塩原 - 板室間とは? わかりやすく解説

塩原 - 板室間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 01:55 UTC 版)

栃木県道266号中塩原板室那須線」の記事における「塩原 - 板室間」の解説

塩原 - 板室間の山越え区間俗に塩那道路」と呼ばれる大佐飛山地標高1,000メートル上の稜線縦走する道路で、最高地点標高1,700メートル鹿又付近)、道路の麓からの高低差は1,100メートル達し通常なら登山対象になるような、集落人家もない場所を通る。この区間高度経済成長期1962年昭和37年)に観光道路塩那スカイライン」として構想された。当時急速に普及したマイカー自家用自動車)による観光日本中でブームで、全国各地同様の観光道路建設相次いでおり、本道視界を遮るものがなく見晴らし良い稜線上を車で通行できるような、日本有数規模山岳道路完成する予定であった塩原側の起点位置同時期に道幅拡幅路線延長構想されていた日塩もみじライン入口とは箒川はさんで対岸位置にあり、開通果たした際には同道路と接続させる目的もあった。 建設現場地形急峻で、民間業者では機材搬入が困難であったことから、1966年昭和41年10月からは栃木県から土木工事等を受託委託され陸上自衛隊訓練一環として工事に当たり、延べ74,018人の自衛隊員参加した路線途中資材搬入のためのヘリポート設けられ自衛隊空輸能力生かした工事進められたが、ブルドーザー空輸中の事故によって殉職者が出るなど、工事困難なものであった1971年昭和46年)にはついに工事パイロット道路貫通にいたるが、その後オイルショックによる景気減速財政悪化原因建設工事中断する本道は1,100メートル達す高低差登り降りするためにつづら折り繰り返した結果、非常に長い道のりとなってしまい国道400号経由ルート比較してショートカットとして機能しないため(山越え区間パイロット道路が約50キロメートル道のり対し、(現) 国道400号線 - 県道30号線 - 県道369号線経由ならば20キロメートル以上短くアップダウン少ない)、有料道路として整備して通行量見込めなかった。1982年昭和57年)には塩那道路塩原側から少し入った土平(どだいら)園地、および 板室側から少し入った深山園地までの区間を、良好な眺望得られる地点までの「優先区間」として少しずつ整備進め方針決定したが、残り区間優先区間整備を待つものとされた。1980年後半には、栃木県北部地域通称リゾート法呼ばれる総合保養地域整備法の「日光那須リゾートライン構想エリアとなり再び注目されるも、バブル崩壊により山岳区間整備計画事実上凍結山岳区間未開通のまま4,000万円年間維持費費やしながらも、結論先送りされたまま定まらず建設中断から29年目の2004年平成16年)、ついに観光道路として一度開放されることのないまま、山岳区間利用廃止する方針定まった2011年平成23年)には植生回復工事完了し2014年現在塩原 - 土平園地間、および 深山園地 - 板室間のみが開通しており、それ以外山岳区間土砂崩れ環境破壊などを防ぐ措置講じつつ、自然の回復力任せ廃道とするとしている。 土平園地 - 深山園地間のパイロット道路那須塩原警察署通行止歩行者も含む完全通行止)の規制敷いており、道路管理関係者と一部地元住民以外は一切進入できない途中男鹿岳山頂付近には工事従事した陸上自衛隊104建設大隊宇都宮駐屯地)の関係者列挙した記念碑があるが、道路通ってそこまで行くことはできず、一般目に触れることはない。塩那道路塩原側約8キロメートル上記通り土平園地までは整備済であるが、4月下旬 - 11月下旬およびそれ以外でも午後6時 - 翌日午前8時は閉鎖されており、該当する期間の通行不可能である。また、板室側は5月中旬 - 11月下旬のみの開放となり、それ以外通行禁止されている。

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