四体液とは? わかりやすく解説

四体液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:13 UTC 版)

中世ヨーロッパの医学」の記事における「四体液」の解説

詳細は「四体液説」を参照 中世ヨーロッパの医学基礎をなす根本原理は、体液に関する理論であった。これは古代医療著書由来し19世紀まで西ヨーロッパ医学界支配していた。この理論一人一人人間体内主要な液体というべき4種体液存在する説明する。すなわち黒胆汁・黄胆汁粘液血液である。これらは体内さまざまな器官作られ人間が健康を維持するためにはそのバランス保たれていなければならない例えば、粘液が多すぎる場合には肺機能問題生じるので、身体咳き込んで粘液(痰)を吐き出しバランス修復しようとする。人間体液バランス食事療法内服薬、またはヒル使った瀉血により改善できる。また四体液は四季にも関連付けられており、黒胆汁は秋、黄胆汁は夏、粘液は冬、血液春に対応する体液気質器官性質四大元素胆汁 憂鬱質 en:Melancholia 脾臓 冷・乾 地 粘液 粘液質 en:Phlegmatic 肺 冷・湿 血液 多血質 en:Sanguine 脳 熱・湿 空気胆汁 胆汁質 en:Choleric 胆嚢 熱・乾 火 また西洋占星術における十二宮サイン対応する体液関連付けられている。現代においても「胆汁質」「粘液質」「多血質」「憂鬱質メランコリック)」という言葉性格個性表現することがある

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四体液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:23 UTC 版)

四体液説」の記事における「四体液」の解説

ヒポクラテスなどの古代ギリシャ医師たちは、患者の体から出てくる液体観察し人間体内には、栄養摂取による物質代謝産物であるいくつかの体液があると考えた血液(Gk. haima)は、体内の熱が適当で、食べ物が完全に調理消化)された時に生成され生命維持にとって重要であるとされた。一方粘液胆汁は悪い体液考えられた。体内の熱の過少によって生じ粘液(Gk. phlegma)は、ギリシャ語のphlego(燃える)という動詞からきている。古代ギリシャでは、体の中燃えるのは「炎症」または「消化」であると考えられたことから、冬に起こる炎症産物粘液呼ばれたまた、脳は粘液による保護が必要で、脳に達して適度な冷え潤い与える。脳からあふれた粘液は、鼻汁となって出てくる。体内の熱の過剰によって胆汁生じるが、数合わせのために黒胆汁加えられ、黄胆汁(Gk. chole)・黒胆汁(Gk. melan chole)となったという。黄胆汁血液の泡状のもので、軽く熱い。黒胆汁は、鬱状態の人の排泄物の色から名付けられと言われる。黒胆汁には酸味があり、体を腐食させるとされた。 体液種類は、最初から4種類統一されていたわけではない。『ヒポクラテス全集』に収録され論文人間自然性について」の中では、四大元素説の影響受けて人間血液粘液、黄胆汁、黒胆汁の4つからできていると述べられており、これが主流分類である。しかし「疾病について」の中では、血液粘液胆汁、また「疾患について」で、病気はすべて胆汁粘液の作用であるとしており、定まっていない。どちらを採用するかは学派によって異なりヒポクラテスコス派は血液粘液・黄胆汁・黒胆汁の四体液説で、クニドス派は胆汁粘液であったローマガレノスが、四体液説継承しギリシャ医学をまとめ上げたため、後世残ったのは四体液説だった。 また、フォーレウス・リンドクヴィスト効果英語版)の発見者一人である病理学者ロビン・フォーレウス(スウェーデン語版)(1888-1968)は、四体液説は、血液観察由来する示唆した血液容器入れ空気にさらし室温放置すると、上澄み凝固部分分かれる。この血清白血球赤血球血餅が、黄胆汁粘液血液、黒胆汁の由来ではないか推測した

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四体液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 20:26 UTC 版)

ユナニ医学」の記事における「四体液」の解説

詳細は「四体液説」を参照 4つ基本体液は「血液粘液、黄胆汁、黒胆汁」で、それぞれの量、混合成熟度合いなどによって、人間病気と健康が決まると考えられた。体液にはそれぞれ性質があり、血液熱性湿性粘液は冷性・湿性、黄胆汁熱性乾性、黒胆汁は冷性・乾性である。 また、どの体液優位であるかによって、人の気質は「多血質粘液質黄胆汁質胆汁質)、黒胆汁質憂鬱質)」の4つ分けられた。

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