戦艦ミズーリ艦上での降伏調印式とは? わかりやすく解説

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戦艦ミズーリ艦上での降伏調印式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 00:53 UTC 版)

ダグラス・マッカーサー」の記事における「戦艦ミズーリ艦上での降伏調印式」の解説

日本の降伏受け入れ方として、連合軍内でも様々な意見がありイギリスルイス・マウントバッテン伯爵は、昭和天皇マニラまで来てマッカーサー降伏すべきと考えていたが、マッカーサーそのような相手屈辱与えやり方はもはや時代遅れであり、日本人敗戦向き合わせるために、威厳溢れた戦争終結儀式が必要と考えた。かつて、元部下アイゼンハワードイツの降伏受け入れるとき、ドイツではなくフランスの地で、報道関係者が誰もいない早朝に、ドイツ将軍らに降伏文書調印させたが、マッカーサーはそれを全くの間違い考えて東京の地で世界メディア注目するなかで降伏調印式をおこなうこととした。 降伏調印式は、9月2日東京湾上の戦艦ミズーリ艦上行われることとなった日本全権重光葵日本政府)、梅津美治郎大本営)ら11名の日本代表団はマッカーサーの待つミズーリに、駆逐艦ランズダウン(英語版)に乗ってやってきた。ミズーリにはイギリスアメリカ中華民国オーストラリアなどの連合国代表のほかに、太平洋戦争初期日本軍捕虜となって終戦後解放された、マッカーサーの元部下ウェインライト中将イギリス軍アーサー・パーシバル中将列席しミズーリ艦橋にはマシュー・ペリー提督日本開国要求するため日本に来航した際に、ペリー座乗した旗艦である外輪フリゲート艦サスケハナ掲げられていた星条旗掲げられていた。 厚木到着した日は短かめの声明記者団述べただけのマッカーサーであったが、この日は、降伏文書署名前に長い演説行った。 われら主要参戦国の代表はここに集まり、平和恢復尊厳なる条約を結ばんとしている。相異なる理論イデオロギー主題とする戦争世界戦場において解決され、もはや論争対象とならなくなった。また地球上大多数国民代表して集まったわれらは、もはや不信悪意憎悪精神懐いて会合しているわけではない。否、ここに正式にとりあげんとする諸事業に全人民残らず動員して、われらが果さんとしている神聖な目的叶うところのいっそう高い威厳のために起ち上がらしめることは、勝者敗者双方課せられた責務である。人間の尊厳とその抱懐する希望のために捧げられたより良き世界が、自由と寛容正義のために生まれ出でんことは予の希望するところであり、また全人類の願いである。英文We are gathered here, representatives of the major warring powers, to conclude a solemn agreement whereby peace may be restored. The issues involving divergent ideals and ideologies have been determined on the battlefields of the world, and hence are not for our discussion or debate. Nor is it for us here to meet, representing as we do a majority of the peoples of the earth, in a spirit of distrust, malice, or hatred. But rather it is for us, both victors and vanquished, to rise to that higher dignity which alone befits the sacred purposes we are about to serve, committing all of our peoples unreservedly to faithful compliance with the undertakings they are here formally to assume. It is my earnest hope, and indeed the hope of all mankind, that from this solemn occasion a better world shall emerge out of the blood and carnage of the past -- a world founded upon faith and understanding, a world dedicated to the dignity of man and the fulfillment of his most cherished wish for freedom, tolerance, and justice. 演説終わったあと、9時8分にマッカーサー降伏文書署名マッカーサーはこの署名のために5本の万年筆準備しており、それを全部使って自分の名前をサインした。それらは、ウエインライトパーシバルウェストポイント陸軍士官学校アナポリス海軍兵学校それぞれ贈られる予定となっていたが、残る1本のパーカーデュオフォールドビッグレッド」は妻ジーンへの贈り物であったその後日本全権重光署名しようとしたが、テロにより片足失っていた重光もたついたため、見かねたマッカーサーサザーランド命じて署名箇所を示させた、その後梅津他国の代表が署名行い全員署名し終わったときにマッカーサーは「いまや世界に平和が回復し、神がつねにそれを守ってくださるよう祈ろう。式は終了した。」と宣言した宣言同時に1,000機を超す飛行機轟音が空に鳴り響き歴史的式典幕を閉じた皇居では昭和天皇が首を長くして降伏調印報告待っていたが、重光参内すると、同行した外務省職員加瀬俊一作成した報告書朗読し「仮にわれわれが勝利者であったとしたら、これほど寛大さ敗者包容することができただろうか」という報告書問いに対して昭和天皇嘆息してうなずくだけであった加瀬はこのときの昭和天皇思いを「マッカーサー元帥高潔なステーツマンシップ、深い人間愛、そして遠大な視野を讃えた加瀬報告書昭和天皇同意した」とマッカーサー司令部報告している。

※この「戦艦ミズーリ艦上での降伏調印式」の解説は、「ダグラス・マッカーサー」の解説の一部です。
「戦艦ミズーリ艦上での降伏調印式」を含む「ダグラス・マッカーサー」の記事については、「ダグラス・マッカーサー」の概要を参照ください。

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