攻撃判定とガードの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 10:02 UTC 版)
「鉄拳のゲームシステム」の記事における「攻撃判定とガードの関係」の解説
上段攻撃 ハイキックやジャブなど、相手の顔面を狙って繰り出す攻撃。牽制に用いる小技に限って言えば上段攻撃は全般的に出が早く、ガードされてもそれほど不利にはならない技が多い。出の早さを生かして近距離戦でラッシュを仕掛けて相手の行動を抑制したり、逆に相手に不利な状況を強いられた時にそれを打開したりといった場面で使われる。例外的なものもあり、上段攻撃でもいわゆる大技と呼ばれるものは全般的に出が遅く、ガードされた場合は反撃が確定するほど不利になるものがほとんどである。これら上段攻撃全てに共通して言えることは、相手がしゃがみ状態だと一切当たらない上に、相手側から上段を潜る性質の技や『鉄拳5』から導入された概念のしゃがみステータスを持つ技などを合わせられると一方的に潰されてしまうという脆弱性を抱えているという点である。そのため、下記の中段攻撃との併用が攻撃戦術において必須となる。 中段攻撃 フロントキックやボディブローなど、主に相手の胴体を狙って繰り出す攻撃であるが、顎から殴り上げたり蹴り上げたりする系統の技や、頭頂部を目掛けて真上から叩きつける系統の技もこれに該当しているケースが多い。中には、ダウンしている相手にも当たるほど低い位置まで届く技がある。これら中段攻撃全てに共通して言えるのは、上段攻撃と違ってしゃがみで回避することができないということであり、また、相手側から上段を潜る性質の技やしゃがみステータス技などを合わせられてもこれを潰すことができるという点である。浮かせ技から相手を固めるのに使える小技、一発逆転の大ダメージが見込める技まで、一通りのものが揃っている。しかし、技の発生は上段に比べるとやや遅いので潰されやすく、また、ガードされると不利になるものが多い。技によっては微小な差でしかないものもあるが、基本的にはこの技だけで攻めるのは難しい。 下段攻撃 ローキックや足払いなど、相手の足元を狙って繰り出す攻撃。中段攻撃と対になる判定の技で、しゃがみガードを使わないと防御できない。鉄拳シリーズは中段が強力なゲームなので裏の選択肢としてヒットさせやすいが、中段よりも発生が遅いものが多く、技を振り回して暴れる相手に対しては弱い。また、『鉄拳TT』以降の作品では、一部の足払い系の技はガードされると仕掛けた側が大きく体勢を崩し動きが止まるよう変更され、さらに『鉄拳5』以降の作品では、相手側からジャンプステータスを持つ技を重ねられると一方的に潰されるようになるなど、当てられなかった時のリスクが大きめに設定されている。見た目通り、ほとんどのものがダウンしている相手にも当たるという性質があるので起き攻めにも使われるが、前述した通りの脆弱性を抱えているため、この判定の技だけで起き攻めを展開するにはそれ相応のリスクを負うことにもなる。 上段+下段攻撃 『鉄拳5』から追加された攻撃で、ジャブとローキックをほぼ同時に繰り出すというもの。ジュリアやレオといったごく一部のキャラクターが持つ。下段攻撃と同様にしゃがみガードをすれば下段をガードしつつ上段もかわすことができるが、上方にも攻撃判定があるおかげでジャンプステータスを持つ技を合わせられても強いという性質を持つ。 特殊中段攻撃 シットジャブ(いわゆるしゃがみパンチ)に多い攻撃判定。立ちガード・しゃがみガード共に可能な攻撃なので、相手のガードを揺さ振るのには使えないが、しゃがみステータスなどの付加価値がついていることが多いので、主に相手の上段攻撃を潰すために使われる。ただしそのかわりに特殊中段攻撃はしゃがみステータス技に潰される可能性がある他、下段捌きやジャンプステータス技には一方的に潰される。 ガード不能技 ガードで一切防ぐことのできない、強力無比な攻撃。ただしこの系統の技は基本的に攻撃判定が出るまでにかなり時間がかかるため、使い所を誤ると相手の早い打撃に潰されて逆に自分が大ダメージを受けるという状況に陥りやすい。『鉄拳2』以降、全キャラクターが何らかの形で必ず一つは与えられており、中には発生が比較的早く戦術に組み込みやすいガード不能技を持つキャラクターもいる。攻撃判定が高い位置にあり、しゃがみで回避できる物は「上段ガード不能技」と呼ばれ区別される。『鉄拳』シリーズが他のリアリティ重視のゲームとは異なることを特徴付けているシステムの一つである。 投げ技 = 掴み攻撃。格闘ゲームにおける「投げ技」は相手を掴んで投げたりする以外にも、打撃を加えたり関節技を極めたりと、現実の格闘技における投げ技よりも広い意味で使われる。一部の特殊投げを除き、立ちガードで防ぐことはできない。ほとんどの投げ技は「投げ抜け」をすることが可能。投げコマンド完成後即投げには移行せず、掴みモーションが敵にヒットした時に初めて投げに移行する。 10連コンボ 通常のコンビネーションとは別に用意されている物で、ボタンを順番に押していくことで最大10発までの打撃技を出すことができるというコンビネーション。途中に投げ技が含まれている場合もある。基本的には全キャラクター共に最低1種類は備わっている。『鉄拳4』まではこれを持たないキャラクターもいたが、『鉄拳5』からは必ず1つは備わるようになった。「 - コンボ」と名が付いてはいるが、このコンビネーションはあくまで連携であり、初段を食らっても途中からガードすることが可能。また、下段さばきなどで寸断することもできる。しかし、上中下と次々と攻撃を繰り出すため、コンビネーションの内容を把握していなければ完全に防ぐのは難しい。 カウンターヒット 相手が出す技の攻撃判定が出る前(準備動作中)に、こちら側の攻撃を命中させて相手の攻撃を潰すとカウンターヒットとなる。カウンターヒットを成功させると、その技で相手に与えるダメージに一定の法則による倍率がかかる。カウンター時のダメージ増加分は、潰した技の攻撃力の大きさにより変化する。技の中にはカウンターヒットで大きく性質を変えるものがあり、コンビネーション技が全段確定でヒットするようになったり、崩れダウン状態にしたりといった効果が追加される。 クリーンヒット 技の中にはクリーンヒット判定を持つものがある。噛み砕いて言うと、「カス当たりの時」と「真芯に入った時」とで効果が変化する技である。クリーンヒット判定がある技は、近距離でヒットさせることにより非ダウン技だったものがダウン誘発技になったりといった効果が現れる他、基本的に基礎ダメージ値が1.5倍に跳ね上がる。クリーンヒットとカウンターヒットの双方が同時に成立した場合、一瞬で試合の流れを大きく傾けるほどの大威力が発揮される。 ジャンプステータス、しゃがみステータス 『鉄拳5』より導入されたシステムで、空中にジャンプしながら出す技は相手の出す下段攻撃には絶対に当たらなくなり、姿勢を低くしながら出す技は相手の出す上段攻撃を必ず潜り抜けることが可能になった。『5』以前のシステムでは、ジャンプしながらの技を出してもしゃがみパンチで潰されるという不可思議な現象がよく見られたが、このシステムの導入によってそれが解消し、戦略にも影響するようになった。 ホーミングアタック 『鉄拳6』より導入されたシステムで、一部の回転系の技に存在し、相手が右・左のどちらの横移動で避けてもヒットするようになった。『鉄拳TT2』以前は上段・中段技にのみこの効果が存在し、下段技には存在しなかった。ホーミングアタックの技には、モーション中にうっすら白いエフェクトがかかる。
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