奥会津の山村生産用具及び民家とは? わかりやすく解説

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奥会津の山村生産用具及び民家(馬宿)

名称: 奥会津の山村生産用具及び民家(馬宿)
ふりがな おくあいづのさんそんせいさんようぐおよびみんか
種別 生産生業用いられるもの
員数 5,058点,1棟
指定年月日 1982.04.21(昭和57.04.21)
所有者 南会津町
所有者住所 福島県南会津郡南会津町
管理団体名:
備考 農具571点,山188点,養蚕135点,染織1488点,木地599点,杓子・へら打ち124点,木羽打ち32点,太鼓作り44点,下駄作り243点,桶屋158点,屋根ふき40点,石工143点,鍛冶126点,蹄鉄187点,藁仕事286点,狩猟漁撈158点,運搬484点,その他52点,福島県南会津郡田島町大字糸沢西沢山三六九二―二〇所在民家馬宿)1棟
解説文: 昭和五十七年四月二十一日指定の「奥会津山村生産用具」(昭和五十七年文部省告示第六十五号)は、東北地方山村生活の特色を示す農具木地用具太鼓作り用具運搬用具など、各種山村生産用具体系的に整理したのである
 今回追加する物件は、昭和六十三年三月日光街道会津西街道下野街道ともいう)に面する福島県南会津郡田島町大字糸沢今泉平九〇三に所在し民家馬宿一棟田島町大字糸沢西沢山三六九二-二〇(田島町総合民俗文化財保存施設内)に移築復原したものと、民家馬宿)に関わる運搬用具(ドジャ〈駑者〉馬関用具一八七点の収集である。
 この民家馬宿)は、江戸時代末期享和元年一八〇一)に創建されたものである。その規模は、桁行けたゆき八間半(約一六・二メートル)、梁間四間半(約八・五メートル)、土間部分背面突出桁行一・七間(約三・二メートル)、梁間四間半(約八・五メートル)であり、曲り屋形式となっている。屋根はL字形寄棟造り茅葺で、出入り口平入りである。
 民家内部は、正面出入り口から裏側通ずる広いニワ土間)をはさんで右手一部囲い掘り下げてあるウマヤ馬屋二房板張りのシモノユルイ(ドジャ用の部屋)が一列並んでいる。左手床上部分にはニワ面してカッテ(勝手)・ダイドコロ台所)があり、ともに板張りとなっている。その奥上手に床の間押入れ付きイリ座敷)、デト出居)があり、カッテ側に戸棚付きヘヤ寝室)と仏壇のあるオリ仏間)とを配している。また、正面出入り口カッテ側に床上接してフロバ風呂場)を、馬屋側に便所設け床上部の正面には縁側付いている。ニワ中央カッテ寄りカマド(竈)を備えている。
 この民家には、種々の馬宿としての特色見られるなかでも会津下野間の物輸送用使役された馬を繋いでおく二房馬屋があること、馬の飼料煮炊きするのに用いたカマド備わっていること、駑者が歓談した宿泊するのに供され板張りのカッテ・シモノユルイが広いことなどはその顕著な設備として注目されるまた、オリとそれに付設されている仏壇から、この民家世代重ねくらしを立ててきた人々信仰生活の一面をもうかがうことができる。
 追加運搬用具(ドジャ馬関用具)は、馬宿関わるもの、役馬装飾や健康を祈願するものなどであり、運搬習俗を知る上で貴重なのである
 今回追加指定によって、奥会津山村生産用具民家が一体となって一段と充実するものであり、この地域営まれてきた生産活動様相を知る上で重要である。



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