女性史とは? わかりやすく解説

女性史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 16:39 UTC 版)

女性史(じょせいし、英語: Women's history; フランス語: histoire des femmes)は、女性を主体として取り上げた視点による歴史研究。アナール以降の「新しい歴史学」の一つである。

女性史は1900年代の初頭から存在していたが、一つの視座として広く認識されるようになったのは20世紀後半の事である。それまで歴史学において、女性君主や、権力者と強いコネクションを持つ女性といった特殊な個人を別にすれば、女性は総じて受動的であり、歴史の表舞台に立つ存在ではないと考えられていた。この視座はナポレオン法典以降の「近代的家族」における女性認識に基づいており、伝統的価値観と結びつき、20世紀前半までは根本的な疑義を投げかけられる事はなかった。しかし1960年代になると欧米において女性運動などがさかんになると、新しい価値観と視座から伝統的な家族観・女性観に疑問が提起され、女性を歴史の主体として取り上げる「女性史」や「家族史」が脚光を浴びる様になり、貴族から庶民に至る多種多様な階層の女性の生き方や自立性、夫婦親子の問題、家庭家政相続の問題、生業などさまざまなテーマが論じられている。

女性史はフェミニズムなどの分野をも含むが、その中心的な関心はむしろ女性の日常生活上にある。これは20世紀前半以前における女性の公領域でのプレゼンスの少なさも要因の一つではあるが、女性史も含む「新しい歴史学」自体が、旧来の政治史・経済史からは見えてこない領域を主たる研究対象の一つとしてきた事と関連している。その様な意味では、女性史は最も典型的な「新しい歴史学」といえる。

各国の女性史

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女性史

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昭和」の記事における「女性史」の解説

1948年昭和23年)に優生保護法成立して人工妊娠中絶合法化された。民法改正され遺産相続男女平等となった参政権獲得した女性が、更なる地位向上を目指し女性解放運動活発化した。1970年昭和45年)にウーマンリブ運動開始されたことに続いて1975年昭和50年)が国際婦人年とされて女性の地位向上人類的な課題となった1956年昭和31年)に売春防止法成立1958年昭和33年4月1日にはが施行され公娼制度が完全に廃止赤線消滅した1947年昭和22年10月26日刑法改正姦通罪廃止された。1947年昭和22年)には民法大幅な改正家制度廃止された。昭和20年代主流だった産婆補助による出産から、昭和30年代には産婦人科での出産増加したファッション面では、パンティーブラジャーなどの洋風下着類やナプキンタンポンなどの生理用品普及した昭和30年代アッパッパ呼ばれる筒型のワンピース普及した昭和40年代には団塊の世代女性中心にミニスカートブームがあり、スカート着物以外に女性ズボン着用することが公認された。女性が肌を露出する水着着用認知されて、若い女性の間で水着普及した髪型ではショートカット社会的に認知されて、化粧品美容院美容整形などの女性ビジネス普及した生活面では、昭和30年代ミシン普及して経済面では個人店や百貨店主流ショッピングから主婦買い物しやすいスーパーマーケット普及した男女平等高学歴化進んでいなかった戦後世代昭和一桁世代からしらけ世代女性は、夫がサラリーマン子供平均2人家族平均的なモデル家庭とされた。戦後世代女性専業主婦主流だった。高等教育を受ける女性急増した新人類世代以降20代高学歴女性ではOL増加するなどの変化があった。

※この「女性史」の解説は、「昭和」の解説の一部です。
「女性史」を含む「昭和」の記事については、「昭和」の概要を参照ください。

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