大友組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 15:02 UTC 版)
「アウトレイジ (2010年の映画)」の記事における「大友組」の解説
池元組の傘下(山王会の三次団体)で、規模こそ小さいものの武闘派でならしている精鋭揃いの組織。 大友 演 - ビートたけし 主人公。山王会池元組内大友組組長。 池元から厄介な仕事ばかりを押し付けられるが、それでも愚直に従う武闘派。抗争が激化してくると組員に逃げるよう促すなど、若い衆想いな一面もある。作中では自身で手を下したくない池元によって村瀬組を締める役目を押し付けられる。自ら率先して動き、二度にわたる村瀬組との抗争では、村瀬に直接手を下している。 池元や本家の命令によって村瀬と抗争したのにもかかわらず、詫び金一千万円は池元に掠め取られ、そのうえ破門される事態に陥る。電話で池元に対し怒りを露わにし、左手の小指を詰めて関内の元に赴く。その際に関内に唆された大友は池元を殺害するが、同じく関内に唆された池元組若頭小沢との抗争が始まる。本家の支援を受けた池元組との組織力の差から、大友組の組員達が次々と殺害され、徐々に追い詰められていく中で若頭の水野を逃がし、悩んだ末に自身は旧知の刑事・片岡を頼って敢えて服役することで難を逃れようとする。しかし、結局水野は殺害され、自分も刑務所内で先に服役していた木村に刺される。片岡は「大友は刑務所で刺されて死亡した」と告げ、本作は終幕となる。 水野 演 - 椎名桔平 山王会池元組内大友組若頭。 組長同様の武闘派で、失態を犯した部下に対しても容赦無く暴力を振るうが、大友には強い忠誠心を持つ。目上に対する処世術には長けており、命令には決して背かず、池元に対しても身だしなみを整えてから接する。村瀬組との抗争でも先陣を切って動き、報復に現れた木村の部下を射殺し、木村を返り討ちにしたほか、麻薬の売人の締め上げなども率先して行っている。石原とともにグバナン大使に闇カジノの経営を強制させるなど重要任務もこなす。また、大友が二回も警察に逮捕された時や、村瀬殺しが問題で大友が指を詰め、関内に謝罪にいく際も同行していた。 小沢との抗争が始まり、組の壊滅が余儀なくされると、一人だけでもことの顛末を見届ける役目を大友に託され、身を隠す。情婦のマンションに潜伏し、彼女から逃走資金と護身用の銃を渡されたが、マンションを出た所で待ち伏せていた小沢の部下に拉致されてしまい、体を固定させられた状態で首に縄をかけて車のスピードで引っ張り首を絞められたことで惨殺されるという最期を遂げた(直接的な殺害描写はないが情婦も殺害された)。 パンフレットによれば、監督のたけしは水野をいかに殺すのかを一番気にしていたという。 石原 秀人(いしはら ひでと) 演 - 加瀬亮 山王会池元組内大友組組員。金庫番。 大友・水野とは対照的な現代ヤクザで、英語を流暢に話したり頭脳を武器とする。旧態依然としたヤクザを馬鹿にしており、自身の上の地位にあたる人間も内心愚かしく思っている。また、実働力を重視する大友組の中では鈍くさいと思われており、そんな自分をたびたび鉄拳制裁してくる水野に対して怒りを覚え、特に嫌っている。 従来から闇取引や株式売買で手広く商売を行っており、村瀬組との抗争を通して大使館で闇カジノを開くことを発案して任される。小沢によって、カジノを取り仕切っている人物として山王会本家に連れてこられ、その際に若頭の加藤と個人的に通じることとなった。がめつく、保身的な性格で売上の10%を横領しており、小沢との抗争が始まると鉄砲玉として本家にカチコミに行くフリをして逃亡を図っただけでなく、自身の横領を知っていた舎弟を殺害した。他の大友組組員の居場所、逃走先を小沢側に伝えたため、事実上大友組を壊滅に追い込んだ張本人である。その際、激しく嫌悪していた水野には自身が本家の手引きをしたことを言伝していた。 終盤、加藤が会長の座に就くと、本家の金庫番となり、さらには加藤の側近の座にまでのし上がった。 安倍 演 - 森永健司 山王会池元組内大友組組員。大友組幹部。 大友、水野と同じく大友組屈指の武闘派。謝罪にきた木村に指詰めを強制させたり、村瀬との抗争にも動いたほか、水野とともに麻薬の売人に制裁を加えた。 小沢との抗争で、敗北を悟った大友に拳銃を手渡され逃げるよう指示される。しかし車での逃走中に小沢の部下に捕捉され、車から降りて反撃しようとしたところを射殺された。 上田 演 - 三浦誠己 山王会池元組内大友組組員。 主に実働を担い、敵対する相手には容赦なく恫喝する大友・水野同様の武闘派。 村瀬組との抗争では、安倍と共に村瀬組のバーに乗り込み、拳銃や暴行による脅しで飯塚の居場所を強制的に吐かせる。抗争が終結して村瀬組のシマを事実上継承した後も、薬を売り歩いていたイラン人の拉致や、シマで商売していた組員たちを呼び出して暴行するなど、シマの確保のために数度に渡って動いた。他にも闇カジノではボーイを務め、勝手な麻薬売買が再度発覚した際は、売人の居場所を突き止めたりなどした。 最期は、大友やその他の組員達と喫茶店にいたところを乗り込んできた本家の部下による手榴弾の爆発によって一緒にいた組員共々死亡する。 岡崎 演 - 坂田聡 山王会池元組内大友組組員。 ヤクザには見えない気弱なサラリーマン的な風貌をしている。組員としての能力は不明だが石原などから、ぼったくりにわざと引っかかったことを「本当に引っかかったんじゃないの?」と言われるなど評価は低い模様。大友の指示により、わざと村瀬組が経営するぼったくりバーに引っ掛かる。 飯塚の指を持って謝罪に訪れた木村をコケにしただけでなく、その後も村瀬組のバーにたかりに訪れ続けるなど、調子に乗った言動を繰り返していた。また、他の組員 の軽い冗談に対して激昂するなど短気な面がうかがえる。 屋台で酔い潰れていたところを木村・飯塚らに拉致され、凄惨な暴行の末に死亡。遺体を大友組の事務所前に放置される。 江本 演 - 柄本時生 山王会池元組内大友組組員。 武闘派揃いの大友組の中では珍しい物静かな男。闇カジノではディーラーを務めていた。岡崎が木村達に拉致された場に同席していたものの、酔いつぶれていて助けることが出来なかったため、水野に制裁として理不尽なまでの暴行を受ける。村瀬組のバーへの襲撃にも一応同行しており、その後は上田と共に実働を担う役回りに就く。 終盤、小沢との抗争で他の組員が次々と殺害されていく中で逃亡するも、逃げ切れないことを悟ったのか公衆便所で所持していた拳銃で自殺を図ろうとするが、追跡してきたヒットマンに射殺される。
※この「大友組」の解説は、「アウトレイジ (2010年の映画)」の解説の一部です。
「大友組」を含む「アウトレイジ (2010年の映画)」の記事については、「アウトレイジ (2010年の映画)」の概要を参照ください。
- 大友組のページへのリンク