小島秀雄とは? わかりやすく解説

小島秀雄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/17 17:22 UTC 版)

小島 秀雄
渾名 ドイツ小島
生誕 1896年4月5日
日本 兵庫県神戸市
死没 (1982-03-22) 1982年3月22日(85歳没)
所属組織  大日本帝国海軍
軍歴 1916年 - 1946年
最終階級 海軍少将
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小島 秀雄(こじま ひでお、1896年明治29年〉4月5日 - 1982年昭和57年〉3月22日)は、日本海軍軍人。最終階級は海軍少将。3度に及ぶドイツ駐在歴があり、戦後には日独友好にも尽力した。

人物

1896年(明治29年)、兵庫県神戸市生まれ。旧制第一神戸中学校を経て、海軍兵学校卒業。

ドイツ・シュレジアにて海軍演習場を視察する遣独使。(右から3人目が小島秀雄武官)

海軍兵学校(第44期)では、入校時成績順位 100名中第5位、卒業時成績順位 95名中第7位と、成績優秀だった。日本海軍には珍しく、自他共に認める親ドイツ派の海軍軍人として鳴らし、そのため部内では、「ドイツ小島」と呼ばれることもあった。

ドイツ駐在は3回に及んだが、同じくドイツとの関係が深く、1938年(昭和13年)からは駐ドイツ大使も務めた陸軍軍人で親ナチス大島浩とは犬猿の仲だった。一方、反ナチス派としてヒトラー暗殺未遂事件に連座し大戦末期に処刑された諜報部長 ヴィルヘルム・カナリスとの仲で知られた。

終戦後はカトリック改宗、「イグナチウス・ロヨラ・秀雄」との洗礼名を持った。晩年には日独協会の副会長職を務め、同会会長だった三井高陽とともに、日独友好に尽力した。その功績を評価した西ドイツ政府から功一級連邦功労大十字章を授与されており、また1979年(昭和54年)に行われた海上自衛隊のヨーロッパ遠洋航海に際しては、ドイツ政府からドイツへの招待を受けた。日独協会在任中には、ベルリン駐在時代の小島の部下であった海軍武官補佐官・豊田隈雄(海兵51)が、常務理事として再び小島を補佐した。

年譜

著作

  • 『前ドイツ海軍長官の悲しい手紙』 (機関誌水交昭和30年・第23号
  • 『ドイツ国立博物館へ日本海海戦の画を贈って』 (機関誌水交) 昭和32年・第53号
  • (対訳)『ドイツ人教師の眼に映った戦後の日本の青少年の姿』 (機関誌水交) 昭和34年・第69号
  • 『ヒットラーと私 (1~2)』 (機関誌水交) 昭和34年・第75-76号
  • 『第二次世界大戦中インド洋及び西大西洋方面に作戦行動していたドイツ潜水艦の運命』 (機関誌水交) 昭和46年・第212号
  • 藤村義朗中佐の和平工作電は何故無視されたのか』 (機関誌水交) 昭和51年・第272号
  • 『ドイツに渡された日本の航空魚雷』 (機関誌水交) 昭和51年・第273号

家族

海軍中将を務めた左近司政三は義兄。弟に哲学者の小島威彦

終戦後にはカトリックに改宗した小島であったが、子息は同派の神父となった。

脚注

  1. ^ 総理庁官房監査課編『公職追放に関する覚書該当者名簿』日比谷政経会、1949年、「昭和二十二年十一月二十八日 仮指定者」28頁。

参考文献

関連項目


小島秀雄(海兵44期)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 14:37 UTC 版)

駐在武官」の記事における「小島秀雄(海兵44期)」の解説

1936年昭和11年)~1938年駐独大使館付武官となる。後に海軍少将終戦迎える。

※この「小島秀雄(海兵44期)」の解説は、「駐在武官」の解説の一部です。
「小島秀雄(海兵44期)」を含む「駐在武官」の記事については、「駐在武官」の概要を参照ください。

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