぼ2』、ヘレン・バンナーマンによる別の絵本原作としたストーリーを『ちびくろ・さんぼ3』と銘打って出版。ただし、主人公女の子から男の子になるなど、内容面はほとんど違う物語といえる程度改変されている。 2008年平成20年6月径書房岩波版『ちびくろ・さんぼ』のもとになったアメリカ版原書忠実に再現した『ちびくろサンボ』出版岩波版では、サイズなどの規定によって、まるまるカットされたり、切り貼り左右反転といった形で流用されていたイラストも、原形のまま掲載している。

※この「日本における復刊」の解説は、「ちびくろサンボ」の解説の一部です。
「日本における復刊」を含む「ちびくろサンボ」の記事については、「ちびくろサンボ」の概要を参照ください。

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